今日、盆までの仕事が全て終わった
夜、無事に仕事が終わったことをお祝いして慰労会
現場は しばしお盆休みに入る
1冊、本を読んだ
河野裕子・永田和宏著「たとへば君」
歌人夫妻の河野さんと永田さん
お二人とも、宮中歌会始の詠進歌選者
ご主人の永田さんは京都大学再生医科学研究所教授
この二人が 京都大学と京都女子大学のときに
短歌クラブで知り合って
恋に落ちて
結婚して子育てをして
そして
河野裕子さんが乳がんで逝くまでの
エッセイと短歌
短歌のどれもこれもが
身にしみる
大学生のとき、恋に落ちたことの歌
たとへば君 ガサッと落葉すくうように
私をさらって行ってはくれぬか
子育て真っ只中のときの歌
しっかりと飯を食はせて陽にあてし
ふとんにくるみて寝かす仕合せ
働きざかりの頃
私が一番感動した歌
米研ぎて 日々の飯炊き君が傍へに(へに)
あと何万日残つているだらう
乳がんになり、死の前日まで
口述筆記にて 歌を残した裕子夫人。
死の前日の歌2首
涙が止まらなかった
あなたらの気持ちがこんなにわかるのに
言い残すことの何ぞ少なき
手をのべて あなたとあなたに触れたきに
息が足りない この世の息が
裕子夫人が亡くなったあと
ご主人の永田さんが作った挽歌2首
あほやなあと 笑ひのけぞり また笑ふ
あなたの椅子にあなたがいない
女々しいか それでもいいが石の下に
きみを閉ぢこめるなんてできない
出会ってから 結婚。出産・子育て・巣立ち・そして病気・死
そのときどきを歌で残せるなんて
仕合せだなあとうらやましく思った
そして自分自身の人生も
長いようで短い・・1分1秒も大切に
ほんとに大切なものを 心に刻まなければ。
そう感じた