一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

植山悦行先生、中井広恵先生、ご結婚20周年おめでとうございます!!

2009-11-11 12:32:52 | 男性棋士
本日平成21年11月11日は、植山悦行先生と中井広恵先生の、20年目の結婚記念日。おめでとうございます!!
おふたりはけっこうな年の差がありますが、大らかな性格の植山先生と、しっかり者の中井先生で、それを感じさせません。おふたりお揃いのときも自然な振る舞いで、とても素晴らしいカップルだと思います。
これからも二人三脚で、将棋界を盛り上げていってください。応援しております。
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人生の手順前後

2009-11-11 00:33:41 | プライベート
2007年3月、千葉県で英国人女性を殺害した容疑者が、10日、逮捕された。容疑者宅での職務質問をすりぬけて、2年7ヶ月以上も逃亡したすえの結末だった。
逃亡中この容疑者は名古屋で整形手術を受けており、その資金がどこから出たのか、不可解な点があった。あるワイドショーではコメンテーターが、男性相手に体を売っているのでは、とスットコドッコイな推理を展開していた。実際は、この容疑者は大阪の建設会社に住み込み、地道に働いて収入を得ていたのだ。
それにしても人を殺めるとは、愚かなことをしたと思う。殺人の時効は25年である。毎日毎日人の目にビクビクして、目立つことなく四半世紀も逃げ切ることなど、到底できるものではない。
人が殺人を犯すとき、その人間は冷静ではないのだろう。行為のあとで、愚かなことをしたと、ハッと我に返る。鬼から人間に戻る。この容疑者は犯行後、資金ほしさにコツコツと働いていた。容疑者は根が真面目だったのだろう、とまでは言わないが、そんなに規則正しい生活が送れたのなら、この愚行の前に、一瞬だけ人間に戻ってほしかった。しかしもう遅い。容疑者は、たいへんな手順前後をしてしまった。
彼が被害者に手をかける前、その後の自分をシミュレーションする冷静さがあれば、こんな惨劇は起こらなかったと思うと、やりきれない。

将棋でも似たようなことが起こる。悪手は悪手を呼ぶというが、誰でも分かるカンタンな寄せを逃がし、頭がアツくなって、また疑問手を指すことがある。
先日も記したが、着手する前に、本当にその手でいいのか、全局を隈なく見る余裕、冷静さがあれば、この類の悪手は出ないはずである。
もしこの手を指したら、次はどういう展開になるのだろう…。着手せずに、頭の中で先へ先へと考える。こうした将棋の考え方は、人の生き方全般に応用が利くと思う。私が、将棋がただのゲームではないと考えるゆえんである。

今回の事件で、被害に遭われた方のご冥福を、心よりお祈りいたします。
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ある普及指導員の苦悩

