一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

沖縄旅行0

2012-08-27 21:07:54 | 旅行記・沖縄編
「稲葉六段」とそそくさと別れ、私はTシャツ専門店「海人工房」に入る。アクビちゃんTシャツの代わりを探すためだが、ここにも気に入ったデザインはなかった。今回は、めいとおいへのお土産はなし。
もう時間がない。石垣バスターミナルに向かい、空港行き18時00分発のバスに乗った。空港までは15分だから、18時40分のANA1782便那覇行きには何とか間に合う。
しかし乗客は私ひとりだった。お盆のこの時期、バスターミナルから石垣空港に向かう客がこんなに少ないとは…。バスは本当に需要がない。
…そのとき、異変に気付いた。このバスは、いやにノロノロ運転ではないか? 東バスの運行速度は速い方ではないが、これは明らかに遅い。私の体感速度がそう告げている。
ホテル日航八重山に着いた。ときに18時11分。予定到着時刻は18時07分だから、すでに4分の遅れである。ここでカップルが乗った。と、運転手が私に
「ここで降りないんですか?」
と妙なことを聞く。空港まで行くに決まってんだろうが。
私はこの運転手に不審感を抱き、その運転ぶりを注視してみた。すると、この運転手は明らかにおかしかった。空港までの道路は、空いてはいないが混んでもいない。そしてバスの前に数台分の空きがあるのに、それを詰めようとしない。まるでマイペースなのだ。この運転手は、バカなのか?
カップルはショッピングプラザ前で降り、乗客はまた私だけになった。
あとは次の道を左折…するはずが、バスは黄色で止まってしまった。いまのは行けただろういまのは!! この運転手には、遅れを取り戻そうという気持ちがないのか?
時刻は18時20分を過ぎた。搭乗手続き〆切の時間である。数分遅れたところで搭乗は拒否されないだろうが、ミソをつけたのは確かである。
信号が青になって、やっと左折。少し走れば空港構内である。いくらなんでも、ここは飛ばしてくれるだろうと期待?したが、それは虚しかった。バスは相変わらずのペースだった。
私はさすがに呆れた。私も長年東バスを利用して、運転手の不手際を2度ほど目の当たりにしたことがあるが、自分に直接被害が及んだという点では、今回が初めてのケースだった。
結局、石垣空港に到着するまで、バスはノロノロ運転だった。ときに18時23分。この短い区間で、実に8分の遅れだった。
私は旅先では、時間にシビアである。1分の遅れが命取りになることを、身をもって体感しているからだ。だから公共の乗り物にも、それを求める。ゆえに8分の遅れ、しかも怠慢による今回のケースにおいて、私はこの運転手を許さない。早くクビにしてほしい。

