一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

十六たび大野教室に行く(前編)・新年第1回

2012-01-26 00:19:47 | 大野教室
21日(土)は、埼玉県川口市にある「大野教室」に行った。これは、日本将棋連盟棋士の大野八一雄七段が主宰する将棋教室で、平手から駒落ちまで、生徒の棋力に応じて懇切丁寧な指導をするものである。特別講師に植山悦行七段、中井広恵女流六段(LPSA所属)が参加することもある。生徒同士の対局や詰将棋トライアル、実戦のワンポイント解説などもあり、さまざまな形で勉強ができる。
開講日は原則として第1、3の土・日曜日。時間は午後1時から5時まで。1回料金は3,500円。月4回参加だと12,000円である。

自宅を午後1時すぎに出て、最寄駅から山手線に乗ったが、スマホで自ブログを見ていたら、うっかり駒込まで乗り越してしまった。一駅戻って田端で降り、京浜東北線に乗り換えるが、京浜東北線沿線でボヤがあったとかで、電車が間引き運転されていた。
旅先のローカル線ではないから、致命的なロスではないが、15分くらい損しただろうか。エラソーにスマホなんか見ているからこういうことになる。猛省だ。
大野教室には1時50分ごろ着いた。昨年12月の第3土日と先々週の大野教室は、私が旅行に出ていたため、約1ヶ月半ぶりの参加となった。
ということは、棋士にお会いするのもそれ以来となる。いままでの私だったら禁断症状が出ていただろうが、とくにそれもなかった。「将棋世界」や「NHK将棋講座」の購読を止めても何ら支障はないし、こうやって徐々に将棋からフェードアウトするのなら、それもいいと思っている。
今回は、Fuj氏を含む大人2名、少年2名の参加だった。先々週は大入り満員だったから意外だが、前日からの雨が祟り、出足が悪いようである。
大野七段に新年の挨拶。本当なら旅の土産(お菓子)を持参するところだが、女流棋士に渡すならまだしも、男性棋士に点数を稼いでもしょうがないので、お土産は買わなかった。
早速大野七段に指導をいただく。平手にしますか? と聞かれるが、もちろん手合いは角落ち。
私の居飛車矢倉模様に大野七段は△5五歩▲同歩△同金。これに私が▲5八飛と回り金取りに当てたのが機敏な一手だった。△6四銀に、▲5六歩△5四金▲4六銀△5三金▲4八金△7四歩。
▲5六歩で金を追い返し、▲4六銀と立ったが、よく考えたら上手にだけ歩を持たれている。△5三金とさらに退却した手に対し、▲5五銀のぶっつけは△4七銀の傷が残るため、▲4八金と一手備えたが、上手に△7四歩とされ、よく見たら下手の主張がなくなっていた。
W氏は私より10分あとに到着していた。彼は大野七段に、飛車落ちで教わっている。私は角落ちの成績がヒドイから、本当は私の手合いも「飛車」が適当なのだが…。
局面――。ジリジリと上手に押され、気がつけば、上手の持ち駒が「銀・歩3」なのに、私は「ナシ」。これは完全に上手ペースだ。どこがおかしかったのだろう。
ここでKokoroちゃん(高1)、Minamiちゃん(中1)が遊びに来る。
Kokoroちゃんとは以前、大野教室の食事会でご一緒したことがある。AKB48の峯岸みなみによく似ているアイドル顔負けの容姿で、本人にその気があれば、すぐにでも芸能界入りできる逸材だ。
余談だが、そのときは私の精神状態がどん底だったのだが、Kokoroちゃんに、なんでそんなに落ち込んでるんですか? と、キツイ一言を浴びせられた。しかし、何だか心が軽くなったのを憶えている。
Minamiちゃんはお母さんそっくりで、趣味は将棋である。私とも指したことがあるが、Minamiちゃんのセンスある指し手に、私も舌を巻いたものだった。Minamiちゃんは将来の女流棋士である。このまま大らかに、棋力を向上させていってほしい。
そのMinamiちゃんには先月、長崎でキーホルダーのお土産を買ったのだが、年末のゴタゴタで紛失してしまった。ひょっこり出てきたときには、あらためて差し上げようと思う。
3時になり、おやつの時間&詰将棋タイムになったが、私は詰将棋が全然解けない。大野七段の頭には、私が詰将棋が得意、とインプットされているから、意外な不調?に怪訝そうである。しかし私の棋力なんて、こんなものである。
指導対局再開。しかし私の手が伸びない。反して上手は指したい手がいくらでもある。
なんだかもう耐えられず、終盤の入口で、私は文字通り「投げた」。
(つづく)
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中倉宏美に将棋愛はあった