2009-11-10 01:07:56 | 愛棋家
10月25日(日)の社団戦最終日のあと、わが「LPSA星組」は、選手6人で飲みに行った。私も含めた5人は「金曜サロン」の常連だが、最も年配のように見える紳士氏は「水曜サークル」に通っているとのことだった。
紳士氏は寺下紀子女流四段と旧知の仲で、それが縁で通い始めたらしい。水曜サークルはどちらかというと初心者向け教室というイメージがあったので、有段者の紳士氏では物足りない部分もあるのではと推測したが、蛸島彰子女流五段ら講師陣の指導は懇切丁寧で、なんの不満もないとのことだった。
さらに聞くと、なんと紳士氏は日本将棋連盟公認の普及指導員であった。
全国に500名いるといわれる普及指導員だが(もっといるかもしれない)、実際になるのはむずかしい。アマ三段の実力を持たなければならないうえに、免状を申請、取得しなければならぬ。連盟には年間にいくらかの会費を払わなければならないし(いただくのではない)、中には会費をつき返されるケースもある。
とにかく普及指導員とお話をする機会はなかなかないので、ここでいろいろな話を聞いた。
それらを総合すると、現在紳士氏は週末になると近くの公民館を借りて、おもに近所の子供たちに将棋を教えているらしい。普及指導員になると、カード型の「棋力認定証」を進呈できる特典があって、紳士氏によれば、子供たちにその認定証を手渡すとき、子供たちが見せる笑顔が、普及活動の最大の励みになっているという。
素晴らしいことだと思った。私だったら、大事な週末をボランティアみたいなもので費やさない。棋力向上よりも、女流棋士とお近づきになりたいとサロンに通っている私と紳士氏とでは、将棋に対する姿勢が違うのである。
ただ「普及」という点では、紳士氏も壁にぶつかっているという。現在公民館などへ定期的に通っている子供たちは、まあこれからも将棋を趣味にしていくだろう。しかしそれ以外、まったく将棋に触れる機会のない地域での普及をどうするか、それに頭を悩ませているという。
実はそれ、私も考えたことがある。たとえば金曜サロンやマンデーレッスンに通っている将棋ファンは、ほっといても将棋は続けるから、普及の必要はない。真の普及とは、将棋を知らない人へのアプローチではあるまいか。
紳士氏は、いまそれをやろうとしている。あまり将棋が浸透していない地域で、新たな将棋ファンを開拓しようとしているのだ。
しかしそれには、マンパワーが足りない。指導員さえ不案内な地で、将棋教室を行う場所の手配をし、参加する初心者を募り、テキストを作り、必要ならば別の講師にもお越し願わねばならない。なにしろ企画会社がやるような仕事を、素人がひとりで興そうとしているのだ。その熱意には、ただただ頭が下がる思いである。
では私にできることは何か。探せばあるのだろうが、前述したように、やる気は起こらない。私の将棋に対する情熱なんて、しょせんその程度のものである。
あとは、普及指導員の横の繋がりを密にすることであろう。500人も普及指導員がいれば、普及したい地域の近くに、指導員が在住しているのではないか。必要ならば、LPSA事務局に相談してみるのもいいだろう。
酒の席だったが、紳士氏の地道な活動が実を結ぶことを、私は願わずにはいられなかった。
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中倉女流姉妹は、お互いを何と呼んでいるか

2009-11-09 01:40:34 | 将棋雑記
これは私だけではないと絶対に思うのだが、私はかつて、中倉彰子女流初段と宏美女流二段を、姉が宏美女流二段で、妹が彰子女流初段だと勘違いしていた。
おっとり型?の宏美女流二段が姉、チャキチャキ型?の彰子女流初段が妹という図は、日本人姉妹のイメージにピッタリと思えたからだ。
数年前、「将棋世界」新年号のお年玉クイズで、「中倉彰子・宏美姉妹はどちらが姉でどちらが妹でしょう」という問題があったが、「マユ毛が上がっているほうがお姉さんで、下がっているほうが妹です」というヒントがあったにもかかわらず、私は姉を宏美現女流二段、妹を彰子女流初段と解答して、間違えた。ちなみにこのときのクイズで間違えたのは、この1問だけだった。

ところで中倉女流姉妹は、お互いをどう呼び合ってあるのだろう。
彰子女流初段は、妹の宏美二段を「ひろみ」と呼んでいるようだ。これは中倉姉妹の「あっこ&ひろみオフィシャルブログ」で、彰子女流初段がそう書いていたので、分かる。問題は宏美女流二段が彰子女流初段をどう呼んでいるかだ。
考えられる言葉は次の5つである。

A.彰子姉さん
B.お姉ちゃん
C.姉さん
D.姉ちゃん
E.とくに名前は呼ばない

Aの「彰子姉さん」は最もオーソドックスで、恐らく人前ではこう呼ぶのだろう。しかしプライベートではどうか。サスペンスドラマによくあるシーンで、遺産相続の配分について、3姉妹の妹が姉に対してこの呼び方をするが、宏美女流二段のキャラクターからは、ちょっと想像できない。
Bの「お姉ちゃん」もよくあるスジで、「おねえちゃんばっかりズルイ!」とか幼少のころは使っていたかもしれないが、成人してまでこの言葉で呼ぶだろうか。これもちょっと考えにくい。
Cの「姉さん」は、テレビドラマ「HOTEL」の赤川一平が、故郷で旅館を経営している姉に対して使っているが、女性が女性に対して使うものだろうか。
しかしまあ、このあたりはいい線である。
Dの「姉ちゃん」は、星飛雄馬が姉の明子に言う言葉だが、いくら同じアキコでも、宏美女流二段が「姉ちゃん」とは言わないだろう。「彰子姉ちゃん」も同様である。星飛雄馬と宏美女流二段、どちらも自分の職業に命を懸けてはいるが、これは却下。
Eの「とくに名前は呼ばない」、これは意外と可能性がある。子供のころは「お姉ちゃん」とも「お姉さん」とも呼んでいたかもしれないが、ある年齢まで来ると他人行儀になって、歳上をあらためて呼ぶのが照れ臭くなってくるものだ。
ゆえに、もし彰子女流初段を呼ぶ必要に迫られたときは、「ねえ」とか「あの」とか、言葉を濁しているような気がするのだ。
以上の検討により、私の解答は「E」とする。
正解は、今度お会いしたとき訊いてみよう。…いや、何も訊かなくても、宏美女流二段のほうからクスクス笑いながら、答えてくれるかもしれない。
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11月6日のLPSA金曜サロン(後編)

