かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ガンダーラ美術にみるブッダの生涯

2011年10月14日 | Books



本書は、栗田さんという方が著わした、ガンダーラ美術を軸に、ブッダの生涯を解説した本。

ガンダーラ美術に残された内容と、仏典の内容とでは、微妙なずれが感じられ、面白い。
当時、紀元2世紀頃、民間で、本当は、何が信仰されていたのか?
サンカーシャの伝説もちゃんと載っているし、仏典ではほとんど触れられていない場面があったり、逆に、仏典では極めて有名な話なのに、ほとんどガンダーラ彫刻では見つからないシーンもあるという。
写真と説明がセットになっているから、紙芝居風に読めるところもいい。

それにしても、おびただしい量のガンダーラ彫刻が製作されたものだ。芸術的なレベルも高い。また、いろんなところ(世界中に散らばっている)に所蔵されているガンダーラ仏の写真が使われており、どうやってここまでの写真を入手し、掲載できたのだろうという点にも興味がわく。

著者は、サラリーマンだったようだが、本書の他に、豪華写真図録も発行されているらしい。
脱帽である。

コメント
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