かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

静嘉堂@丸の内 & Mr. Jimmy@六本木

2023年12月16日 | Music


今日は、妙に温かい。
午前中、落ち葉掃除をして、午後からダブルヘッダー。
最初は、丸の内にある静嘉堂。
昨年の杮落し展以来2回目。

KITTEのツリーは、前来た時には、製作中だったが。



お堀端の銀杏は、ほとんど落ちてしまったが、一本だけ残ってる?



静嘉堂の入っているビルのツリーは、ちょっとこじんまり。
色が七変化。



今回は、二つの頂と題して、宋磁と清朝官窯の展示。
中国の陶磁器のピークであった2時期のお宝をまとめて披露という企画。



写真撮影可は、このエントランスの広間と、清朝官窯の部屋。
三井と、三菱が手を合わせて建て直した重文の建物。
すばらしい。



見ていると、中国の陶磁器として見ていたものが、ほぼこの時期に集中していることがわかった。
もちろん唐三彩、元の時代の青花もあるが、清朝時代に官窯で、過去の名品をヒントにした陶磁器が新たに多く作られている。
青銅器の形を模した陶磁器も作られている。
清の中国文化に対する憧れの強さの反映だろう。

曜変天目が目玉だが、私は、何度か見ていて、撮影も禁止。
その保存箱や、台などの経緯もまとめて、1つのギャラリーを使って、総合的に展示されていた。
興味のある方には、貴重な機会。

清のコーナーだけ、撮影可だったので、ちょっとだけご紹介。
バリエーションに富んでおり、全部紹介したいぐらいだが、写真撮影し易かったところのみ。

豆彩団花分紅。
18世紀のものというが、華やか。



青花臙脂紅龍鳳文瓶。
見にくいが、龍の他に、蝙蝠が計24匹?描かれている。
蝙蝠は、福と発音が一緒で、縁起のいい動物と考えられていたことを知った。



これなども、陶器というか、絵画。
粉彩百鹿図壺。
どれだけ、芸術に打ち込んだ時代だったのか。

宋と清という2時期に絞った展示だが、中国の陶磁器の歴史・製法等に興味のある方は、是非。
曜変天目がまだの方は、絶好のチャンス。
完品は、世界に3個しかないと言われている。



そして、六本木へ移動。
先日のカールパーマ―と同じEXシアター。
EXシアター10周年ということで、大物イベントが目白押し。
今日が、10周年価格の最終日。



今日は、もう相当来ているMr.Jimmy。
グループ名を、MR. JIMMY Led Zeppelin in Revivalに変更?
彼らの歴史は、EXシアターの歴史ともシンクロする。



シアターオープン前に演奏したのが、Mr.Jimmyだったそうだ。
その後、Zeppagainで数度公演。
その後、ソロで数度。
その時のドラマーが亡くなってしまい。別編成で数度。
そして、今回は、Zeppagain 時代のドラマーと、まだ26歳のジョンポール役。
ボーカルは、Zeppagain後定番で 3回目?
上手い!



今回は、狂熱のライブの完全再現。
編集前の1973年のコンサートは、3時間超の公演で、今日の公演も3時間超。
アンコールを入れると3時間半の長丁場になった。
慣れてはいるんだけど。

機器や、照明も1973年の公演にこだわった仕様。
職人芸。
ジミー桜井さんは、EXシアターが、当時のツェペリンのコンサートを再現するには、最高の箱と考えている。
たぶん、来年もやってくれるだろう。

サービス精神満載で、いつも素晴らしい。
当時の凄まじさを見事に再現。

ツェペリンファンは、マスト。
レベルが違う。
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中国青銅器入門

2023年12月15日 | Culture・Arts
今日も在宅。
小雨がぱらつくはっきりしない天気だが、そう寒くはない。



本書は、今年1月に泉屋博古館での青銅器の特別展に行った時ゲットした。
その展覧会に合わせて、図録代わりに発行されたものかもしれない。
著者の山本さんは、博古館の学芸員で、住友家の青銅器コレクションのことは熟知されている。
かつ、そのコレクションは、代表的なものを網羅したもので、自然と、殷周時代の青銅器の図鑑的な1冊になっている。

項目的には、器種カタログ、文様ラビリンス、金文を読む、青銅器はどう鑑賞されてきたかという4章立てになっており、写真も豊富で、説明も入門書から1歩踏み込んだ、ディープさで、幅広い読者の期待に応える内容となっていた。

