音楽専科は、私が、中学生時代、ミュージックライフより、マニアックな雑誌と思って、よく読んでいた月刊誌。
本書は、1981年5月発行だから、もう私は、卒業していた時期に出た本。
実は、79年に一旦発行されたのだが、ジョンが暗殺されたため、急遽増補版が発行されたものらしい。
ビートルズの軌跡を総括する音楽専科としては、気合の入った1冊だったのだろう。
しかし、表紙からして、パクリ?
時々、メモラビアで今も出るビートルズボックスが出た時期のようで、その大きな宣伝が2箇所。
ビートルズシネクラブの宣伝も。復活祭、月刊誌(今もある)、研究誌(今もある)、コレクション頒布(今もある)、その他資料館等の活動(今も断続的にある)が活動と紹介されており、息の長いクラブであることがわかる。
構成としては、カラー写真集、フォトドキュメント、フォトドキュメント(来日時)、アルバム視聴、マニアの紹介、(再び)カラー写真、バラエティ、エッセイ、インタビュー、ジョンレノンが撃たれた日(追加された部分)、人名辞典となっていて、てんこ盛り。ただ、これ何?という程度のコーナーも。それも、音楽専科らしい。
ビートルズ研究が進んだ今では、当たり前の記事も多いが、当時は、結構新鮮だった部分もあったと思われる。
ジョンとヨーコのヌード写真が、のり弁になっているのには、笑ってしまう。
ビートルズ公演についての部分は、かなり細かい。私の勉強不足もあるのかもしれないが、結構、独自ネタも含まれているかもしれない。私が見たことのない写真も含まれている。
アルバム紹介では、アルバム毎に、執筆者が違うため、結構ユニーク。当時は、まだCD化プロジェクトが始まっていなかったため、ハリウッドボウルライブも、正式アルバムに入っている。
クリスマスレコードの解説は、結構しっかりしている。記録集、海賊版、ツアー日程は、とりあえず載せましたという感じ。
エッセイは、誰が何のために書いたのか、さっぱりわからない不思議なコーナー。
解散後の4人のインタビューにつづいて、ジョンの暗殺の記事。当時の、大騒ぎ振りがよくわかる。
人名辞典は、当時としては、新たな試みだったか。説明は、短いが、かなりの人物が取り上げられている。
ということで、当時の音楽専科社、渾身の1冊として、十分楽しめた。