今日の昼は、宇和島風鯛飯。
絶品!
本書は、本屋で見つけた。初版が、1996年で、19刷とあるが、あまり見たことはなかったので、古代史ブームの中、急に増刷したのではないか。
帯からも、そのように、読み取れる。
最初は、記載が細か過ぎると思ったが、読み進める内に、リアル感の深い内容で、あっという間に読めた。
記紀以外からの情報も交え、壬申の乱の実態に迫っている。
そもそも論、当時の天皇(その呼び名すらまだなかった)の継承は、弟へが普通なところに、天智天皇が、息子を指名し、息子が育つまで、女性天皇を繋ぎにした段階から、この乱は、起こることが、セットされていた。
であるから、双方、万端の準備をしていた訳だが、いざ戦争が始まると、想定外のことが、立て続けに起こり、勝敗は、一進一退となり、なかなか見極められなかった。
ただ、奈良を大海人が、ギリギリ制したことにより、大きな流れができ、最後、大津の戦いで、勝敗が決した。
記紀において、詳しく語られるのは、当時の天皇家の正統性をよりはっきりと残すためとするが、その通りだろう。
天武・持統天皇は、その後の、大和朝廷の基礎を作ってくことになった。
面白いのは、後代、戦国時代の武将や、2.11事件の将校達が、壬申の乱を意識して行動していたかもしれないという考察だ。
それだけ、日本の姿を形作った重要な事件だった。
天皇家の継承は、昔も今も、たいへんなことだった。
大化改新と共に、古代史のハイライトである本事件に焦点を絞った本書は、古代史ファンには、是非一読してもらいたい1冊と思う。