石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

春樹版「グレート・ギャツビー」

2007-01-29 23:09:24 | Weblog




高校2年生のとき「羊をめぐる冒険」を読んで以来
村上春樹さんの大ファンである

彼の作り出す 独特のハルキ・ワールドに
魅せられ続け 20年
ほとんどの本は読破した。
10代~20代に読んだものを
今もう一度 読むと 
あのとき見えなかったものが見え
気づかなかったものに 気づく

20歳の頃、「ノルウエイの森」が大ベストセラーになり 
そのときにとても悲しかったことを覚えている。
それまでそんなにメジャーじゃなかった春樹さんを
みんなが知ってしまったことに対する一抹の淋しさ
そんな村上春樹さんは 私の尊敬する作家です。

異色の作家でもありますね
こんなに素晴らしく 人気作家なのに
芥川賞も直木賞もとったことがない

とるタイミングがなかった・・?
大作家になってしまい、今更、芥川賞なんて・
という感じだものね
昨年は惜しくも ノーベル文学賞は逃したけれど
「世界のハルキ」、頑張ってほしいです
1年に1度くらい 長編小説を出版し
そのどれもが ベストセラーになるのだから
素晴らしい~

彼の作品は どこの国のお話かよくわからない
独特の雰囲気が漂っているので
外国の言葉に翻訳されたとき
すんなりと受け入れられる文学なのだと思う。

村上春樹が敬愛してやまない作家が
スコット・フィッツジェラルド

そして 人生で多大な影響を受けた小説が
フィッツジェラルドの傑作「グレート・ギャツビー」

村上春樹のエッセイに何度となくこの小説の
素晴らしさが登場してきたが
私は 読んだことがなかった。
春樹さんは フィッツジェラルドの他の小説は
何冊か翻訳しているが
今回、20年の構想をもって
自分が目標としてきた「グレートギャツビー」を 
緻密に完璧に翻訳された。

ものすごい思い入れをもって挑まれた名訳。
美しい文章と哀しいストーリー
丁寧に訳されたのだろうな~と
それだけで 感動ものなんだけど

でも、やはり村上春樹が原書を読んで受ける感銘と
私が春樹訳の同じ作品を読んで受ける感銘とは
違うと思う。
英語の文化・英語の言葉のもつ美しさを
完璧に読者に伝えることは
不可能に近いものね・・
英語圏のバックグラウンドを持ち合わせていないから
(反対もまた然り。日本語文化を完璧に
 外国人に伝えるのは難しい)
ああ~英語ができたら原書で 読むのに!

ところで 今週のananにて 作家の小川洋子さんが
オススメの本ベスト3冊を挙げておられたが
ナンバーワンは この春樹訳「グレートギャツビー」でした。
「完璧で華麗な名翻訳」と絶賛されていた。

私も何回も読んでみようと思う
今回見えなかったことが 見えるかもしれない 
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発表会

2007-01-28 22:30:52 | Weblog



昨日・今日と2日にわたり ヤマハ音楽教室の発表会

昨日は 子供達の発表会で今日は大人の発表会でした。
昨日、長女と二男がそれぞれ演奏し
余裕で聴いていた私も 今日自分の発表会となると
ドキドキドキドキ・・緊張しました

エレクトーンでビバルディ「四季 春」を演奏
今年で3回目の発表会
エレクトーンを習い始めてもう4年目
高校生まで ピアノをのらりくらりと
習っていたので 譜面を読んで指を動かすことは
できるが、エレクトーンのベース、が ままならない

エレクトーンに関しては
音楽性というより 運動神経ではないか・・と
常々疑っている。

でも、今日のような大人の発表会は
本当にほのぼのしています

昨日の子供の演奏のほうが はるかに上手なんだけど。

仕事をしながらコツコツと練習したひとや
ピアノを始めてまだ8ヶ月の60半ばの男性
お嬢さんのころ習っていた70代女性・・
子供に負けないように始めたお母さん
つっかえながら 弾く姿は
完璧に演奏する子供より
ずーっと味がある

そして、子供よりずいぶん賢い大人は
子供より 余計なことをいっぱい考えるから
とてつもなく緊張します
演奏が終わったあとは
心地よい脱力感・・
まるで岩盤浴やゲルマ温浴をしたあとのよう・・