2009-11-08 01:38:58 | LPSA金曜サロン
それは石橋幸緒女流王位だった。その直前、石橋女流王位のご母堂が見えていたので予測はついたが、ちょっと意外な気がした。
こちらはM氏との将棋が佳境を迎えている。ややあって、石橋女流王位がこちらを覗いているのが視界に入ったが、ここで石橋女流王位に視線を向けていいものか、迷った。
目礼する手もあったが、「勝ちを懸命に模索している私」を見てもらったほうが、石橋女流王位のハートを鷲摑みにできるのではないかと思い、私はそのままの姿勢でこんこんと考え続ける。
参考までにM氏との将棋は相矢倉だったが、自玉の端を破られるのを覚悟で攻め合いに出たのが、いい踏み込みだったようだ。結果、難敵を倒して制勝できたのは大きかった。
石橋女流王位が多忙の中いらしたのは、表向きはファンクラブ会報ができたので、それを金曜サロンの会員に直接手渡すため、というものだったが、実際は会員と実戦を指して、来たる女流王位戦の最終局へ弾みをつけたい、というものだった…わけでもなく、しばらく金曜サロンに顔を見せていなかったので、純粋に挨拶にいらしたのだと思う。こうした配慮が嬉しい。
石橋女流王位は、サロン一の強豪、O氏と対局を行う。それを私たちは観戦し、ああだこうだと、言いたいことを言い始める。しかしこの将棋は、チェスクロックを使った「真剣勝負」だったので、ちょっとこちらも口を挟みすぎたと思う。ただ、中倉彰子女流初段と1day協賛社社長との打ち合わせで私が嫉妬した件について、石橋女流王位が
「一公さんもペア将棋のスポンサーになれば、船戸さんと打ち合わせができますよ」
と、軽口を飛ばされたのには閉口した。
「そんな…数分間の打ち合わせをするためだけに、そんなおカネの遣いかたはできませんよ。それなら直接飲みに誘ったほうが早いじゃないですか」
「いやいや、いっしょに飲むのと、将棋の真剣な打ち合わせでは、雰囲気が違いますよ」
「でも船戸先生とボクとでは、棋風が違うからペアにはなりませんよ」
「じゃあ宏美ちゃんでもいいですよ」
石橋女流王位は、なおも食い下がる。中倉女流初段といい、先日「どうぶつしょうぎ」を私に売りつけた?藤田麻衣子女流1級といい、LPSAの女流棋士は、どうしてこうもセールストークが巧みなのだろう。
石橋女流王位とO氏の熱局が終わると、今度は私に指名が回ってきた。天下のタイトルホルダーと、サシの平手戦である。まことに畏れ多いが、いい機会だと思って、教えを乞うことにした(詳細は後日)。
このあと、大庭美夏女流1級にも指導対局をいただき、食事に行く前に最後の1局とばかり、Y氏とリーグ戦を指したのだが、これがまた熱局となった。
終了したのは午後9時を過ぎていたが、私にしては珍しく感想戦に時間を使ったため、お開きは9時半となった。
このあと定跡どおり、有志で食事に行ったのだが、みんなが
「今日は遅くなったから、(雑談の)時間が短くなっちゃったね」
と異口同音に言う。本来なら食事など二の次で、9時半まで将棋の感想戦を続けたことに大きな意義があると思うのだが、最近はこの関係がとみにおかしくなっている。なんだか、みんな将棋のあとの食事会…というか雑談のほうを楽しみにしているようなのだ。中には、サロンには行く時間がないけれども、食事会には行きます、という会員まで出る始末である。
しかし私も含めて、食事後の雑談は将棋の話ばかりである。みんな将棋が好きなんだなあと、あらためて思う。
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