一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

10月21日のLPSA芝浦サロン(後編)・隣の女

2011-11-01 00:03:43 | LPSA芝浦サロン
きのう10月31日放送のTBS系テレビ「警視庁機動捜査隊・216Ⅱ」に、あれっ?と目をひく女性が出ていた。エンドロールのキャストを見て分かったが、彼女は笹峯愛だった。笹峯愛は往年のグラビアアイドルで、1990年代後半、ヤングマガジンなどの巻頭グラビアによく登場していた。目が大きく、ちょっと私のタイプだったので、よく憶えている。今回はずいぶんな端役で出ていたが、先日の葉山レイコ同様、ちょっと懐かしかった。
なお今回は、ほかに井上和香や磯山さやかも出演し、グラビアアイドルマニアには堪えられない刑事ドラマであった。

(10月29日のつづき)
放課後の食事会は、近くの「笑笑(わらわら)」で。芝浦の海側は、ファミレスの類はないが、居酒屋は豊富にある。今回の参加者は8人。掘りゴタツの円卓で、中央奥の女王席は中井広恵女流六段。以下時計回りに、私、Tod、Hon、W、Kaz、ミスター中飛車、Isの各氏だった。
中井女流六段が私の横に来ると、しっくりくる。妙に落ち着く。女流棋士の中には、中井女流六段に恐れおののいている人もいるかもしれないが、中井女流六段は私にとって、尊敬できる素敵な女性である。
まずはきょうの大盛況を祝して乾杯。将棋のあとの一杯は美味い(ウソ)。
「ああっ、中井先生、きょうはまた一段と綺麗ですねえ」
私は心から言う。
「ちょっとオ…」
「いやほんとほんと、きょうの中井先生はホント綺麗です」
店内が薄暗かったからかもしれぬが、今夜の中井女流六段は頬がピンクに染まり、まつ毛もピンと伸びて、いつにも増していいオンナだった。
このメンバーで話すことといえば将棋しかないが、それが一段落すると、また私は例の話をしてしまう。中井女流六段はそれを黙って聞いたあと、
「でもきょうの将棋はよかったわよオ。先月の私との将棋は、大沢さんが優勢だったのに投了しちゃうんだもん」
と言った。
きょうの将棋も不出来だったのに、中井女流六段は本当に優しい。
「大沢さんも大変だと思うけど、三歩進んで二歩下がる、ね。そうやって一歩ずつ進んで、少しずつショックを和らげていくしかないわよ」
「先生……」
全国の将棋ファンで、「生中井」のアドバイスを受けられる人がどれだけいるか。これだけを取っても、私は幸せ者だと思う。やっぱり店内が薄暗かったからかもしれぬが、中井女流六段が、天使に見えた。

「もう本当にオレ、どうしようもないからさー。また野月先生に会いたいなー。オレ、野月先生に『死ね』って気合入れてもらいたいんだよね。アントニオ猪木の闘魂注入じゃないけど、ハハ」
と私。
「『死ね』って言われたいんだ。それ、分かる」
と誰かが返す。
「そうだ、どこかで野月先生の『死ね』Tシャツを制作したらどう?」
「『死ねTシャツ』、それ、いいねえ」
と、どうでもいいネタで話が弾んだ。
長崎旅行の話が出る。中井女流六段と私の長崎行きはひとまず見送りになったが、私は「本気」であることを強調しておく。ふたりで行けるわけがない、と思ったらその時点で終了である。たとえ可能性が低くとも、目標に向かって努力することが大切である。
ちなみに長崎旅行は、某駅前にある某喫茶店に出向くのがメインである。この喫茶店に初めて入ったのが1999年の12月18日(土)。私はその喫茶店がたいそう気に入り、以降毎年欠かさず、この時期にお邪魔しているのだ。
そして以前も書いたが、ここのマスターがちょっとした人物で、彼がかつて、私の結婚を予言したのだ。
「今年行ったら改めて、本当に大沢さんが結婚できるか、聞いてみればいいじゃない」
そう言ったのはW氏だったか。
「それがそうもいかないんだよ。これはマスターの余興なんだけど、個人的に聞けるわけじゃないんだ。喫茶店に入ると整理番号を告げられてさ、その番号が当たった人に言うわけ。これから引く番号の人は、やがて結婚するか、すでに結婚経験のある人です、とか前もって言って」
「ほーお」
「それでオレは当たったんだな。39歳と42歳のときだったかな、あなたは将来結婚するって言われたわけ。マスターが言うには、結婚する人には、隣に伴侶となる人のオーラが付いてるらしいんだよ。で、オレの隣にも、伴侶になる人のオーラが見えたと」
「ほーお」
「しかしこれ、運命だからね。宿命は絶対だけど、運命は変わる。ほら、のび太だって、ジャイ子と結婚するはずが、ドラえもんの登場で、しずかちゃんと結婚することになったじゃない。だからオレも、当時は結婚する運命にあったかもしれないけど、いまは違うことになってるかもしれないわけ。それがいまはどうなってるか、聞きたいんだよね。ただあれからオレは、運命が変わるような言動はしてないと思うんだけどねぇ」
「なるほど」
マスターは、結婚相手の名前も分かるし、ヒトの一生も見えるらしい。そして昨年は私に、「あなたには癒し系のオーラが出ている」と言った。
この喫茶店は完全予約制で、なかなか予約が取れないらしいのだが、私は毎年、ふつうに予約が取れる。一人旅の強みといえようか。ちなみに今年も、12月17日(土)の予約が取れた。さあ今年は、私の番号は引かれるのだろうか。そして結婚の可否は聞けるのだろうか。ドキドキである。
いろいろ料理が運ばれてきたが、中井女流六段の食は細い。中井女流六段、相変わらずダイエットを続けているそうで、現在は炭水化物の摂取を控えているという。
「まだそんなことやってるんですか。中井先生はいまのままで十分魅力的です。無理して痩せる必要はありません」
私は中井女流六段の身内ではないから、意見する権利はないのだが、つい口走ってしまう。
「そうはいっても…。でもごはんって美味しいのよねえ」
中井女流六段はそう言うと、出された焼きおにぎりを頬張った。ちょっと安心した。
将棋愛の強いこのメンバーだと、時間はあっという間に過ぎてしまう。みんなでゲラゲラ笑いまくって、11時30分に散会。帰りは中井女流六段、W氏、Hon氏、Kaz氏、私で京浜東北線に乗った。これもまた楽しい時間である。
中井女流六段が私を見つめて言う。
「Ayakoさんとは、その後どうなったの?」
「グッ……」
中井女流六段、やっぱり小悪魔かもしれない――。
コメント (5)
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