今年も畑で蒟蒻芋が収穫でき、一昨日はコンニャク作りをしました。
友人や知人に蒟蒻芋を差し上げようとすると、
「コンニャク作りが面倒だから芋はいらない…」と断られてしまうけれど、
作ったコンニャクを差し上げると、「美味しい~」と喜ばれます♪
我が家では、みなさんが言うほどに面倒ではない、お手軽なコンニャク作りをしています。
ブロ友さんからのご要望もありましたので、我が家流のコンニャク作りをご紹介しましょう!
(蒟蒻芋の栽培は旦那さん、コンニャク作りも旦那さん、わたしは美味しく食べる人…)
本日の記事、ここからの文章はおうちシェフの旦那さんにお願いしました。
《材料》
蒟蒻芋 500g (自家栽培)
水(蒸した時のお湯も含む) 1800cc (柔らかめに仕上がる量)
精製ソーダ 35g (扶桑化学製を薬局で購入)
精製ソーダを溶かす熱湯 100cc
用意するもの・・・薄い手袋、フライ返し、その他写真参照
(コンニャクゼリーに凝固剤を入れてかき混ぜる時にピリピリと痛いので、
右手のみ薄い手袋を使用する)
参考までに、
こちらが畑から掘り上げた『蒟蒻芋』です♪
こちらが凝固剤として使う、精製ソーダです♪
《作り方》
1)蒟蒻芋の凸凹を削り、一部黒い皮を残して約500gにする
*黒い皮を30%くらい残すと、コンニャクが灰色っぽい色に仕上がります。
(我が家は灰色好みですが、白いコンニャクにしたい場合は、皮を全部剥いてください)
2)蒟蒻芋を2cm程の厚さに切って、約25分蒸す
*IH用蒸し器がないから、鍋に水を入れて餅焼き網に乗せて蒸します。
3)柔らかく蒸しあがったら、蒟蒻芋を取り出して、
鍋に残ったお湯も合わせて合計1800ccの水を用意しておく
4)ミキサーに蒟蒻芋と水を入れて、粉砕・撹拌する
(ミキサーのサイズに合わせて、我が家では3回に分けて行う)
*水が少ないとミキサーが回らないから、必要な水を加えます。
加える水の量は、ミキサーが動いて芋がポタージュスープより硬めになるように、最小限にしてください。
5)ボールにあけて全体の粘り具合を確認する
*我が家の場合は、ボールから垂らした時、写真のような状態を良しとしています。
このねばり具合の判断は何回か作ってみてその感じを覚え、
硬いときには水を足して「自分なりのコンニャク作り」を確立しましょう。
この時、ミキサーでの水が多すぎるとで柔らかすぎて失敗となります。
その場合は畑に行って捨てて来てください。
(1800ccの水は標準の量で、蒟蒻芋の産地、降雨、出来具合、保管状態などで変わるそうです。
したがって、加える水が余る場合や不足する場合があるかと思います)
6)凝固剤として精製ソーダを使う
ステンレス鍋に100ccの水を沸騰させ、35gの精製ソーダを入れる
*ステンレスのスプーンでかき混ぜて溶かします。
7)溶かした精製ソーダを、ボールの中のコンニャクゼリー(食べてはいけません)に入れて、
手袋をした手で素早くかき混ぜまる
*十分すぎるほど丁寧にかき混ぜてください。
凝固剤で固めるとは言っても、ここで市販のこんにゃくのように固まるのではありません。
大鍋のアク抜き用の沸騰したお湯の中で徐々に凝固していきます。
硬めの豆腐のような状態ですから、すぐに型崩れします。
8)コンニャクゼリーをタッパー型容器に流して、平らになるのを待つ
(ここで、大鍋にアク抜き用のお湯を沸かし始める)
*流し込む容器は四角い方が形の良いコンニャクに仕上がります。
我が家では、漬物用の四角いタッパーを使って、4cmの厚さになるようにしています。
9)コンニャクの表面が平らになったら容器の壁を伝わらせながら、
たっぷりの水を流し込み、コンニャクを浮かせてから包丁で切り分ける
*蛇口から、また計量コップから直接コンニャクの上に注ぐと、大きな穴があきます。
ここで流し込む水の量は適当です。(材料に書かれている1800ccとは別の水)
10)大鍋のお湯が煮立ったら、フライ返しを使って切ったコンニャクを丁寧に、
沸騰した大鍋の中に入れて『アク抜き』をする
沸騰したお湯はコンニャクが入ると温度が下がるから、強火で沸騰を持続させる
たまに裏返しをしてグラグラと沸騰させ、30分程煮立たせながらアク抜きをする
*コンニャクが硬くなったり大きく膨張したりと、変化するのが面白いです。
11)30分経った状態で、アク抜き終了
*お湯の色が赤っぽくなり、コンニャクも赤みをおびてきたらアク抜きが終了です。
12)大鍋に冷水を張って、アク抜きをした熱々のコンニャクを入れて粗熱をとる
温まった水を捨て、数回新しい水を入れ替える
*この段階になると、コンニャクは締まってほぼ元のサイズに戻ります。
13)粗熱がとれたら、ここでお待ちかねの味見です
*出来たてはまだ柔らかめの刺身コンニャクですが、美味しく仕上がりました。
朝9時からスタートして味見をしたのが11時、所要時間は2時間程です。
14)たっぷりの水の中に入れて、一晩そのままにしておくと完成です
*作った当日の味見の時よりも、一晩置いた方が食感も滑らかで美味しいと思います。
15)保存容器に入れて、冷暗所で保管する
*毎日に水を取り替えていれば、1週間は美味しく食べることができます。
《コンニャク作りの動機と感想》
後輩の手作りコンニャクの味に衝撃を受け、病みつきになりました。
その後、2年芋と3年芋を貰って植えてみたところ、栽培は思ったよりも手軽で驚いた。
秋に掘り上げた種芋は、氷のはらない程度の寒さの納戸で冬越しさせています。
コンニャクの作り方は、生芋をすり鉢で擦ったり、あるいはミキサーを使ったり、
または茹でたりなどと様々で、凝固剤もどれがよいのかわからずに苦労しました。
「凝固剤を入れるとすぐ固まる」と考えていたことが一番の勘違いで、実はそうではなかった!
何だかんだで、4回連続で失敗してしまいました。
その残骸は畑で春まで無残な姿を晒していた・・・
手軽な方法がないかネットで調べて、『蒸す』という方法にたどり着き、
ようやく納得のできる、手軽なレシピを確立することができました。
① 蒟蒻芋は500gが最適(1kgは多すぎて、鍋やボールなどの準備が大変)
② 蒸す、また、その湯を使うことで、芋の成分を全てコンニャクに利用できるから、
生芋を擦って使った時の味と同じものになると思う。
③ 何回失敗しても、チャレンジする価値あり。
④ 蒟蒻芋からの手作りコンニャクは、刺身が手軽で一番いい。
煮物、モツ煮、おでんも美味しい。
バルサミコ酢に10分程度なじませ、お皿に移してグラニュ糖をかけて食べてみてください。
良いデザートになります。
ゼリーや寒天とは違う、いい舌ざわりでいい歯触りです。是非試してみてください。
以上です。
『コンニャク作り』の記事担当は、うちの旦那さんでした・・・
ライター作業、お疲れ様でしたぁ~
写真担当はわたくしですが、
ほとんどグレーで、地味な写真ばかりが並んでしまいました。
まぁね、本日の主役は『コンニャク』ですから・・・