毎年6月末は、恒例行事がある。桐谷広人七段ではないが、6月末日まで有効の、ブックオフ商品券(株主優待券)を消費するのだ。
商品券は今年も4,000円分(500円券×4枚、100円券×20枚)で、ブックオフグループならどこでも使える。ふつうに本を買えばいいのだが、話題の本は図書館で借りられるし、読みたいマンガもない。結果、ここ何年かは、いかがわしいビデオを買うことにしている。単価が高いことで嵩張らなくなり、ちょうどいいのだ。
だが商品券がどこかに行ってしまい、茶箪笥の抽斗からやっと探し出した。
ブックオフは、秋葉原店が規模も大きくてよい。29日のブックオフの日、私は台東区の職安に行ったあと、秋葉原まで歩いていった。
いかがわしいビデオは6階にあった。最近のビデオ事情がよく分からないのだが、売り場面積は広くなっていた。しかも、主演女優があいうえお順に並べられていた。
以前は棚にバラバラに置かれてあったので、目的の女優を探すのに難儀したものだ。女優に拘らない人もいるだろうが私は拘るほうで、やはり好みのタイプで何とかしたい。この措置は大いに助かった。
だがビデオ群を前にして困ってしまった。肝心の女優の名前が分からないのだ。というか、知らないのだ。
旅先のネットカフェで見た女優は何といったか。心当たりをスマホで検索して、友田彩也香だけ分かったが、あとはさっぱりである。何年か前に引退した、私一推しの女優は何といったか(月見栞ではない)。最近ヒトの名前を思い出せないことが多いが、ここにも老化を感じる。
吉沢明歩や上原亜衣は置いてあるが、彼女らはメジャーすぎて、逆に萎える。その辺の男性心理が微妙である。
あとはビデオのパッケージと紹介文を読んで、中身を類推するしかない。
昨年は1,000円以下のビデオを中心に買ったが、女優モノは1,300円台から1,500円台のものが多い。例年だったら本数重視だが、今年は女優モノを中心に買いたくなった。
平日の午後、あたりには私しかいない。自分は何をやってるんだろう、と現実に戻って暗くなるが、気を取り直して選択に励む。
ちょっと食指が動くビデオがあったが、パッケージがいまひとつで、とりあえず元に戻しておく。ところがその在処が分からなくなってしまった。背表紙がどれも黒系で似ているので、紛れてしまったのだ。
それで、次に購入候補を選んだときは、ビデオを少し手前に出しておいた。
ただ全体的に、これはというものがない。私はストーリー系が好きなのだが、たぶん重厚な作品はこの手の店には置いていない。水入りで翌日に出直す手もあるが、結局ここに来るのだし、翌日は午後から雨の予報である。もうどうにでも今日、買うしかないのだ。
友田彩也香は内容が今ひとつで、見送る。ほかの候補を5~6本選び、3本に絞った。だが、いちばん最初に手に取ったビデオに縁を感じて、これも追加で購入することにした。会計は4,000円を大きく超えるが、仕方ない。
なお、今日はブックオフの日なので本の購入が割引になるらしいが、ビデオは対象外であろう。
レジでは5,930円だった。不足分はカードで購入する。繰り返すが、自分は何をやってるんだろう。しかも商品券で購入したビデオは、今までただの一度も再生したことがない。いつでも観られるという安心感もあり、どうでもよくなってしまうのだ。たぶん商品券を消費した時点で、私の目的はほぼ達成されているのだろう。
帰宅したら、引退した女優の名前を思い出した。本田莉子だ。なんでここで思い出すかなあ。
だけど……。私が出した商品券は、本当に明日有効のものだったろうか?
この前ウチにきたブックオフの株主総会の案内の中に、今年分の商品券が入ってなかったか? 間違えてあれを先に使ってしまったんじゃないか?
思えば3年前、同じ状況でビデオを買いに行ったが、商品券が1年前の期限切れのもので、青くなったことがある。今回はその逆だ。
もし明日まで有効の商品券がまだ残っていると、今日中にそれを探し出し、明日再び、4,000円分を買わなければならない。だけどもうお腹いっぱいである。
ブックオフに電話をし、さっきのレジ係を呼び出し、有効期限だけでも確認してもらおうか。だが何を買ったか商品名を聞かれたらどうする? 「●●●●●●●●●女12人4時間」と律義に答えるのか?
でも、本当に自宅に、新しい商品券は送られていたっけ? ふつう、株主総会が終わってから、配当金とともに送られてこないか?
