一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

冬の北海道旅行6・感激の歩道

2012-02-16 23:25:16 | 旅行記・北海道編
とりあえず中央バスターミナルに戻る。各地の高速道路は壊滅状態のようだった。しかし路線バスは動いている。深川市立病院前行き、10時30分のバスがある。本当は函館本線の特急を利用したほうが利口なのだが、私は深川行きのバスに乗った。
乗客は3、4人。まあ、そうであろう。
バスは国道に出たが、吹雪いているから、前方は白一色だ。これはJRバス深名線並みのドライブテクニックが必要になってきた。
定刻より8分遅れの11時32分、バスは深川市立病院前に着いた。きょうは日曜日だから病院は休みの可能性が高い。平日なら、もう少し客が乗っているかもしれない。
しかしこのバス停にまた戻ってくるとは思わなかった。ここから深川駅まではちょっと歩くので、そのまま滝川行きのバスに乗ることにする。
11時45分、深川発。きのう乗ったルートを逆に走る。「旅は一筆書き」が理想で、同じ道を引き返すのは味が悪いが、やむを得ない。
12時50分に、滝川バスターミナルに着いた。滝川バスターミナルは、JRの駅が近い。今度の滝川発普通列車は、13時00分である。これの岩見沢到着が13時51分。そこから快速いしかりライナーに乗り換えて、14時42分に札幌に着く。
さっぽろ雪まつり・大通会場の雪像群は明るいうちに鑑賞したいから、もうこの時間が限度である。
滝川駅に入り、切符を買おうとすると、またもや放送があった。
「13時ちょうど発の普通列車岩見沢行きは、雪の影響で、運休となります」
はあああー??
なんだこれ、なんだこれ! なんだこれ!! どこもかしこも運休になりやがって! オレは本当に怒ったぞ!! もう、特急を利用するしかないのかよっ!!
みどりの窓口に行って、札幌までの乗車券と特急券を買うフリをしたが、念のため愚痴ってみた。
「1時の電車が運休になりましたけど、私、特急は乗らない主義なんですよね。これ、次の普通列車まで待たなければならないんでしょうか」
「そうですねえ…。きょうは皆さまにご迷惑をお掛けしていますし…。では次に来た(ピーーーーーーーーーーーーーーーーーー)ください」
や、やった…!! と、ここで喜びを前面に出しては下品だ。
「ええっ!? そうなんですか? いやそれなら旭川から乗るんだったかなア。 いやボクね、旭川からここまで、バスを乗り継いで来たんですよ。いや無駄ガネ使っちゃったなあ、もう」
と、心とは裏腹に、駅員さんにイヤ味を言う。だが本当に、旭川駅のみどりの窓口で駅員さんに食い下がれば、特急○○○で○○に乗せてくれたかもしれない。
まあそれはないとしても、今回の特別措置は、貧乏旅行の私としてはうれしかった。
今夜は千歳駅前のホテルに泊まる。普通料金は長距離になるほど1キロあたりの料金が安くなるので、私は千歳までの切符を買った。
鉄道ダイヤに則れば、次の特急は13時30分発のスーパーカムイ24号だが、その1時間前のスーパーカムイ22号が37分の遅れで、まだ滝川駅に到着していないという。
これはグッドタイミングだ。いままでの損を取り戻した感じだ。13時07分、22号が滝川に着いた。私は乗車し、デッキに立つ。何となく、シートに座るのは気が引けたからだ。もっとも車内は混んでいて、すべてのシートが塞がっていたが。
岩見沢に着く。放送によると、どうもこのあたりの雪が、列車運休の元凶だったようだが、たしかにムォンノスゴイ雪の量だ。
特急は岩見沢を出た。江別で臨時停車をする。ここから普通電車が出ているのだろうか。デッキ上にある路線図を見る。ちょっとイヤな予感がした。
札幌へは、定刻より52分遅れの14時12分に着いた。改札を抜けようとすると、前方の扉がバタン、と閉じた。「切符の範囲外です」の表示が出ている。駅員に申し出たら、200円を請求された。
やっぱり…と思う。車内で路線図を見たが、札幌から2つ手前の白石までは二重戸籍で、函館本線と千歳線が走っている。私の買った切符は「滝川→千歳」だが、これは厳密に書けば「滝川→白石→千歳」で、札幌まで達していない。だから札幌に下りるためには、はみだし部分の白石→札幌間の普通料金200円を払わなければいけないわけであった。なお札幌から乗るときも、同様に200円を払うのは言うまでもない。
これで損得計算はどうなったのか。

私の払うおカネ…滝川→千歳2,100円、白石→札幌200円、札幌→白石200円
滝川→千歳…滝川→札幌1,600円、札幌→千歳810円

90円の損となった。しかし特急列車に○○○○○○で乗れたのだから、よしとしよう。
大通会場へは徒歩で向かう。しかし表の人通りはまばらである。あ、そうだった…!! チラシを配っているオネーチャンに確認すると、案の定、地下鉄さっぽろ-大通間の地下歩道が全通していたのだ!!
これは推測だが、さっぽろ-すすきの間の地下歩道全通は、札幌市民の悲願だった。これが叶えば、天候に関係なく、すすきのまで行き来できるからだ。
むろん私もそうで、毎年札幌を訪れて道路工事を目にするたび、全通に思いを馳せていた。今回一部区間ながら大通まで開通したことは大いにめでたく、私は半分涙ぐみ、ちょっと誇らしい気分で、地下歩道を闊歩したのだった。
大通に着く。地上に上がると、勇壮な音楽が流れてきた。こ、これはもしや…?
(つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする