一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

五たび大野教室に行く(前編)・12連敗

2011-07-07 00:19:19 | 大野教室
3日(日)は、埼玉県川口市にある「大野教室」に行った。大野教室とは、日本将棋連盟棋士の大野八一雄七段が主宰する将棋教室である。3月6日(日)に初めてお邪魔して以来、きょうで5回目だ。今回は大野七段に頼みごとがあったのだが、なんだかんだと理由をつけては、お邪魔する回数を重ねている。
先客はW氏とKaz氏、それにいつもの子供たち。Kaz氏の姿は珍しいが、休みの日に将棋に興じて、家庭のほうは大丈夫なのだろうか。
早速大野七段に指導を受ける。
「角落ちで、お願いします」
「はい」
「よろしく、お願いします」
「ブフフフ」「ハハハ」「アハハハ」
私が神妙なので、みんなで吹き出してしまった。私はふだんちゃらんぽらんだが、将棋を指すときはマジメなのである。
私は飛車先の歩を切ったあと、▲3六歩~▲3五歩と伸ばす。白瀧あゆみ杯争奪戦のスポンサーである、白瀧呉服店の白瀧社長が得意にしている指し方で、上手に△3四歩を突かせない意味がある。
大野七段は△4四銀と動いてきたが、これには▲3八飛で何でもない。大野七段は△5五銀~△6四銀。明らかにヘンな銀の動きで、これは上手の作戦失敗を物語る。
しかし私は▲6八銀。局後大野七段から、ここは▲6八飛がよかったでしょう、と言われた。△7四歩なら、▲6五歩△7三銀と凹ませて下手十分。
それは分かっていたのだが、前回の大野教室では、飛車をあっちこっちに動かしたものの、めぼしい戦果は得られなかった。今回も似たような動きをして、大野七段に笑われやしないかと思い見送ったのだが、マズかった。自分の読みより、大野七段の反応を考えているようでは本末転倒だ。
本譜は△7五歩~△7六歩が入ったのが大きかったようだ。
中盤、大野七段が△4六歩と垂らす。歩成りを受けるには▲5八金右か、▲4八歩。▲3七銀を▲3六銀と立つ手もある。中では▲3六銀が、積極性があってよいと思ったのだが、指す直前になってヒョイと▲4八銀と引いてしまった。これが疑問手。局後大野七段から、駒が後退したので、これはありがたかった、と言われた。
ここでの正着は、やはり▲3六銀だった。私は△3四歩▲同歩△3五歩▲同銀△4七歩成(▲3八飛取りになる)を気にしたのだが、大野七段は、△3四歩は自分の玉頭なので、さすがに突けない、とのことだった。
終盤に入る。▲2五歩。▲2四歩以下の詰めろだが、この瞬間に△5八歩の王手が激痛だった。▲同金左も右も、飛車を打たれて1枚使わされるから下手負け。さりとて▲同玉も△3六角の王手が厳しい。先に△4六歩と垂らした手が利いている。
しかし取るしかないので、私は目をつぶって▲同玉だが、左から△8八飛と打たれ、いまはこれまでと投了した。
感想戦。下手は▲7六銀の形を作っていたので、どこかで▲7八金と上がり、銀立ち矢倉の好形を目指せば、優勢だったらしい。そう言われればそうなのだが、上手相手に悠然と駒組を進めるのも、存外むずかしいものなのだ。
これで大野七段との角落ち戦は、勝ち星なしの12連敗。まったくヒドイ。12連敗中には必勝の将棋もいくつかあったから、まったく歯が立たないというわけではないのだが、どうも勝てない。
自分の不甲斐なさに呆れていると、おやつタイムに入った。おやつといっても、大野教室では詰将棋を解かされるので、本当に休んでいるのは大野七段だけである。
とりあえず4問の詰将棋が出題される。私がウンウン唸っていると、
「大沢クンはもう全問解けそうだね」
と、おかわりの詰将棋をくれる。大野七段、優しい顔をして、スパルタなのだ。
「詰将棋をやっているとね、読みのスピードが速くなるんだよ」
というありがたい教えをいただく。
30分のおやつタイム、否、詰将棋タイムが終わり、次は男子小学生クンとの将棋となった。彼とは2戦して1勝1敗。ここで勝利して、私が強いと錯覚させておきたいところである。
小学生クンの先手で、▲7六歩△3四歩▲7五歩。これは石田流を目指しているのか。前の2局はいずれも相横歩取りの将棋だったが、彼は振り飛車も指すらしい。最近は居飛車と振り飛車の両方を指す手合いが増え、居飛車党と振り飛車党の境がなくなってきた。
私は△6三銀~△7二金と7筋をガッチリ守り、△4五歩と伸ばした。
(つづく)
コメント (3)
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