今でもよく夢をみる
ピアノの発表会で、次が自分の出番なのに
まったく曲を思い出せず
指も動かず
冷や汗がタラタラ~
どうしよう!どうしよう!とあせりまくる
お決まりの悪夢・・・

本日は 大きなミスもなく
無事 発表会が終わって ほっとしてます


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冥途の飛脚

2007-01-26 23:25:27 | Weblog
フルハップの抽選が当たり文楽の新春公演のチケットを
ゲットした

大阪国立文楽劇場で行われる文楽新春公演
文楽の公演は あまり人気がないのか
フルハップの抽選では
毎年この時期に この新春公演のチケットが当たる
今年で3回目なのです

今年の演目は文楽の名作「冥途の飛脚」
遊女と飛脚屋の若旦那との
悲恋物語

江戸時代の作品で 作者は東洋のシェイクスピア
近松門左衛門
飛脚屋というのは 現在の郵便局のようなもので
大阪には江戸時代、18件の飛脚屋があったらしい
為替やお金を扱ったり 宅配業務を請け負ったりする
ところ。
その飛脚屋「亀屋」の若旦那 忠兵衛と
大阪新町の遊郭で働く
遊女 梅川が熱烈な恋愛をするお話

梅川目当てに 毎夜 遊郭に足を運んでいる忠兵衛
ある日、梅川を身請けしようという大金持ちの客が現れる。
当時、遊女を身請けしようと思えば
250両(現在の2500万円)が必要だった。

その大金持ちの客に梅川を取られてはいけないと
恋に目がくらみ
飛脚屋の公金に手をつけてしまう忠兵衛。
江戸時代、公金に手をつけることは死罪を意味すること

死を覚悟して 愛を貫く忠兵衛と梅川
最後の段は 雪の降りしきる中
黒留袖を着たふたりが 追っ手をあとに
逃げていくシーン

この最高のシーンが 帰りの時間が来たため
観れなかった
この段まで観ていたら 電車に遅れて
帰りが遅くなるから
泣く泣く帰りました
いつかきっと観たいです

それにしても 命を吹き込まれたような
人形の素晴らしさ・美しさ・・
一度観ると ハマリます

恋をしたり 罪を犯したり・・
人間のすることは 昔も今も一緒だから
江戸時代の文化が 今なお面白いのでしょうね
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淡交会初釜

2007-01-21 23:15:04 | Weblog
淡交会初釜に行ってきた。
1年のうちでも 華やかで大きなお茶会

お茶を一緒にやっているお友達・先輩多数と
参加しました
まずは利休居士のお軸に礼



4席目だったので とりあえず待っているあいだに
点心をいただく
まだまだお正月気分いっぱいのご馳走が
ちょこちょこ並んでて 可愛い
目も舌も楽しませてもらった



2つのお茶席でお菓子とお茶を頂く
最初のお菓子は 裏千家の初釜といえば
そう!美味しい花びら餅
ごぼうの入ったボリューム満点の美しい和菓子です

2席目のお菓子は 梅の形のお干菓子と
イノシシの絵馬をかたどった干菓子

初釜が終わると いよいよ今年も始まるわ~と
エンジン全開になりますね

それにしても 大きなお茶会で気になるのは
お正客さんが なかなか決まらないこと・・
さっとなってくださる方を見ると
爽やかですがすがしい気持ちになります
 
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劇団四季 「マンマ・ミーア」

2007-01-21 10:22:38 | Weblog
劇団四季 大阪劇場へ娘と「マンマ・ミーア」を
観に行ってきた。
大阪四季劇場へ行くのは初めて。
この劇場のこけら落とし公演がこの「マンマ・ミーア」である。
ずいぶん長いこと上演していたが
もうそろそろ千秋楽を迎える。

大阪駅から歩いてすぐのところにあって
観劇の前後に 食事やショッピングも楽しめる。
雰囲気のよいレストランやバー
ショップ・エステサロンなんかがいろいろあって
楽しい~

「マンマ・ミーア」は とっても元気の出るミュージカルでした。

全編を通して 22曲もアバのヒットソングが
日本語の訳詩で歌われる。
1970年代が全盛(?)のアバ
スエーデンのグループだって 初めて知った。
ちょっと 年代が違うので
カバーされた「ダンシング・クィーン」ぐらいしか
知らなかったけど
40~50代とみられる方達は 大熱狂されてました

同窓会のような感じなんでしょうね!