スマホを見ると、今回のコロナ禍で、明日まで有効期限のブックオフ商品券は、年末まで延長されていた。
これは朗報で、かなりホッとした。ただそれなら今日も無理に購入することはなかったわけだが、とりあえず、明日出直す必要はなくなったわけだ。
そして7月2日、ブックオフから株主総会の結果が送られてきた。配当金と商品券が入っており、私はほっと一息である。29日に使ったものは、この6月(つまり12月)末有効のものだった。
とりあえず来年は、ゆったりした気持ちで、商品券を使いたい。
商品券は今年も4,000円分(500円券×4枚、100円券×20枚)で、ブックオフグループならどこでも使える。ふつうに本を買えばいいのだが、話題の本は図書館で借りられるし、読みたいマンガもない。結果、ここ何年かは、いかがわしいビデオを買うことにしている。単価が高いことで嵩張らなくなり、ちょうどいいのだ。
だが商品券がどこかに行ってしまい、茶箪笥の抽斗からやっと探し出した。
ブックオフは、秋葉原店が規模も大きくてよい。29日のブックオフの日、私は台東区の職安に行ったあと、秋葉原まで歩いていった。
いかがわしいビデオは6階にあった。最近のビデオ事情がよく分からないのだが、売り場面積は広くなっていた。しかも、主演女優があいうえお順に並べられていた。
以前は棚にバラバラに置かれてあったので、目的の女優を探すのに難儀したものだ。女優に拘らない人もいるだろうが私は拘るほうで、やはり好みのタイプで何とかしたい。この措置は大いに助かった。
だがビデオ群を前にして困ってしまった。肝心の女優の名前が分からないのだ。というか、知らないのだ。
旅先のネットカフェで見た女優は何といったか。心当たりをスマホで検索して、友田彩也香だけ分かったが、あとはさっぱりである。何年か前に引退した、私一推しの女優は何といったか(月見栞ではない)。最近ヒトの名前を思い出せないことが多いが、ここにも老化を感じる。
吉沢明歩や上原亜衣は置いてあるが、彼女らはメジャーすぎて、逆に萎える。その辺の男性心理が微妙である。
あとはビデオのパッケージと紹介文を読んで、中身を類推するしかない。
昨年は1,000円以下のビデオを中心に買ったが、女優モノは1,300円台から1,500円台のものが多い。例年だったら本数重視だが、今年は女優モノを中心に買いたくなった。
平日の午後、あたりには私しかいない。自分は何をやってるんだろう、と現実に戻って暗くなるが、気を取り直して選択に励む。
ちょっと食指が動くビデオがあったが、パッケージがいまひとつで、とりあえず元に戻しておく。ところがその在処が分からなくなってしまった。背表紙がどれも黒系で似ているので、紛れてしまったのだ。
それで、次に購入候補を選んだときは、ビデオを少し手前に出しておいた。
ただ全体的に、これはというものがない。私はストーリー系が好きなのだが、たぶん重厚な作品はこの手の店には置いていない。水入りで翌日に出直す手もあるが、結局ここに来るのだし、翌日は午後から雨の予報である。もうどうにでも今日、買うしかないのだ。
友田彩也香は内容が今ひとつで、見送る。ほかの候補を5~6本選び、3本に絞った。だが、いちばん最初に手に取ったビデオに縁を感じて、これも追加で購入することにした。会計は4,000円を大きく超えるが、仕方ない。
なお、今日はブックオフの日なので本の購入が割引になるらしいが、ビデオは対象外であろう。
レジでは5,930円だった。不足分はカードで購入する。繰り返すが、自分は何をやってるんだろう。しかも商品券で購入したビデオは、今までただの一度も再生したことがない。いつでも観られるという安心感もあり、どうでもよくなってしまうのだ。たぶん商品券を消費した時点で、私の目的はほぼ達成されているのだろう。
帰宅したら、引退した女優の名前を思い出した。本田莉子だ。なんでここで思い出すかなあ。
だけど……。私が出した商品券は、本当に明日有効のものだったろうか?
この前ウチにきたブックオフの株主総会の案内の中に、今年分の商品券が入ってなかったか? 間違えてあれを先に使ってしまったんじゃないか?
思えば3年前、同じ状況でビデオを買いに行ったが、商品券が1年前の期限切れのもので、青くなったことがある。今回はその逆だ。
もし明日まで有効の商品券がまだ残っていると、今日中にそれを探し出し、明日再び、4,000円分を買わなければならない。だけどもうお腹いっぱいである。
ブックオフに電話をし、さっきのレジ係を呼び出し、有効期限だけでも確認してもらおうか。だが何を買ったか商品名を聞かれたらどうする? 「●●●●●●●●●女12人4時間」と律義に答えるのか?
でも、本当に自宅に、新しい商品券は送られていたっけ? ふつう、株主総会が終わってから、配当金とともに送られてこないか?
スマホを見ると、今回のコロナ禍で、明日まで有効期限のブックオフ商品券は、年末まで延長されていた。
これは朗報で、かなりホッとした。ただそれなら今日も無理に購入することはなかったわけだが、とりあえず、明日出直す必要はなくなったわけだ。
そして7月2日、ブックオフから株主総会の結果が送られてきた。配当金と商品券が入っており、私はほっと一息である。29日に使ったものは、この6月(つまり12月)末有効のものだった。
とりあえず来年は、ゆったりした気持ちで、商品券を使いたい。