器種については、何故このような不思議な形の酒器類が多量につくられたのか、しかも形毎に名前までつけられている。
鼎(かなえ)ぐらいは、高校の漢文の時間に習ったが、その他は名前も聴いたことがないし、漢字も見たことがないものが多い。
殷周時代の王様の権力の大きさを思う。

文様については、饕餮文(とうてつもん)については、代表的なもので、よく目にしていたが、よく目を凝らすと、隙間には、龍や、様々な動物の文様が彫り込まれている。
とにかく、隙間を作らず、徹底的に装飾で埋め尽くす。

金門は、青銅器に彫り込まれた文字類だが、まさに元祖漢字で、その形、内容は、極めて貴重なものだ。
この金文から、酒器の名が分かったものも多い。
様々な儀式の際、贈られたものが多いことがわかる。
当然、当時、大貴重品であった。

最後に、日本各地の青銅器コレクションを紹介している。
かなり見たものが多いが、とにかく大きいものが多く、数も多い。
たぶん、1900年代前半に、中国に進駐していた時代、現地で、収集されたものが多いのだろう。
しっかりと保存し、研究を続けることにより、日中の文化の懸け橋になればいいと思う。
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古代日本の宮都を歩く

2023年12月14日 | Books


今日は、ゴルフ。
富士山は、綺麗に見えたが、久しぶりのゴルフで、最後まで調子が上がらず。



本書は、本屋で見つけて即ゲット。
ちょっと難しいところもあったけど、面白かった。
著者の村井康彦氏は、御年93歳。
生きていれば、亡父と同じ年だ。
この本を書き上げる底力には、尊敬するしかない。

内容は、日本ができてから、平安京までの都を丹念に追っていくのだが、自らの目で、現場、文献などを丹念に調査、読み込まれてているので、リアル感が高いのと、単なる解説ではなく、独自の解釈が織り込まれている。
かつ、単なる都の構造の説明だけではなく、その時の、政治背景、特に天皇家を取り巻いていた状況を軸に描いてくれているので、古代史の本として読んでも面白い。

何度も行き来した場所でも知らないことがたくさんあったり、なぜ羅城がないのに羅城門なのかなど、普段見落としている疑問などにも触れてくれる。
そもそも門の先には、都が広がるという前提を踏まえた上で、羅城や、来世につながるのだという。
漢音だとライセを読む。
本書の落ちは、この羅城門を京都の梅小路公園の地に再建してはという提言になる。
平城京では、朱雀門、大極殿、東院など、素晴らしい形で再建されているが、京都でもという話。
大阪万博が控えているので、そこで再建して、京都に移築してはなどと勝手に考えてしまった。

独自の説としては、日本書紀にある田身峰(たむのみね)の場所。
通説は、その読み方から、談山神社のある多武峰(とうのみね)だが、前後の地と様子の描写から酒船石のある峰であると考える。
両方行ったことがあるが、確かに、多武峰は、ちょっと遠いような気もする。

藤原京が本格的な初の都だが、当時の人からは、飛鳥の延長ととらえられていたのではないかとの説も。
遷都と呼ぶかはともかく、普段目にしない小さな遷都の話も。
西の京だけではなく、北の京もあったことを知った。
長岡京や、恭仁京など、まだまだ実態の解明が進んでいない都も多い。

そして、たどり着いた平安京だが、当初の紆余曲折から、武士が都を支えるようになるまでの、変遷も面白い。
平安京は、明治維新まで都であり続けた。

本書片手に、もう一度都巡りをしたくなった。
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ビートルズの作曲術2

2023年12月13日 | The Beatles
今日は、在宅。
いい天気。



朝日カルチャーのビートルズの作曲術2回目。
高山博先生の講座は2回目の受講。

オンライン講座当日は都合が悪くて、アーカイブ配信による視聴だったが、アーカイブ視聴開始の連絡があると思っていたら来なくて、マイページにアクセスしたら、何と、配信の最終日だった。
あやうく見逃し配信を見逃すところだった。
今後、気をつけよう。



今回は、ビートルズ結成前から、初期の話。

結成秘話?はよく語られるところだが、その前の社会情勢、世の中の雰囲気から。
第二次世界大戦が終わり、1950年代は、アメリカが空前の好景気。
当時、アメリカが世界のGNPの44%を占め、ソ連は、18%だったという。
少し裕福になってきた若者が世の中に対し個性を主張するようになる。