2012-01-25 00:23:49 | 女流棋士
22日(日)に「大野教室」に行った折、部屋に備え付けてあるパソコンの棋譜データベースで、18日(水)に行われた女流名人位戦・中倉宏美女流二段対相川春香女流3級の将棋を、ほかの生徒といっしょに鑑賞した。
相川女流3級の三間飛車に、宏美女流二段の作戦が注目されたが、宏美女流二段は▲5八金右から▲9六歩。超穴熊党の宏美女流二段には珍しい手で、ギャラリーがちょっとどよめいた。
これは左美濃で手厚く行くのかと思いきや、さらに▲6八銀。ええっ!? と周りがさらに驚く。そして次の手を見た瞬間、私たちの驚きは最高潮に達した。

▲5七銀左!!

「オオオオーーーーッッッ!!」
「やったぜ宏美!!」
このときの歓声を、何と表現したらいいのだろう。まるで野球のピッチャーが、最後の打者を三振に討ち取りパーフェクトゲームを達成したかのような、「やってくれたぜ感」が、その中に渦巻いていた。
いうまでもないが、対振り飛車の居飛車の作戦は、とくに女流棋士において、穴熊が顕著だ。別に穴熊が悪いと言うわけではないが、振り飛車側が速攻を目論んでいるのに、何がなんでも穴熊を目指し、作戦負けに陥るなどは、女流将棋では日常茶飯事だ。ほかに囲いを知らないのかと言いたくなる。
LPSAも穴熊党は多いが、中井広恵女流六段や石橋幸緒女流四段ですら、対振り飛車策は左美濃が多い。
それゆえ、女流棋界で居飛車の急戦派は少数だ。私の知る限りでは、貞升南女流1級と、退会した藤田麻衣子さんぐらいしか知らない。それも仕方ないことで、玉が薄くて苦労が絶えない急戦など、敬遠されて当然なのだ。
しかし告白すれば、穴熊などの持久戦調の将棋に、私たちが食傷気味であったこともたしかなのだ。
それだけに、本局の「▲5七銀左」に私たちは、新鮮な驚きを覚えた。宏美女流二段の、並々ならぬ決意が窺えた。
先日私は、今年の宏美女流二段は違う、と書いた。それは天河戦の鎌村ちひろ女子アマ王位戦で、鎌村アマが居飛車を明示しているのに、相居飛車を望んだところなどがそうで、ここに私は、いままでにない宏美女流二段―いや以前は、矢内理絵子女流四段相手に角換わりの将棋も指していたので、正確には「昔の中倉宏美に戻った」と書くべきだが―を見たのだった。彼女の中で、何かが変わったとしか思えない。
自分の将棋を創造しよう、自分の将棋を見ていただこう、という宏美女流二段の決心である。私が昨年の10月20日に、「中倉宏美に将棋愛はあるか」と問うたが、答えは「ある」。「ない」と疑った私は己の不明を恥じ、ここにお詫びするものである。
相川女流3級との将棋に戻れば、宏美女流二段は、玉の薄い将棋の宿命である難しい展開になりながらよく戦い、最後は快勝した。脳ミソに汗をかいただろうが、その見返りは十分にある、実にすばらしい将棋だった。
今年の宏美女流二段の将棋は期待できる。これは大野教室および、ジョナ研メンバーの統一見解である。
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石橋幸緒女流四段は、さかなクンに似ている

2012-01-24 00:06:10 | 似ている
ナカイヒロエとくれば、イシバシサチオを出さないわけにはいかない。
日本女子プロ将棋協会(LPSA)代表理事の石橋幸緒女流四段は、東京海洋大学客員准教授の、さかなクンに似ている。
昨年12月2日のフジテレビ系「笑っていいとも!」にさかなクンがゲスト出演したとき、どこかで見たことがあるなあ…と思った。そこでハッと浮かんだのが、石橋女流四段であった。
いままで当ブログの「似ているシリーズ」では、重大事件の犯人や韓国のエロ系女優など、かなりアブナイ女性も登場したが、今回は初の「男性」である。
さかなクンは、詳細なプロフィールを公開していないが、一応36歳である。また、囲碁の某九段の御子息である。これは囲碁棋聖戦の観戦記に書いてあったし、かつて当ブログでも記したことがあるので、ここに書いても問題はあるまい。
ふたりは、つぶらな瞳と邪心のない笑顔がそっくりである。また、石橋女流四段は将棋、さかなクンは魚と、いちばん好きな趣味がそのまま職業になったところも共通している。さらに、どちらも陽転志向で、いつも明るく前向きなのも共通している。
現在の女流棋界に、石橋女流四段は欠かせない存在である。これからもその笑顔で、女流棋界およびLPSAを、ぐいぐい引っ張っていってもらいたい。
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中井広恵女流六段は、グラビアアイドルの川村ゆきえに似ている