その時代その時代で 心に残る歌が
その頃の自分の状況と共に思い出されます

5月からは この大阪劇場で
「オペラ座の怪人」公演が決定してます
楽しみ~
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水曜の朝、午前三時

2007-01-18 23:57:31 | マイ本棚


水曜の朝、午前三時
蓮見圭一著 新潮文庫

題名に惹かれて読み始めた本

45歳の若さで逝った詩人の直美。
その直美が、娘のために遺した4巻のカセットテープ
そこには 大阪万博のコンパニオンとして働いていた
23歳の直美と、魅力的すぎる臼井さんとの恋物語が
綴られていた。

とてもシンプルな文章で美しい小説だった。

神戸や吹田・京都の街並みが美しい文章で綴られ
舞鶴も出てくるから 楽しい
女心が丁寧に描かれていて
気持ちのいい小説だった

私は大阪万博が開催された 1970年は
まだ2歳だから、このときの熱狂を経験していないけど
その頃に 青春を謳歌された方なら
この小説を読んだら
もっと思いが込もると思う

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中国琵琶のエンキさん

2007-01-16 17:28:37 | Weblog
「エンキさんを囲んでの食事会」
なるものに 誘われて行ってきた。

ここ舞鶴と中国大連市は友好都市である。

エンキさんは 大連出身で
中国伝統の楽器 中国琵琶の奏者である。
7歳から 琵琶の勉強を始め、今では
中国でもトップクラスの演奏者

エンキ

現在、大阪に在住で、中国琵琶のコンサートのため
毎日 多忙の日々をお過ごしのようだ。

実は 私、今まで中国琵琶なるものを
聴いたこともないし 見たこともない
ましてや エンキさんのことは 今日まで知らなかった。

海の見えるフレンチで 
私の前の席にエンキさんが座られた。

とびきりの美人である

きりっとした目力のある瞳
小さな形のよい顔
ほっそりした体つき
表情豊かで、好奇心いっぱいに
よく動く目と口・・とっても明るい人
「華のあるひと」だなあって思った。

日本語も大変上手で、よく気配りもされ
そのチャーミングな 人柄にいっぺんに
魅了されてしまった私でした

食事のあと、エンキさんの琵琶演奏を聴く

思っていたよりも ダイナミックで
エレキギターを彷彿とさせる豪快さ
津軽三味線にも なんとなく似てる感じがする

中国の「薔薇」という曲と百恵ちゃんの「秋桜」
そして、日本の唱歌「ふるさと」を演奏していただいた
「ふるさと」は みんなで大合唱

演奏も素晴らしいが 彼女のトークも素晴らしい
日本語ぺらぺらで、とにかく底抜けに明るい
とても頭のよい方だということがわかる

エンキさんのお姉さまは 大連の5つある区の
現在、区長をしていらっしゃるそうだ。
舞鶴を自分の「第二の故郷」とおっしゃるエンキさん
人柄のよさって 世界共通なんだわ・・と
中国・大連へ行ってみたくなりました



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天網恢恢・・・

2007-01-14 00:31:01 | Weblog
京都銀行主催 新春経済講演会に夫婦で出席した。
1月には その年の経済の動きをテーマにした
新春経済講演会が多数開催される

昨年と同じく、東京大学大学院経済学の教授
伊藤元重さんの講演を聴いた

この方の講演は もう3度目であるが、
不勉強な私にとっても
大変わかりやすく、聴いたあとは
あ~よく勉強したわ~という気になるのだ

ユーモアたっぷりに テンポよく
今年の経済のお話を聞かせていただいた。
これからは 農業・健康・医療関係の仕事に
ビジネスチャンスが転がっているのでは・・という
お話でしたよ

