一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

社団戦2日目(後編)・みんなに感謝

2011-08-09 00:12:58 | 社団戦
Wパパ氏は、終盤盛り返したが、競い負けた。Wパパ氏、相手と戦う直前、対局表に書かれてある相手の成績が見えてしまい、それが5戦全勝だった。これで気勢が萎えてしまったらしい。大野八一雄七段を平手で破った男が、何たる弱気か。
しかしこれが社団戦である。Wパパ氏、ちょっと拗ねながら
「4勝3敗で終わって面白くなかったでしょ?」
と私に言う。私はつねづね「4勝3敗で勝利するのが最上」と口にしているからで、その対局に参加できなかった大沢さんは面白くなかったでしょう、とWパパ氏は皮肉ったのだった。
私はチームが勝てば、何勝でもいい。否、最終戦の結果次第では、勝ち星勝負のケースも出てくるので、勝ち星は多いほどよい。
結局、LPSA星組は、6-1、4-3で2連勝。いっぽう月組は、2回戦は負けて1勝1敗となった。女性だけのチーム、なかなか強かった。
さて、3回戦である。私は三将で復帰。抜け番はベテランのT・K氏だった。T・K氏の起用法はY監督も神経を遣っていて、1局は休ませるようにしている。
奇数先手番で、対局開始。左に目をやると蛸島彰子女流五段がおり、お互い目礼する。
私の居飛車明示に後手氏は居飛車で応じ、矢倉模様になった。しかしお互い早囲いを目指しているので、玉が薄い。▲6九金、△4一金型なので、神経を遣う。ただ、私のほうがつねに指しづらい形勢だったと思う。だが、後手氏が終盤の入口で踏み込みを欠き、形勢の針が私に傾いた。
終盤、▲3四銀▲3五歩▲5四歩▲7五角・持駒銀桂、△1一香△1三歩△2一桂△2二玉△2三歩△4一金△5一角△5二金△8二飛…の局面で、私は▲5三歩成。後手氏は△8五金と角を取りにきたが、私は構わず▲5二と。これに△7五金なら、▲2三銀成△同玉▲3四銀△2二玉▲2三金△3一玉▲4三桂までピッタリ詰みとなる。
よって△5二同飛だが、角筋が通っているので、それでも▲2三銀成が利いた。これで即詰みである。
副将のKaz氏は早々と快勝。私が二番手で勝ち名乗りを挙げるかと思いきや、Wパパ氏が一瞬先に勝ち。すぐに私も続いて、3連勝となった。
ここまで来れば、残り4局で1勝すればいいのだから、だいぶラクだ。昨年もそうだったが、今年の星組は層が厚い。3回戦ももらった、と確信した。
注目の結果は、7戦全勝。月組も含めて、これはLPSA、初の快挙である。
しかし7勝0敗とは…。これだけ優秀なら、私がいてもいなくても関係ないのではないか? ますます私の存在意義が薄れてゆく。
午後3時からは4回戦。いよいよ将棋ペンクラブとの対戦で、楽しみにしていた一戦である。「将棋ペンクラブ」、何となく弱そうな名前である。ただ、一歩間違えれば、私がこのチームに入っていた可能性はあった。
将棋ペンクラブは幹事のみで構成されていると思いきや、他のチームで頑張っている選手もいて、人数が足りない。よって、一般会員の選手も混じっていた。
私はA幹事との対戦を所望したが、A幹事は打ち上げ場所の手配をしなければならないとかで、4回戦は不参加。私は初対面の人と対戦となった。
余談だが、A幹事の奥さんは前回も今回も将棋ペンクラブのブースで手伝いをしていた。前回は社団戦に参加している選手があまりにもいい顔をしているので、自分もそのひとりになりたい、チームに入って戦いたい、と思ったそうだ。
しかし残念、奥さんが戦うには、まだちょっと棋力が低い。数年後のお楽しみであろう。
4回戦はWパパ氏が抜け番。Y監督、Wパパ氏がいなくても将棋ペンクラブには勝てる、との読みで、それは正しい。ひとつズレて、私は副将で出場。偶数先手で対局開始、私は相矢倉となった。
私が自玉頭に位を張ると、後手氏は穴熊に組み替える。お互い飛車を左辺に振って、妙な力戦形になった。
右の三将・T・K氏は、観戦記界の大御所・湯川恵子さんとの対戦。筋よく攻めて、勝勢だ。前局の休養が功を奏したか。
私は8筋、後手氏は3筋を破るが、私の▲2四歩が厳しかったようだ。以下は後手氏の反撃をかわし、私の制勝となった。
5局が終わって、すべて星組の勝ち。やった…!!
「ああっ!!」と叫び声がしたので声の方向を見ると、Y監督の対戦相手が、竜を只取りされたらしい。これが大きく、Y監督の逆転勝ち。これで6勝0敗となった。
なんだ…私の参戦した将棋は、私以外は誰も負けていない。なんだかおもしろくない。残る1局は実力者のSa氏だが、珍しいことに苦戦している。自玉に火がついているうえに、相手玉(イビアナ)は手つかず。これはSa氏の負けであろう。
結果も、Sa氏が負けた。しかし、2回戦で一番最初に敗退した私と違って、本局のSa氏は、いわば消化試合。周りの目も優しく、不公平だと思った。
このあとは片付けである。盤と駒、対局時計を所定の箱に仕舞い、机と椅子を折り畳む。どんどん片付けてゆく。
1部リーグのほうにも行く。しかし我々片付け隊にはおかまいなく、談笑しながら将棋の研究をしているバカがいる。
ひととおり片付けたら、私たち(3部~5部)の仕事は終わりだ。机や椅子の什器類は、ひとつ所にまとまられ、それは1部と2部の当番が階下へ運ぶ。彼らはいつも対局が遅くなるので、担当が分かれているのだ。
ところがこの時点で、対局会場フロアには、当番が20人前後しかいなかった。1部や2部の当番は、どこへ行ったのか。
社団戦の責任者氏が、残っていた私たちにチーム名を聞く。
「LPSAです」
「おかしいな…本当は1部や2部の人たちがもっといなくちゃいけないんだが…」
私たちは何と答えたらいいか分からない。
帰りそびれた私とFuj、Tod両氏はそのまま作業を続ける。私たちが格納庫へ什器を運び終えると、責任者氏から「ここまででOK」が出た。まだ椅子や机をトラックに運ぶ作業が残っているが、さすがにそこまでは手伝わせられないと判断したらしい。
私もお言葉に甘えて、Fuj氏と会場を後にした。だがTod氏は、まだ作業をしていたようである。これはTod氏、株を上げた。
みんなより少し遅れて、打ち上げ会場に入る。飲み物を頼んで、改めて乾杯。
きょうの成績を整理すると、4部星組は6-1、4-3、7-0、6-1の4勝0敗。私個人は2勝1敗だった。総合23勝5敗は見事の一語。
5部月組は、1勝3敗。5部も強敵が多いから、この成績はやむを得ない。しかし星組は当初の目標を達成できて、私はとてもいい気分だった。
私以外は、実にみんな、頼もしかった。
このあとは、石橋幸緒女流四段、石橋ママが同席し、楽しい席となった。ただ、昨年も同じケースがあったのだが、石橋親娘が参加すると、どうしてもふたりの話が中心になってしまう。私としては、もっとみんなと社団戦の話がしたかった。激闘の社団戦の、余韻を楽しみたかった。
楽しい時間は早く過ぎる。11時まで談笑し、お開きとなった。次回、私は不参加だが、このメンバーなら、またいい成績を残してくれるだろう。
コメント (4)
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