2012-01-23 18:49:44 | 似ている
日本女子プロ将棋協会(LPSA)のエグゼクティブアドバイザー・中井広恵女流六段は、グラビアアイドルの川村ゆきえに似ている。
川村ゆきえ(本名・川村雪絵)は、1986年1月23日生まれ。つまりきょうが誕生日の26歳である。北海道小樽市出身。中井女流六段は北海道稚内市出身だから、同じ北海道出身ということになる。2003年デビュー。週刊ヤングジャンプの、「制服コレクション2003」の準グランプリを受賞した。
中井女流六段と川村ゆきえは、中井女流六段が小柄なのに対し、川村ゆきえはB87・W59・H87のムッチリボディーである。一見どこも似てなさそうに思えるが、よく見ると眠たそうな瞳…否、癒し系の瞳がよく似ている。
かつて「北尾まどか女流初段は女優の若村麻由美に似ている」「久津知子女流初段はAKB48小嶋陽菜に似ている」と書いて、一部の読者から異を唱えられたが、今回の主張も、非難の嵐が吹き荒れる危惧がなくもない。
しかし瞳が似ているというこの一点だけを取っても、私の主張は的を射ていると思う。
川村ゆきえは現在、テレビ東京系「撮らないでください!! グラビアアイドル裏物語」に出演中である。中井女流六段に会えないでさびしい人は、この番組を観て欲求不満を解消するといいだろう。
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「将棋ペン倶楽部 通信38号」

2012-01-22 12:23:21 | 将棋ペンクラブ
昨年12月、「将棋ペン倶楽部 通信38号」が発行された。全40頁。きょうはその内容を書いてみる。

・将棋ペンクラブ大賞授賞式にて 中野隆義
「将棋ペンクラブ大賞」のレポートは、原則的にペンクラブ会員が担当するのだが、今回は「近代将棋」元編集長・中野隆義氏の登場となった。さすがに「本職」だけあって、各受賞者のコメントとエピソードを、抑えた筆致で巧みに綴っている。

・思い出の対局-土居名誉名人との飛車落ち戦 澤田多喜男
名著「横歩取りは生きている」の、澤田多喜男氏の自戦記。その前フリで、昭和5年に発行された土居八段(当時)著「将棋大全集・飛車角落定跡篇」(約600頁)が紹介されているが、これは一読したい著書だ。興味深いのは、この中ですでに、「下手(左)四間飛車」が解説されているらしいことだ。飛車落ちには「下手右四間飛車」が当然と思っていたので、これは新鮮な驚きだった。本局、澤田氏の指し回しやいかに。

・棋神伝 坂田三吉とその時代 茂山俊一
今回は「名誉名人 小菅剣之助」編。茂山俊一氏の筆力は最上級で、氏は作家ではないが、何か本を著わしているんじゃないか? とすら勘繰ってしまう。こうした読み物が読めるのも、将棋ペン倶楽部ならではだ。この連載が何回続くかは分からぬが、書籍化に十分堪えうる名編である。

・飛車落ち快勝譜(その2)山口瞳流で勝ち切る 藤井克彦
ある将棋サークルでは、金井恒太五段を招いて指導対局が何年も続いている。これはその席での自戦記。いままでの成績は下手全敗で、旗色が悪い。本局は二転三転する。その結果は――。

・川西遺跡出土駒 今泉忠芳
平成22年度に発掘された遺跡の出土展が開かれたが、その中に川西遺跡の出土駒が4点あった。これはその考察。将棋関係者は必読の掌編である。

・[小説]駒とボイン 曽我部敦史
27歳のサラリーマン・西村卓也の、通勤電車内での出来事。作者の実体験が下敷きなのかと思いきや、そうでもなさそうだ。しかし世の男性が一度は夢見るであろう妄想?を、見事に活写している。

・将棋ペンクラブ会員名簿

・編集日誌 湯川博士
「統括幹事」から、「幹事」に専念する、との報告があった。

ところで、今年3月発行の「将棋ペン倶楽部春号」の原稿締め切りが、もう過ぎている。私も投稿予定ではあるのだが、まだ全然書けていない。もう、こんなブログを書いている場合ではないのだ。
それなのにシコシコ書いてしまうのは、勉強をしなければならないのに、ついほかのことに手を出してしまうマーフィーの法則?に似ている。
とにかくこのブログを読んでいる編集幹事氏がおられたら、締め切りをしばらく延ばしていただけませんか。
オエーッ!! 極度のプレッシャーで、吐きそう…。
コメント (10)
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