また、京都銀行頭取がご挨拶されたなかに
天網恢恢 疎にして漏らさずという老子の言葉がありました。

天の網は 目も粗く
いろんな不祥事などは 誰の目にも触れることなく
見逃されてしまうと思いがちだが
そんなことはなくて 漏れることなく明るみに出るという
意味だったと思う

この言葉を聴いて とっても懐かしい思いになった。

私は高校生の頃、向田邦子さんのエッセイが大好きで
そのエッセイのなかで この老子の言葉
「天網恢恢・・」が出てきた。
以来、企業の不祥事などが明るみに出るたびに
この言葉をぼんやり思い出していたの

帰宅してから、このことを主人と話していたら
傍らにいた中2の長女が 向田邦子のことを
語りだして驚いた
「貴方も向田邦子、知ってるの?」と尋ねると
自分の部屋から国語の教科書を持ってきた。

私が大好きだった「字のない葉書」という向田邦子の
随筆が教科書に載っているではないか!
暗記するくらい没頭して読んだ珠玉のエッセイ

スマートでユーモアに溢れた
上質のエッセイ

こんな上等な随筆が教科書に出てくるなんて
やはり教育ってすごいな・・と
単純に感動してしまいました
嬉しくなりました

久しぶりに向田邦子の随筆集
「眠る盃」や「父の詫び状」を
無性に読みたくなった

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お香初会

2007-01-13 00:01:43 | Weblog
香道泉山御流の初香会へ行ってきた。
南禅寺 日本庭園が美しい桜鶴苑にて

桜鶴苑

香手前を見せていただいたあと
一柱聞きをする。
一柱聞きとは・・
ひとつの香炉を順番にまわしていき、その香りを楽しむもの。

「醍醐」という銘香を聞く
しーんと静まった静寂のなか
微かに香る香に精神を集中させるひととき

身が引き締まります。

醍醐の香りを楽しんだあと
桜鶴苑の三島シェフによる創作会席料理を皆さんと
いただいた。
写真をとっていないのが残念だけど
とっても可愛い演出がされた
物語性のあるお料理ばかりで 
味だけでなく、目も楽しませてもらった

「和文化」が好きな人ばかりの集まりで
自然と話題も和の文化に華がさいた
年齢もさまざま、男性もちらほらおられ
たくさんお喋りもでき
うんと刺激と元気をもらっちゃった

食事のあと、組香にうつる

「三友」という組香をした。
組香とは お香を聞き当てるゲームみたいなもの
当たっても当たらなくても
「香」に神経を集中させ日本の文化に思いを馳せる
とても洒落た平安貴族の遊びです

最後に お茶とおぜんざいをいただいて
お土産もたくさんもらって帰りました。
「香」を通じて またいろんな縁がひろがって嬉しい。
心が豊かになった一日だった。

「香り」をゲームにするなんて
繊細な日本人の感性ならでは・・だと思う

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東野圭吾「手紙」

2007-01-09 23:24:06 | マイ本棚
東野圭吾「手紙」を読んだ。

この間、先に映画を観て大感動したのを 
もう一度 小説で辿ってみる

少しずつ設定が違うが ほとんど大筋は一緒

映画をみたあと、興奮しながら
知り合いに喋ると
本を先に読んだ その人は
「私は本を読んでたから そっちで最初に
 感動したの 映画ではそんなに感動しなかった」
と言った。
本屋のおばちゃんは 「この本読んだら涙がとまらへんよ」
と言った。おばちゃんは映画は観ていない
本だけ読んだそうだ。

私はというと・・
ああ~、最初に本を読みたかったなあ

映画は 原作を忠実に映像化してあった。
それを観て 号泣し、感動し、心を揺さぶられた私
本を読んでても 頭の中に浮かんでくるシーンは
映画で観たシーンばかり

特に 最後のシーンで兄貴が合掌して泣いている姿
私もぼろぼろ泣いてしまった
バックに流れた小田和正の歌声にも
鳥肌がたった。

映像と音楽の力ってすごいと思う

でも、先に小説を読んでいたら
文字を自分の頭のなかで想像し
その世界をつくるのだから
他人が作り出した映像世界には
少し違和感を感じるかもしれない

いずれにしろ、名作であることは変わりはないが。
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