
本映像は、”私は、マリア・カラス”を見てから見ると、本当に感動する。
マリア・カラスの、ひ久し振り、かつ最後のコンサートがたまたま日本だった。
当時、50歳、その後、3年後に突然亡くなってしまう。
絶唱と言っては言いすぎか。
解説書が充実しており、当時、ファンは、カラスの公演を楽しみにする一方、失望するのではないかという心配もしていたという。
この映像を見ると、その心配は、杞憂だったようだ。
もちろん、最盛期は、過ぎているのであるが、その後の鍛錬により、十分に観客を魅了する歌声を維持・披露している。
一曲目は、収録を許さなかったそうだから、本人も、不安を抱えての公演だったのだろう。
様々なトラブル、オナシスとのつらい関係を超えて、達観したマリア・カラスがそこにいる。
共演者は、当時の恋人だが、オナシスは、この公演後に亡くなり、カラスもそれを追うように亡くなった。

当時のパンフレットの復刻版もついているが、国家的な重大事(ビートルズの来日以来?)だったようだ。
これは、東京公演の映像だが、ツアー最後の札幌公演が、マリア・カラスの人生最後の公演になった。
カラスのステレオのカラー映像は、これが、唯一のものだそうだ。
来日時の様子など、コンサート以外の映像も収録されており、当時の大騒ぎ振りがわかる。
マリア・カラスファン、オペラファンは、是非。