一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

社団戦2日目(中編)・Y監督の采配

2011-08-08 00:15:10 | 社団戦
LPSA星組は、何と6勝1敗で1回戦を終えていた。先ほどのWパパ氏の話では、星組がすでに4~5勝している、とのことだったが、残りの1~2局も、全勝したということだ。つまり、負けたのは私だけであった。
「大沢さんの星はアテにしてないから」
何だか、ほかの選手のモノ言わぬ声が聞こえてきたようだった。しかし彼らが、こんなに将棋が強かったとは…。
私は小さからぬショックを受けた。
Y監督が来る。
「2回戦はどうします?」
「?」
「出ます?」
はあっ? オレに、休めというのか?
「いや、どっちでもいいよ」
どっちでもよくないんだよ。オレを出さないわけにはいかんだろう。オレは三将だよ?
「本当に、どうしますか? 出たいですか?」
「いや本当に、出ても出なくてもいいよ。出たいが50%、出たくないが50%」
オレにイチイチ聞くのがおかしいんだよ。オレはレギュラーでしょう。外せないでしょう。
「じゃあ2回戦は休んでください」
はあっ!? 休み? オレが、休み?
こ、これはY監督、非情の采配に出たものである。私が2年前に社団戦に参加してから、参戦した日は、1回も休んだことはない。今回が初めてのスタメン落ちである。それをY監督は、いとも簡単にやった。不振の選手は、坂本だろうと小笠原だろうと、控えに回ってもらうということだ。もっとも1回戦は、私のみ負けだったから、こちらも強くは言えないのだが。
しかしこれで負けたら、Y監督が非難を浴びるのは必至。それでもY監督は、2回戦で勝利するとフンだのだ。この男、大したものだと思った。
節電の余波で、12時対局開始。対局不参加は残念だったが、気楽な意味もある。チームが負けても、私に責任はないからだ。
七将の不戦勝で、実質3勝でよくなった。これは大きなアドバンテージだ。
こそこそと自チームの将棋を見て回る。Y監督をのぞき、前局は勝利した連中だ。そんな目で見ているから、頼もしい。
5部月組のほうも見てみる。こちらは女性チームとの対戦だ。さすがに勝てそうな気もするが、月組のメンバーを見ると、いささか心許ない。
星組に戻る。30分が経ち、七将のFuj氏が席を立った。社団戦の持ち時間は、3~5部は30分・30秒である。相手が不在なのに30分間座っていたのは、Fuj氏なりのケジメだったのだろう。
六将・Y監督は勝勢。簡単な即詰みがあったらしいが、Y監督には見えていない。しかし勝ちは揺るがない。しばらくして勝ち、これで3勝(不戦勝1含む)2敗となった。
残るはWパパ氏とKaz氏。Wパパ氏は序盤から苦しい形勢だが、Kaz氏は薄い将棋から果敢に攻めを続け、なんとか一手勝ちの態勢に持ち込んでいる。最後もうまく寄せて勝ち。チームの勝ち越しが決まった。
さすがに私もホッとした。
「大沢さんが出なくても、4勝はできる――」
Y監督、さすがの読みであった。
(つづく)
コメント (5)
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