一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

沖縄旅行1

2012-08-16 20:33:27 | 旅行記・沖縄編
(11日のつづき)
「○○○○さま、恐れ入りますが、搭乗口へお越しください」
彼は搭乗の振り替えを申し込んだ人ではなかろうか。もしそれならあと4人だ…。私はドキドキしながら待つ。
しかしそれからは一向に、名前が呼ばれない。どうなってる? もう搭乗の時間だぞ…。そこに追加の放送があった。
「ご搭乗の皆さまにお知らせいたします。当便は皆さまのご協力によりまして、乗客数の調整が無事終わりました。ご協力いただいた皆さまに、厚くお礼を申し上げます」
な、なんだよ…。そうか、そうなんだよなあ。だいたいこういうのに申し込んでも、最終的にはスカになるようにできているのだ。
タダ同然で沖縄に行こうとした私がさもしかった、と諦める。私は気分一新で飛行機に搭乗した。
きょうの飛行機はB777。予め席を決めなかった私は、34のB席。3人掛けの真ン中だった。当然満席で、客室乗務員(スッチー)も多数乗っている。
そのうちのひとりが中村桃子女流1級似の美人で、彼女からりんごジュースをもらった。「第7回 女流棋士ファンランキング」は12日に発表するが、中村女流1級ほどの美人はトップ10に復活させねばならないと思う。
ひとりのスッチーが何かを手にして歩いている。と、右に座っている男性が、それをひとつ所望した。ハーゲンダッツアイスクリームだ。東京からの飛行機は沖縄便でしか食べられないものだ。空の上でのプチ贅沢。300円はちょっと高いが、画家の城戸真亜子似のスッチーから、私もひとつ所望した。
オーディオプログラムからは、あべ静江の「みずいろの手紙」が流れている。今度中井広恵女流六段とカラオケを楽しむ機会があったら、中井女流六段にこれを歌ってもらおうか。

お元気ですか そしていまでも
愛していると 言ってくださいますか

こう中井女流六段に言わせてみたい。
飛行機は定刻の22時30分よりやや早く、那覇空港に到着した。その足でゆいレールに乗り換える。小禄から5人組の女子高生が乗ってきた。ゆいレールは学生の足でもあるのだ。かすかに聞こえてくる琉球言葉がかわいらしかった。
23時01分、県庁前で下車。きょうの泊まりは牧志駅近くにあるカプセルホテルだが、夜の国際通りを歩きたいのだ。しかし路面が濡れている。一雨あったらしい。私は植山悦行七段に並ぶ雨男だからこの程度の雨は覚悟の上だが、それにしても出バナを挫かれた格好だ。
沖縄といえばToma Ayakoさんの田舎だ。この地のどこかに彼女がいるはずだが、どこを探せばいいのか。沖縄にもジョナサンはあるだろうが、沖縄で見たことはない。
国際通りをぶらぶら歩くが、深夜の11時すぎではさすがに、多くの店が閉まっていた。
沿道にある「つけ麺大王」に入る。この店は沖縄到着の夜に入ることにしていて、「一公定跡」のひとつである。高齢のご夫婦と息子さんで経営していて、いつも遅くまで営業しているのが好ましい。夕方5時に仕事を終え、何の努力もしないまま無為に毎日を過ごしている私とは、雲泥の差である。
ここではチャーハンを頼む。ラーメン屋だからラーメンを頼むわけではないのが私流で、この例は鹿児島中央駅近くの「山ちゃんラーメン」も同様だ。
チャーハンといえばパラパラのお米、というイメージがあるが、つけ麺大王、山ちゃんラーメンとも、ご飯はびちゃびちゃだ。しかしそれが妙に癖になる食感なのである。
つけ麺大王のそれは600円だが、玉ねぎ、人参、長ねぎがたんまり入っていて、野菜そのものを食べている感じ。とても美味い。今年も大いに満足して、私は店を出た。
いよいよ「カプセルイン沖縄」に投宿する。ここは休憩室のパソコンが無料で使えるので重宝している。風呂も大きく、ゆっくり休める。
しかしパソコンをいつまでもいじっていたら、夜中の3時近くになってしまった。私は何をしに沖縄まで来ているのだろう。

翌11日(土)はいつもどおりに目が覚めた
ホテルで無料の朝食を摂ってチェックアウトし、国際通りの突き当たりにある、スーパー「サンエー」に入る。沖縄での必携はガイドブックでも海パンでもなく、水分だ。何といっても「歩切れは水の渇き」である。つねに携帯しているのがよい。
2リットルのさんぴん茶が138円で売られていたので、買う。98円の緑茶にも食指が動いたが、沖縄に来たらさんぴん茶である。
09時05分牧志発のゆいレールに乗る。去年の沖縄旅行では東京行きのチケットが取れず、キャンセル待ちの合間をぬって、何度もゆいレールを利用した。あのときは絶望感と焦燥感、後悔ばかりだったが、きょうのゆいレールは希望がある。
定刻を1分遅れて、09時22分、那覇空港着。続けて那覇09時50分発の宮古行き、すなわちANA1721便に乗る。
私の席は11Aだが、左の席がない。非常口になっていて、空席なのだ。通路を隔てた反対側には、オバチャンが座った。
「この席は非常口の通路になっています。緊急着陸のとき、ほかのお客様の避難誘導にご協力いただけますか?」
スッチーが言う。
「ん? 何が?」
とオバチャン。まあ、そうであろう。いきなり緊急着陸とか避難とか言われても、何のことだか分かるまい。
「ご協力いただけないと…」
そのとき前の席に座っていた、娘と思しき女性が、オバチャンと席を替わった。まあ、それが賢明な処置であろう。
別のスッチーは中村真梨花女流二段似。ただし、目にちょっと中倉宏美女流二段が入っているか。それにしても、中村女流二段似のスッチーにはよく巡りあう。
定刻の10時40分より7分早く、飛行機は宮古空港に到着した。
今年の宮古島もいい天気である。ギラギラの太陽の日射しが厳しいが、それを味わいに来てもいるのだ。
きょうの予定は吉野海岸でひと泳ぎである。海岸にはいつもどおり路線バスを使う。レンタカーの利用は私には無縁である。たとえ彼女と行ったとしても、このルートは変えるつもりはない。
11時ちょうどに平良営業所を出た宮古共栄バスは、やがて県道78号を通る。これが鏡原を通過するのが11時07分。空港からの路線バスはほとんど発着していないので、私は鏡原まで歩いてゆくが、もし時間がないようならタクシーを利用するつもりだった。
しかし今回は時間的に余裕がある。鏡原バス停には、11時すぎに到着した。
定刻を1分遅れで到着したバスの運転手はサングラスをかけていたが、野月浩貴七段そっくりだった。本物の野月七段、いまも本土で「死ね」とつぶやいているのだろうか。
乗客は男子高校生が1人のみで、後方の席でうたた寝している。相変わらずの閑散ぶりだ。
11時32分、吉野に着いた。しかし乗車料金を500円と言われた。500円? バカを言ってはいけない。平良からここまでが500円なのに、鏡原から乗って500円ということがあるか。何しろ私は毎年、このバスを利用しているのだ。旅行客をナメてもらっては困る。
いやこうやってすぐヒトを疑うからいけない。料金改定があったかもしれないではないか。
まあどちらが正しかったかは、やがて分かることである。
吉野海岸には20分ほどで着いた。昨年は道に迷って時間を大幅にロスしたので、今年は慎重に道を選んだ。
海岸入口まで来ると、シャワー施設の女性スタッフに、呼び止められる。
「クルマはどこへ駐められました?」
(18日につづく)
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