CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器をめぐる旅:セラモール

2006-08-29 08:58:45 | 陶磁器を探す旅と名物
いやー、昨日のNHKよかったねぇ
茶の湯で涼を楽しむ話と美の壷古伊万里については
心洗われるようなステキ番組でしたねぇ
などと、呆けてしまうほどでありましたが
今回はその趣味領域のお話であります

というわけで、最近やたら滅法
陶磁器にはまっておる次第でありまして
もう、わけもわからないうちから、窯元めぐりをしたいと
素人まるだしのまま、手始めに行って参りましたが
愛知県常滑市の常滑焼の里セラモールであります

愛知県民からすると、常滑ボートで有名なそこでありますが
その常滑ボートの会場近くにて
ひっそりと運営されている、陶芸屋の集合地であります

お盆にふらりと行ってきたので
閑散としておりましたが
実際のところいつ行ってもあんな感じかもしれないと
しれしれ感じるさなか、見て参りました常滑焼のあれこれ

常滑焼というと朱泥と呼ばれる赤茶色の急須がすげぇ有名なのと
梅干壷がこれまたすげぇ有名だと、誰もが知ってるもんだわな
なんて信じておったのでありますが
そんなこと知ってるやつ地元にしかいないと
驚愕の事実に遭遇したのでありますが
ともかく、超かわいい急須と、超いけてる梅干壷があります(酷いレビウだな)

日本が誇る古い窯元6選の中でも最古参になるんだとか
よくわかりませんが、ともかく有名な陶芸の里
藻焼きという不思議な技術やらいろいろあるのですが
基本的に絵付けではなく、そのものの地肌がステキな
わたくし好みの焼き物であります
ステキ、絵付はよくわからんから、こういうのがいいわ

中でも大変有名なのが急須なのでありますが
まぁ、揃いも揃ったり、建物一棟、全面に急須飾ってあるとか
どこにこんだけの急須需要があるんだよと
あきれるほどのことでありますが、あの
独特の赤茶色肌の急須が、さまざまな形で並んでおりました
急須にそこまで思いいれがありませんでしたが
先日読んだ本から、中国茶用の急須やらなんやらにも
少し眼を向かせるようにしてみると
なるほどそっちもちゃんとおいてある、しかも意外と高い
おおう、手が出るわけがねぇ

日本急須もむちゃくちゃかわいいというか
なんか知らないがコレクター魂をくすぐるような
細かい細工にこだわったのから、扁平ななんとも
見ていて和む形のものまで、色とりどりでありました
だいたい価格帯も3000~5000円くらいで
いいなと思うやつはたいがい高価なのは
やっぱそういうものなのだという具合でありました

貧乏人は安い焼き物で我慢すべし
そう思って、急須はあきらめて、例の如く梅干壷を
見てまわっておったのですが、これもまた
本当、すごいバリエーション
いや、全部同じデザインだけど大きさのバリエーションがすごいの
手乗りにできる小さいものから、ちょっとずつ大きくなっていき
しまいに、梅干を何千個入れたら満タンになるんだ
っつうか、どうやって使うんだこれというような
巨大な梅干壷まで、ニーズがあるかないかもわからない物体が
ところ狭しとこちらも並んでおりました

この梅干壷も、地元を出てから初めて知ったのでありますが
どこの家庭でも梅干入れた常滑焼の壷が
食卓に必ず置いてあると信じていたんだが
他地方じゃおいてないのな、そんなもの存在しない
そんな具合で、驚きであります
別段こだわった作りなど何も無い
模様といえば、子供がいたずらしたかのような
墨がだらりと垂れた模様のみ
数千にも及ぶ数が同じ表情で並んでいるのを見ていると
なんというかな、ありがたみのかけらもない量産品なのですが
それでも愛らしいのでありました

どちらも結局見てるだけで買わなかったのでありますが
とりあえず、現在は陶磁器を見る眼力を養うという理由で
値段と比べながらあれこれ見てきた次第でありました

常滑焼も次々と新作を発表しなくてはならないらしく
最近は焼酎サーバーに力を入れている様子
京都たち吉で見たようなサーバーよりも
もっとグレードがというか、いかにも甕に蛇口をつけましたといった
無骨そのものの壷形サーバーやら
とっくりというか、焼酎を移し変えておいておくだけであろう
焼酎甕など、数多くありました
どれも1万円前後するので、それ買うより
焼酎いっぱい買ったほうがよくね?と思うのは
素人の考えでありましょう
友人で焼酎狂のけんさんに今度ご教授いただこうと思うのです

あとは、皿やらコップやらも数多くあり
意外と香炉関係も充実しておりました
反面、茶器については天目茶碗はいっぱいあるんだが
肝心の茶入はない、どうやら茶入は国焼きである瀬戸にしか
無いのかもしれないと、がっかり肩を落としたのでありますが
なかなか楽しい一日でありました

常滑焼以外にも、かの織部焼名品やら
磁器の類もわんさかあって
中国茶器やら、使い道のわからない置物やら
さまざまにあって楽しいことこの上なし

先日、常滑焼祭りがあった様子で
うちの両親が狩に出かけたらしいのですが
安くて良い陶器、それが常滑焼の真髄だと
勝手に決め付けて、宣伝する本日であります

しかし、たくさん見てるとだんだん良いものが
おぼろげながらにわかってくるから
人間の目はたいしたもんだと思う日々であります