一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

十九たび大野教室に行く(後編)・二棋士の教え

2012-02-21 00:14:09 | 大野教室
神経を使う将棋になった。Fuj氏は▲5六角だが、この手を見落としていた。▲8三金の飛車殺しと▲2三角成の両狙いだ。私は△2六飛と打ち、▲8三金なら△5六飛▲同歩△8三飛を見たが、ここに飛車を打つようでは面白くなかった。
△2六飛では△7一銀と引き、▲2三角成なら△2六飛と打ち、△2八飛成を狙うべきだった。
中盤、Fuj氏が▲3七桂と跳ね、次に▲2五桂と△3三銀取りを見せた手に対し、私が△2一飛と打ったのが敗着となった。▲2五桂打とされ、遅ればせながらの△2四歩だが、▲3三桂成△同玉に▲6六角が、間接的に玉を狙って厳しかった。適当な受けもないので、私はここで投了。
感想戦では、真っ先に△2一飛を悔やんだ。ここは△2四歩が正着で、先手の持ち駒は角金桂だが歩切れが大きく、これといった攻めがない。Fuj氏は▲3五桂としたが、そこで△2一飛とすれば、次に△3四歩を楽しみにして、後手も指せる形である。どうも消化不良の1局だった。
以上で将棋対局は終了。しかし2勝4敗はいただけない。植山悦行七段の危惧したとおり、初戦以外はさんざんな内容となってしまった。
このあとは食事会だが、なんとなく時間があったので、大野八一雄七段と植山七段に、Ii君との将棋を見ていただく。自分のヘボ将棋をプロに見ていただくのは気恥ずかしいが、これも大野教室の特色である。
初手から並べていったが、私が▲4八飛と回った手に、大野七段が疑問を呈した。△4四歩を突いてないのに、飛車が回るのはおかしいというわけだ。
将棋の一手一手には意味がある。しかしアマは相手の手を見ずに、自分の指したい手を指してしまうところがある。反省せねばならない。
中盤、Ii君が△9七歩と垂らして問題の場面になる。ここから私が▲8六歩と催促してIi君の攻めが始まるのだが、△9一香までの投了の局面は、先手もそうひどい手を指していないようである。
どうも妙だが、受けていてはダメなので攻め合いに転じ、後手玉に迫ってみる。▲4一角と打つ。この手は詰めろなのか? 数手進め、
「これであらかた後手玉は詰みでしょう?」
と言うと、植山七段が
「それはダメです。最後までちゃんと読まないと」
と釘を刺した。
この会話は以前もあった。終盤は勝ち負けに直結する大事なところ。形だけで判断するのではなく、最後までキッチリ読むのが大切だと、植山七段は説いているのである。
しかし正確に検討すると、どうも先手が足りないようだ。もう一度△9五香からの攻めを検討するが、やはり先手がつぶれている。
「これは攻めが繋がってますねえ」
と大野七段。もうひとつ、△7六歩に▲7八玉の変化も進めてみるが、やはり後手の攻めを切らすのは容易ではなかった。
「これは大沢さん、ツクリが悪かったんですよ」
と植山七段も続ける。私は苦笑するしかなかった。

このあとは食事会に行く。どこに行くか迷ったが、デパート内にあるトンカツ屋に入る。参加者と席の配置は以下のとおり。

      壁
   植山 W Minami Fuj
衝立
   一公 大野 フランク Mizumo Is

私はMizumoちゃんと同じ、かつ丼を頼む。しかし1,365円は高いと思った。
食事のあとは、駅前のサイゼリヤに入って、ティータイムである。ここでの席の配置は以下のとおり。

Is  大野  W  Fuj

一公 フランク 植山 Minami Mizumo
   壁

席に着いてしばらく経って、MizumoちゃんがFuj氏とW氏の間に座った。
ここでのおしゃべりは硬軟織り交ぜて多岐に渡った。私も北海道旅行の土産話をする用意はあったのだが、みんなにその関心はなかったようである。
それよりもフランクさんが、しきりに将棋を指したがる。フランクさんは泣く子も黙る大学教授だが、どうして大野教室とジョナ研のメンバーは、万国共通で将棋バカが多いのだろう。
W氏が布盤と駒を持っていたので、私が相手をする。将棋は相矢倉模様になった。後手番の私が中飛車に変化したが、どうも指し手がぎごちない。
フランクさんの▲2四歩△同歩▲同飛に、私は△2三歩と謝らず、△3三銀と突っ張る。▲2八飛に△6四角(打)▲3七角(打)△5五歩(打)。私は△6四角に期待したのだが、▲3七角に△5五歩と打つようではおかしかった。
以下はフランクさんの指し手が冴え、最後は▲2三歩と△3一玉の逃げ道を防がれて、私の投了となった。
局後、横目で見ていた大野七段に指摘されたのだが、△6四角では△2七歩!が正着。▲同飛△3八角で馬作りが約束され、後手の大優勢だった。ゴキゲン中飛車で、居飛車側が不用意に飛車先の歩を交換してきたときにある筋だが、全然見えなかった。
それにしてもフランクさんは強い。私も彼に負けず、将棋の勉強をしなければならない。
今夜も大いに笑って、11時55分に散会。駅に向かう途中、私が例の話をすると、前を歩いていたMizumoちゃんが、目を丸くして振り向いた。まだその話してるの!?という顔だ。
まだMizumoちゃんがこの話を聞くのは2回目だが、これでウンザリするようでは、Mizumoちゃんは私の友達にはなれない。もっとも、私とオトモダチになるなんぞ、あちらからお断りであろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする