大変話題になっていながら 遅ればせに観に行った楽茶碗の展覧会、
「茶碗の中の宇宙 楽家 一子相伝の芸術」展へ。
京都国立近代美術館にて。
千利休の理想の茶碗をつくりあげた、 初代 長次郎から
現代の15代吉左衛門、その息子さん(次期16代)までの
たくさんの楽茶碗を 堪能するほど見せていただいた。
それぞれの代を継いだ方々が 工夫と研鑽を積み重ねて
自分の「楽」をつくりあげているのが素晴らしい
450年ものあいだ、ひとりずつに托されていった伝統芸術、
どれも素晴らしいものばかり。
一子相伝とは 技芸や学問などの秘伝を、
代を継ぐ一人の子に伝えていくものを言う。
16代までのいろいろな社会背景・状況も キャプションで説明してあった。
長い歴史のなか、災害や戦争や貧困、また子供ができなかったり
いろいろな困難ななか 志をもって 家の技を伝えていく素晴らしさに
感動した。
歌舞伎もそう。茶道もそう。
生半可な気持ちで 継ぐのではない。
親子で葛藤もあるだろうし
プレッシャーも想像を絶するものだろうと、いろんなことを思った。
当代 楽吉左衛門さんは
「私の生きているうちに これほどの展覧会は二度とできない」と
おっっしゃったそうだ。
良い展覧会を見せていただいた。