CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~京都五条坂陶器祭~

2007-08-10 08:45:04 | 陶磁器を探す旅と名物
とうとう行ってまいりました
京都五条の陶器祭、今週火曜日からスタートして
連日にぎわっているらしいのだが、昼間拘束されるサラリーマンには
ちと、その熱気が伝わりにくいイベントであります

もっとも、夜11時まで開催とのことで
仕事終わってからすさまじいスピードで突入、
それが昨日のこと
本番は本日なので、下見のつもりで行ってきたのであります
むふふ

とりあえず初めての参加でありましたが
事前調査のうえ、五条通り南側に新人作家さんが
軒を連ねて待っているとの情報をキャッチ
京阪五条の駅から東に向かってまずは南側を移動
大きな人専用服屋さんの前からずらり、屋台のようにして
陶器屋がならんでおるのであります
というか、京都でこの光景っつうのがいいな

作家さんの屋台もあるのでありますが
ブローカーというか、いわゆる仕入れてきて
所狭しと並べている屋台も多数
にやにやして見回っていると、景気よく
値札の3割、4割を引いての交渉をしかけてくる店員さん
ステキだが、まだなのだよ、明日だ明日
曖昧に返事して適当に流しておくのでありますが
早々から、織部や黄瀬戸のよい飯碗など見つけて
鼻の穴が広がる次第、むふぅ、どうしたものだ

そう、陶器祭は京都のイベントなのに
各地の名産(といっても関東ものは少ない)陶器が
ずらり並んでいるのでありました
どこの作家さんかよくわからんが
織部焼、まぁ美濃焼主体の作家さんが多かったのが印象的
京焼については新人いなかったんじゃないか?
少々不安になりますが、今回の詣でによって
京焼のよさもまた確認できたのでありますが後述

ともあれ、織部、信楽、備前、萩と
ずるずる並ぶ新人作家さんコーナーというか
屋台村がステキで、あっちもこっちもと
うろうろ見てまわる、その場で買ってしまったら
すぐにとてつもない荷物&予算が・・・というのが
透けて見えるので、声をかけてくださる作家さんに
適当な笑顔だけで、品物だけしっかり見て移動移動

しかし、どれほどの数があったかわかりませんが
南側を鴨川から東大路まで移動して
あんなに時間かかったの初めてだな
感激するほどのとっくりぶりで、にやにやが止まらないのでありました

ある程度を見たところで今回何を買うべきかを
少しだけ検討してみる
どれもこれもよさげ、特に織部焼の新人さんのは
いい大きさで、ナイスな落書きがついてる絵織部がある
これは一つ欲しい気がする、むぅ
なにげに信楽のふつふつ泡立った、あの肌色と火色が
あいまるのも飯碗にしたら美味しいかも
備前はいいや、わかんねーし(ぉぃ

そんなところで、京都のイベントで京焼無視して
地元もの買おうとしてるのが
どうかしてると思わないでもないのですが
とりあえずそう考えて、色々見てまわる

見ていて気づいたというか、当たり前のことかもしれませんが
やはり女性と男性で作風が大きく違う、そして女性風という
なんといったらいいのか可愛らしさと軟らかさみたいなのがある
そういう物体をいくつか見られて眼福でありました
現在、覚えたてなので当然のように自然でごつい奴
そういうのを探していたので、とりあえず様子見だけにしたのだが
いつかあれもいいなぁと思うようになってくるんだろう

見ていて、自分が手にとったものを色々考えていくと
朱天目の杯
絵織部のぐい呑みと湯呑み
信楽(恐らく登り窯もの)の飯碗、湯のみ
鉄絵の施したもの全般
そういう具合でありました

現在、生肌でよろしい、窯変を楽しむのは信楽だけにとどめて
他は絵ものに凝ってきている様子でありました(自分がな)
シンプルなのがいいなぁなどと思ってたが
どうも、細かいテクスチャじゃないけども
うじうじしてる吉祥紋様みたいなのがお好み
たぶん、魯山人の織部見たせいだろうなと
自分の底の浅さを笑ってしまうのだが
網目模様を少しだけかけてある、しかも鉄絵で
そういうのがよいらしい、精緻ではないが細かい
そんな絵が書き込まれているのをついつい
眺めてしまうのでありました

ペルシャ風の作家さんも何人かおられまして
毒々しいほどの色目もいいなぁと思ったのだが
ペルシャ図案を鉄絵で書き込んでいるというのに釘付け
思わず手が出そうになるが逸るのを抑えた次第
たまらんです、赤で織部テクスチャ(勝手な名前をつけるな)が
施してあれば即買ってしまいそうだと思いつつ
九谷にも興味をひかれはじめていたのでありましたとさ

で、北まわりでは、以前に勇気を出して立ち寄った陶器店が
店を開放して色々販売中、うおお、本物の曜篇天目だ、あうあ
吸い込まれるような青の光と黒光りの釉薬に
卒倒しそうになったり、つる首のまたとてつもなく渋い茶入れとか
オレンジ色の足してある織部の茶碗など
見所タップリ、値段もごっつりで、こちらは眺めるだけに

途中でまた、京焼でもよろしいものというのを発見し
やっぱり京焼は全面黄色になってるのがよいのだろうと
値段だけ見て判断、よいかどうか、好みかどうかでいくと
まったく好みじゃないんだが、よいものの価値を知っておこうと
このあたりは勉強したのでありました
京焼については、一点、歪んでるからおつとめ品になってた
ステキなぐい呑みがあったので、今日買ってこようかと思う

で、そのまま買わずに過ごせるかと思ったのでありましたが
いい加減疲れたのもあって、捕まってしまい
ついついぐい呑みを二点買ってしまったのであります
作家さんだったのか、よくわからないところで買ったのは
さらによくないと思ったんだが
人当たりのいいその言葉と、初トークが
「業界の方ですか?」という聞かれ方に、わたくし
恥ずかしながら自尊心がいたく満たされてしまい・・・ああ

大津のあたりで焼いていますと聞いたので
これは膳所焼というのになるのかもと、思ったが
それ以上は関わりあわず、肌色の奴と黒肌の奴とを購入
家に帰って、少しだけ後悔してしまったという
ダメだよな、やっぱりおつとめ品で買うやつは
それなりだよなぁ・・・

人からもらって、よいものがあると
それと並べたときの違いに愕然とすると
また学びなおしたのでありました
信楽で安物買いについては一度懲りたはずだったのにな・・・

しかし、決して悪いものではなく、かなり薄手で
ステキな肌色がお気に入り、気軽に使えそうなところもいいと
にやにやして今後たしなんでいくのであります
まあ、現在禁酒中だからどう使ったらいいかわからんのだが

と、大変長くなったのでこれにて
本日も買出しに行ってまいります、託