かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

官僚の責任

2012年03月16日 | Books

今日もA新聞のトップ記事は、Gについてだった。
もっともっと報道しなくてはならないことがたくさんあるだろうに。
編集者の良識を疑う。我々にとっては、どうでもいいことだ。



新聞に報道してもらいたいようなことが、本書には、てんこ盛りだ。何せ、官僚組織の中枢に、ついこの前までいた方のインサイダー本だから。
暴露本というレベルの低い本ではないと思う。
本気で、日本の官僚組織にメスを入れようとして、はじき出され、でも、まだ日本のことを愛してやまない方の、心からの訴えと思う。

自民から民主に変わる時期に、官僚システムを根本から本気で変えようとした。しかし、政権交代の中で、その勢いは、しぼんでいく。
民主は、官僚支配を打破するといい、対立構図を作ってしまったため、官僚にそっぽを向かれ、そして自分達だけでは何もできないことがわかり、官僚、特に財務省のいいなりになった。
そして、官僚に任せると、権限、予算、天下りポストのためだけに動きだし、自己増殖が始まる。国民のためという観点は、どんどん忘れ去られていく。そして、それに気づいた国民は、公務員バシングを始める。
国民とともに、国のためにあるはずの官僚が、国民と遊離し、勝手に自分たちだけのために全力を尽くす。そして、歯止めをかけられるはずの政治家も、官僚のいいなりになる。
ここ、5年はまさにその流れが加速した5年だった。

同じ経産省出身でも、古賀さんは、TPP推進派だ。競争を促すことが、強い日本を作るという考え方だ。ここに、デフレの話は出てこないが。

官僚組織が、うまく国家のために動く組織になれば、これほど強力な組織はないはずだし、そのための処方箋も本書には、記されている。

新聞にはこういった議論を、我々庶民にもわかりやすく展開してもらいたいのだ。
TPPが是か非か。増税は是か非か。農業の保護は、過保護なのか否か。デフレの克服はできるのか。原発からの脱却はできるのか。

コメント
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