かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

英語で味わう万葉集

2020年03月31日 | Books



近時の万葉集ブームに乗ってか、万葉集の英訳が出た。

万葉集自体、古い日本語で、素人には難解なところもあるが、それを英語でというから凄い。
ただ、日本語だとなんとなく読み過ごしてしまうところも、英語に訳そうとすると、何を意味するのか、白黒はっきりさせなくてはならないので、より、はっきりと一語一語に向かい合わなければならない。
枕詞の扱いも難しい。

それらの障害をうまくこなしていると感心した。
著者の方は、アイルランド生まれの末ニで、2008年には、百人一首の末烽ウれた。
わずか、4ヶ月で書き上げたというから凄い。

それにしても、その一句一句のレベルの高いこと。
文字がなかった、または使われ始めたばかりの時代に、これだけ高いレベルの歌が多く作られたというのは、中国からの文化の輸入があったにしても、驚嘆に値する。
そしてそれを、中国から輸入した漢字を活用し、今の時代に継いだということは、奇跡と言えるだろう。

そして、それが、芸術的にも(五七五七七も日本独自のスタイルだ)、歴史的にも(天皇の声から庶民の声まで) 貴重なものとなり、英語を通じ、世界に理解されるようになることは、誇らしくもある。

コメント
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