ANAのカウンターに駆け込み、搭乗手続きを済ませる。すぐさま手荷物検査場を抜けたら、ほどなく搭乗が始まった。これが最後の石垣空港だったのに、慌ただしい別れとなった。
那覇行きの飛行機は、定刻に出発した。スッチーのうちのひとりが、女優の渡辺えりに顔も体型もそっくりで、妙に感心してしまった。従来のスッチーのイメージとは違うが、この飛行機は絶対堕ちないという安心感があった。
19時33分、那覇空港着。去年はここから東京・羽田行きのチケットが取れず、翌1日をまるまる那覇空港で費やし、やっとの思いでキャンセル待ちのチケットを入手、ヘロヘロになって帰京したのだった。
今年はもちろん、羽田への予約は取ってある。20時50分発のANA138便で、これに乗れば東京に帰れるのである。
私はいったん空港を出て、コンビニで弁当とお茶を買った。これが沖縄最後の晩餐である。なお「空弁」は高いから、買ったことがない。
再び手荷物検査場を通り、すいている搭乗口でさびしい夕食。これであとは羽田行きの飛行機に乗るだけ…というところで、いやな放送が入った。
私が乗るべき138便が、機材の遅れに伴い40分遅れ、21時30分出発、到着は23時50分になるというのだ。
飛行機が定時に出発しないのは織り込み済みだが、これは微妙な時間である。到着時間にモノレールは走っているが、23時50分に飛行機を降りるわけではないから、乗り換えは急がねばならない。
しかしその前に那覇空港だ。搭乗の時間になっても、一向に案内がない。もう少し遅れるらしい。私はモノレールの時間を調べてみる。0時05分というのがある。これはけっこう厳しいことになっていないか?
ANAは羽田に着いてから、品川-東京行きと、横浜行きの無料臨時バスを出すことを決定した。これは、モノレールと京浜急行の便がなくなることを覚悟せよ、と言っているに等しい。なんだか大変なことになってきた。
ようやく機内への搭乗が始まった。と、スタッフ嬢が、何かの案内をくれる。
封筒の中には、羽田空港に着いてから、公共の交通の便がなくなった場合の対処が書かれてあった。要するに、羽田からタクシーを使って自宅に帰るもよし、ホテルに泊まるもよし、そしてそこにかかった経費は、15,000円までANAが負担する、というものだった。
これはANA、ずいぶん太っ腹ではないか。あれはJALだったか、数年前、東京から沖縄へ向かう便が2時間遅れたことがあったが、飛行機会社の「お詫び」は、羽田空港内で使える食事券(1,000円)の配布だけだった。
現在は低価格の航空会社が参入し、大手航空会社も乗客を逃すまいと必死である。
21時41分、出発。機内には4人のスッチーがいた。それぞれ羽田恵梨香、坂上香織、市川由衣、真矢みき、というところ。「羽田恵梨香」が私の席付近の担当だったので、最も鑑賞する時間が長かったが、とにかく飛行機が遅れているので、私はどうも落ち着かない。スッチーもそれは同じようであった。
機長のアナウンスが入り、飛行機は最高速度で飛ばしているというが、それでどのくらいタイムを縮められるのか。ほんの数秒ではなかろうか。
しかし、その努力自体は買う。石垣島のバカ運転手に聞かせてやりたかった。
ハーゲンダッツアイスクリームを食べ損ね、飛行機は着陸態勢に入った。静かに着陸。しかしここからゲートまで数分かかるそうで、これで万事休した。
飛行機が停止し、ポーン、と音が鳴ったのが0時03分。全速力で飛ばした割には、全然遅れを取り戻せていなかった。
私は出口を抜け、モノレール改札口に急ぐ。しかし、あたりが静かだ。駅員さんに聞くと、もう最終便は出たとのこと。現在0時11分。最終は、やはり0時05分だった。
私はバス乗り場にとって返す。品川経由東京行きのバスに乗せてもらうためだ。
那覇空港での事前申し込みには申し出なかったが、問題あるまい。ANAのスタッフ嬢に、沖縄からの旅行者です、といって褐色の肌を強調すると、乗せてくれた。
5割ほどの乗車率で、バスは0時30分に発車した。品川でポツポツ降り、あとは東京駅前までノンストップである。
田町駅西口前を通る。懐かしい。私がかつてLPSA芝浦サロンに通っていたころ、帰りに西口のガストを利用していたので、この近くはいつも通っていた。もうあのメンバーで田町を訪れることはあるまい。
富士そば、TSUTAYA、ローソン…。この時間だというのに、みんな営業中だ。東京は眠らない街。これでは星空を拝むことなどできない。
東京駅前、1時13分着。ここからはタクシーの利用である。私の場合、この区間分だけ、ANAが負担してくれることになる。駅にして数駅分だし、少額のほうだと思う。
自分がおカネを払うわけではないが、容赦なくハネ上がるメーターは心臓によくない。私は自宅最寄駅のだいぶ前で、タクシーから下りた。
自宅までは距離があるが、那覇空港で1日待ちぼうけを食わされた去年に比べれば、何てことはない。
こんなトラブルもまたよし、だ。今年も楽しい沖縄だった。来年も沖縄に行くぞ。私は意気揚々と歩きだした。
コメント (4)
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