19日(日)は、前日に続いて「大野教室」に行った。2日連続で教室に行くのは意外に珍しい。
午後1時40分ごろ入ると、講師の大野八一雄(おおの・やいちお)七段が、大人1人、子供3人に指導対局を行っていた。奥の部屋では、特別講師の植山悦行(うえやま・よしゆき)七段が、大人1人、子供2人に指導対局を行っていた。
植山七段は原則的に土曜日のみの登板なのだが、最近は日曜日も生徒が多く、連投の機会が多くなっている。
授業料の2,500円を払う。大野教室は月4回の開催で12,000円。1回料金は3,500円だが、3回目からは2,500円に減じられ、トータルで12,000円になる。1回目に全4回分12,000円を払えばそれがいちばんいいが、結果的に月4回通うことになっても損はしないシステムになっており、良心的である。
大野七段に角落ちで教えを乞う。相居飛車の出だしから、私は2、3筋の歩を切る。しかし飛車が2筋から離れたので、大野七段に△3三桂から△2四歩~△2五歩~△2四銀と盛り上がられ、指しにくくなった。
ちょっと遅めに到着したW氏に進行を見守られ、私は▲8六歩と、自玉頭の歩を突く。やぶれかぶれに見えるが、△同歩に▲8四歩の垂らしが大野七段の意表を衝いた。と金を作らせるわけにはいかないので△7三飛浮きだが、▲7四歩△9三飛▲8五銀(すぐに▲9五歩だったか)と出ては、下手がうまくやったと思った。
以下△7三歩▲9五歩△7四歩▲9四銀△7三飛▲8三歩成△7一飛▲8二と△2一飛▲9一と△7三桂▲9二と、と進む。
私は手順にと金を作って、してやったりだが、▲8二と~▲9一とは深追いしすぎた。これでは香得してもと金がソッポで、おもしろくない。△7三桂に▲9二とも不可解。9三~8三~7三のと金攻めを狙ったものだが、こんな攻めが間に合うわけがない。こんなと金を助ける手はなかった。
以降は大野七段に中央で手を作られ、私が非勢に陥る。

第1図で大野七段は△4五歩と突きだした。上手好調の局面で、諦めのいい下手なら投了してもおかしくない。実際私も投了を考えたのだが、私はひとつだけ狙っていた順があった。私は右で対局していたFuj氏に、こうなればいいんだが…と仮想手順を披露する。そんなにうまくいきますか?というFuj氏の顔。
大野七段がこちらに戻る。私はしょうがない、と▲4五同歩。ここから「演技」が始まっているのだ。△4六歩に、私は息を殺して▲5八銀。手の流れからいえば、次は当然△4五桂跳ねだ。指してくれ…私は念じた。
果たして大野七段は△4五桂。私は勇躍▲2五香! これで決まった(第2図)。

上手は2筋に歩が立たないので△2四銀引きだが、▲同香△同王に▲3二銀の飛車金両取りが痛打。
大野七段は
「手がしなってきましたねえ。…もう少し指すか」
と△2三飛。▲同銀成(▲5一馬の王手が優った)△同王▲4一飛△3三王▲1一飛成と進み、うん、投了します、と大野七段が投げてくれた(投了図)。