これは、マーロン・ブランドの暴れ者の写真だが、まさに若者の社会への反抗を象徴する絵。
ジェームス・ディーンの理由なき反抗も同様の流れ。
ジョージの最初のグループ名のThe Revelsも、ここから来ている。



クオリーメンは、スキッフルグループだったが、イギリス特有のもので、ジャズバンドのワンコーナーで、語りながら、ギター、ベース、ドラムの簡単な編成で歌うスタイルだった。
アメリカではロックが流行っていたが、イギリスではまだだったのだ。
ロニ―・ドネガンは、その代表格。
Rock Island Line。
ちなみにRock’RollのRockは、石ではなく揺れ動くという意味で、上品な言葉ではない。
スキッフルでは、洗濯板や、茶箱ベースが使われたりして、余り物でなんとかする精神も養われた。



そして、リトル・リチャード。
これは、Long Tall Sallyで、ビートルズもカバーしているが、世の中ロックへシフト。



そして、エルビス・プレスリーのHound Dog。
ロックは、大人に嫌われ、若者の反抗精神を象徴する音楽になった。



バディ・ホリー&クリケッツのThat’ll Be The Day。
ビートルズもカバーした。
ここでのポイントは、自作自演ということと、バックバンドで歌うのではなく、グループで歌うという点。
ビートルズのスタイルのベースになった。



もう一人の重要人物が、チャック・ベリー。
I'm Talking About You。
リフを繰り返すことが、開放感に繋がった。



ところが、チャック・ベリーが若年者との結婚で、監獄に入り、プレスリーが徴兵後凡庸な映画スターになり、バディ・ホリーが飛行機事故でなくなり、リトル・リチャードが牧師になったりと、ロックは急速に勢いを失った。
そんな中出てきたのが、健全なポップス。
今年来日してくれたポール・アンカなどはその代表格。
Diana も生で聴くことができた。
しかし、ビートルズには響かなかった。



マーベレッツのPlease Mr. Postmanも、その流れの中にはあったが、ビートルズは、カバーした。
その違いは、黒人であることと、歌い方に荒々しさがある点。
そこをビートルズはイケてると感じた。



これは、Please Mr. Postmanを歌うビートルズ。



ビートルズのレコードデビューは、トニー・シェリダンとビート・ブラザーズとしてだった。
When The Saints Go Marching In。
かなり大胆にアレンジしているが、曲の最後のメロディは、ビートルズの曲でも多用されるポピュラーなものだ。



ハンブルク公演時に、ドイツの若い芸術家集団との交流を持ったことも大きい。
ジョンは元々アートスクールに進学しており、ステュも元々画家志望だったことがビートルズが彼らの人気を得た一因という。
この前髪をたらす髪型や、黒のシンプルなウェアは、ビートルズ2枚目のアルバムジャケットに反映されている。
そこにある無表情の4人は、愛想を振りまかない。
男女の髪型の違いを無効化し、制度・存在を無化している。



前の写真のアストリッド・キルヒャーと、ユルゲン・フォルマ―は、同じ芸術家グループの写真家だが、フォルマ―は、ビートルズが髪を下す前から、髪を下ろしていたことがわかる。
当時は、額を出すのが当たり前で、これも反抗の象徴になった。
ビートルズの髪型は、アストリッドが発明したと言われているが、ユルゲンの髪型をポールが気に入ったのがきっかけという説もあるそうで。
そして、リンゴが加わり、ビートルズが完成。
全員違ったタレントを持つ奇跡のバンドのリングが繋がった。



一方、世の中では、相変わらず健全なポップスが流行っていた。
これは、ベルギーのThe Singing Nunというミュージシャンだそうだが、いい歌だが、毒にも薬にもならない?