▲2五香からわらしべ長者のような手順で、飛車得になってしまった。これでは上手がイヤになるのもやむを得ないが、上手には△5七桂左成~△4七歩成が残っており、まだむずかしいところもあったと思う。
実際は上手が全然ダメなのだろうが、下手の心理からいうと、いろいろ気持ち悪いのだ。
ともあれこれで大野七段に5勝目だが、うち快勝は1、2局しかなく、あとは大野七段が勝手に転んだものばかり。私がもっとしっかりした将棋を指さなければならない。
Hon氏がいつもより早めに訪れており、きょうの生徒は10人になっていた。
私はMinamiちゃんと指す。手合いは二枚落ち。Minamiちゃんとは1勝1敗だが、その後Minamiちゃんはグンと腕を上げたという話である。
Minamiちゃんは▲4五歩~▲3五歩のあと、▲3八飛から二歩突っ切り。以前と同じ指し方だが、指し手に自信があふれ、以前より洗練された感じだ。
中盤、Minamiちゃんの指し手が冴え、私は苦戦を強いられる。…と、部屋の入口に、妙齢の女性が見えた。この教室にそぐわない、スレンダー美女である。彼女はいったい…??
(つづく)
午後1時40分ごろ入ると、講師の大野八一雄(おおの・やいちお)七段が、大人1人、子供3人に指導対局を行っていた。奥の部屋では、特別講師の植山悦行(うえやま・よしゆき)七段が、大人1人、子供2人に指導対局を行っていた。
植山七段は原則的に土曜日のみの登板なのだが、最近は日曜日も生徒が多く、連投の機会が多くなっている。
授業料の2,500円を払う。大野教室は月4回の開催で12,000円。1回料金は3,500円だが、3回目からは2,500円に減じられ、トータルで12,000円になる。1回目に全4回分12,000円を払えばそれがいちばんいいが、結果的に月4回通うことになっても損はしないシステムになっており、良心的である。
大野七段に角落ちで教えを乞う。相居飛車の出だしから、私は2、3筋の歩を切る。しかし飛車が2筋から離れたので、大野七段に△3三桂から△2四歩~△2五歩~△2四銀と盛り上がられ、指しにくくなった。
ちょっと遅めに到着したW氏に進行を見守られ、私は▲8六歩と、自玉頭の歩を突く。やぶれかぶれに見えるが、△同歩に▲8四歩の垂らしが大野七段の意表を衝いた。と金を作らせるわけにはいかないので△7三飛浮きだが、▲7四歩△9三飛▲8五銀(すぐに▲9五歩だったか)と出ては、下手がうまくやったと思った。
以下△7三歩▲9五歩△7四歩▲9四銀△7三飛▲8三歩成△7一飛▲8二と△2一飛▲9一と△7三桂▲9二と、と進む。
私は手順にと金を作って、してやったりだが、▲8二と~▲9一とは深追いしすぎた。これでは香得してもと金がソッポで、おもしろくない。△7三桂に▲9二とも不可解。9三~8三~7三のと金攻めを狙ったものだが、こんな攻めが間に合うわけがない。こんなと金を助ける手はなかった。
以降は大野七段に中央で手を作られ、私が非勢に陥る。

第1図で大野七段は△4五歩と突きだした。上手好調の局面で、諦めのいい下手なら投了してもおかしくない。実際私も投了を考えたのだが、私はひとつだけ狙っていた順があった。私は右で対局していたFuj氏に、こうなればいいんだが…と仮想手順を披露する。そんなにうまくいきますか?というFuj氏の顔。
大野七段がこちらに戻る。私はしょうがない、と▲4五同歩。ここから「演技」が始まっているのだ。△4六歩に、私は息を殺して▲5八銀。手の流れからいえば、次は当然△4五桂跳ねだ。指してくれ…私は念じた。
果たして大野七段は△4五桂。私は勇躍▲2五香! これで決まった(第2図)。

上手は2筋に歩が立たないので△2四銀引きだが、▲同香△同王に▲3二銀の飛車金両取りが痛打。
大野七段は
「手がしなってきましたねえ。…もう少し指すか」
と△2三飛。▲同銀成(▲5一馬の王手が優った)△同王▲4一飛△3三王▲1一飛成と進み、うん、投了します、と大野七段が投げてくれた(投了図)。

▲2五香からわらしべ長者のような手順で、飛車得になってしまった。これでは上手がイヤになるのもやむを得ないが、上手には△5七桂左成~△4七歩成が残っており、まだむずかしいところもあったと思う。
実際は上手が全然ダメなのだろうが、下手の心理からいうと、いろいろ気持ち悪いのだ。
ともあれこれで大野七段に5勝目だが、うち快勝は1、2局しかなく、あとは大野七段が勝手に転んだものばかり。私がもっとしっかりした将棋を指さなければならない。
Hon氏がいつもより早めに訪れており、きょうの生徒は10人になっていた。
私はMinamiちゃんと指す。手合いは二枚落ち。Minamiちゃんとは1勝1敗だが、その後Minamiちゃんはグンと腕を上げたという話である。
Minamiちゃんは▲4五歩~▲3五歩のあと、▲3八飛から二歩突っ切り。以前と同じ指し方だが、指し手に自信があふれ、以前より洗練された感じだ。
中盤、Minamiちゃんの指し手が冴え、私は苦戦を強いられる。…と、部屋の入口に、妙齢の女性が見えた。この教室にそぐわない、スレンダー美女である。彼女はいったい…??
(つづく)