ビートルズは、プロデューサーになったジョージ・マーチンにHow Do You Do It をでビュ―曲とするよう勧められたが、4人は拒否。
その曲は、ジェリー&ペースメーカーズが歌い大ヒットした。
曲としては、間違いなくいい曲だったがなぜ4人が拒否したか。
もちろん、自作にこだわったのが最大の理由だろうが、この曲は、ダイアナ同様の健全なポップスでイケてる感がないと感じたのではないか。



そして、Love Me Doという不思議な曲がでビュ―曲になった。
ジョンとポールのハーモニーは、対立しながら共存している。
最後は、ブルーノートで終了。
曲としては、間違いなく地味だ。



ところが、ファーストアルバムのトップは、I Saw Her Standing Thereで、ラストは、ポップなコードと同じ。
ではなぜ、ロックに聞こえるのか。
それは、ポールのベースにあるという。



最初のアメリカ公演時のインタビューでは、4人の特徴がよく現れている。
記者たちをおちょくっているが、明るさ、はつらつさが溢れている。
当時、ケネディ大統領の暗殺で暗くなっていた世相であったから、ますます輝いた。



そして、とんでもない忙しい日々の中で、作られたA Hard Day's Night。
カラー映画が当たり前の時代、ドキュメンタリー感を出すためあえて白黒映画とし、ストーリーも巧妙なドキュメンタリータッチのものとした。
今でいうモキュメンタリー。
ちなみに、この題名は、リンゴイズムとも呼ばれるリンゴの造語だが、リンゴの造語の数々も、制度を無効化していると言える。

ジャズを単純化して、ブギ、ロックが生まれて、戦後の喪失感・無力感がまん延する中、明るくはつらつと登場したビートルズ。
時代の兆児と呼ぶにふさわしい。

まさに大学の講義的な内容なのだが、ビジュアルな素材も交えて、すばらしかった。
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The Return of Emerson Lake & Palmer

2023年12月12日 | Music


今日は、ELPのトリビュートコンサート。
トリビュートといっても、カール◦パーマーが出演してるから、完全なトリビュートではないが、リターン◦オブ◦ELPと言われると、リンゴしかオリジナルメンバーがいないバンドが、ビートルズを名乗るようなもので、やや違和感はある。



ELPは、特に高校時代よく聞いた。
ポスト◦ビートルズということで、ハードロックと、プログレシブロックが、もてはやされた時代。
キースのキーボードと、レイクのボーカルは、出色だった。



パーマーは、その要ではあったが、ドラマーとして、特徴を出すのは、難しい。
この2人が、あまりにも目立ち過ぎる。
キースは、もう少しで見れるところだったのだが、寸前に自死してしまい、チケットが払い戻しになった。
パーマーも後を追うように亡くなってもう見るチャンスがないと思ってたところに、パーマーが立ち上がったという感じ。
キースとレイクの御遺族のフルサポートを得てのショーだという。



グッズは、相変わらずの人気で、結構早く行ったのだけど、1番の目当ては、寸前で売り切れて、結局は、プログラムと、タルカスのTをゲットした。
まぁ、よしとしよう。



六本木ヒルズの向かい側。
東京タワーは、クリスマス仕様だった。



ステージは、こんな感じで、巨大なディスプレイが、3台。
中央が、パーマーで、向かって左がギタリスト、右が、ベース&チャップマン◦スティック。
みな、凄いテク。



席は、前から2列目だったが、ギタリストが遠いのが、たまに傷。



70年代から、90年代のELPの曲を再現。
ディスプレイのキースやレイク共に演奏したり、ギタリストが、キースのキーボードを演奏したり。
ボーカル曲は、基本ギタリストが歌うが、これも,なかなか。
1曲余興で?パーマーが歌ったりもした。
レイクは、この曲を決してライブで歌おうとしなかったそうだ。
私は、やっぱり一番聞いていた頃のタルカスが良かったかな?
シンプルなのでは、ラッキーマンも懐かしかった。
これは、映像のレイクが歌う。

バーチャルコラボで使われた映像・音源は、1992年のロイヤルアルバートホールでのライブのものに統一されていた。

ただ、ギターとキーボードが、重なるところでは、リアル演奏と、ビデオからの音が判別できなかったりして、いろいろ意見は、あるところだろう。
エレキの音が、ほとんどキーボードの音色で、かつ上手いので、キースの映像からの音なのか、リアルな音なのか?
私は、正直、キース役、レイク役を堂々と入れて、完全なトリビュートバンドの方がよかったような気がする。
今のキングクリムゾンのように。

ただ、パーマーの熱演には、大拍手。
パワフルだし、もちろん上手い。
MCも多く、サービス精神も旺盛。



ラストのファンファーレだけ、撮影可能だったので。
アンコールは、なし。
ビデオとのコラボ曲が多いので、プログラム通りにしかできないが、相当こなれていて、コラボ部分の違和感はなく、楽しめた。
明日もあるので、ELP好きの方は、いかが?
当日券も若干あるようだ。
コメント (2)
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