不毛地帯 作:山崎豊子
ようやっと読み切りました、長い、重い、暗い
正直、読むのが大変だった
山崎豊子の名作、不毛地帯であります
先日というには随分と前になってしまいましたが
ドラマが終わったこともあって
文庫本で、また、分厚いのを四冊ももちもちと読んだのであります
ドラマ見ておいてよかった
おかげで、知識なしの時と違って、スムースに読めたと
今になって思うところであります
話としては、ドラマのそれと大筋は一緒でありまして
正直、小説の感想というよりは、生々しく残っている
ドラマの感触と比較したような読み方となりました
読み直して思ったのは、あのドラマ
本当によくできていたんだなという脚本に関する感心であります
あれは凄い、実によくできている
小説の登場人物がいくつかに集約されるというのは
よくよくあることですが、ドラマ見ていてほとんどというか
まったく違和感を感じなかったくらい、素晴らしかったのは
小説読んで新鮮な驚きでありました
兵藤くんのエピソードが、いくつか、敵役のエピソードだったとか
凄いうまいこと消化してたんだな
そんな、ドラマへの讃辞はさておきつつ
読んでいると、あの俳優陣の声で台詞が再生されて
ああ、この台詞は言っていたとかにやにやしつつ読むのでありました
ドラマと異なった部分というのか
もっと、黒いというべき内容がいくつもあって
いわゆる、裏社会ではないんですが、もっともっと
泥にまみれていく姿が、綿密に描かれていて、それが
とてつもなく重たくてよかったです
鎌倉の御仁とよばれる人とか、是非ドラマにも出て欲しかったと
ちょっとだけ思いましたが
様々なことを考えると無理だよなぁとも感じるところ
そして、方々でいわれていたドラマではしょられていた
序盤のシベリア編の綿密さに戦慄したのでありました
あれはドラマにはならない、あれを二話も三話もやられたら
誰もついていけなくなってしまう、でも
映像化して欲しかったようにも思う
そんなことを思いつつ、想像を絶するほどの
凄まじく過酷な環境が描かれておりました
特に、壱岐が酷い目にあいまくるあたりは、見てられないくらい
とても酷い、そして同時に、露助は赦せないと
血の涙を流すくらいに酷いことが描かれておりました
戦争を二度と起こしてはいけないと
そういう、過ちに対する意識が、川俣や壱岐が語ると
その重みが、このシベリアのそれこれからよくよく
伝わってきたのでありました
本当、戦争はしないにこしたことはない、そして
やるんだったら負けたらダメだ
あの蹂躙されるという様は、とてつもない負だと
震えたのであります
ああいうときにちゃっかりと生き残ったヤツとかもいるだろう
そういうのに対する、なんともいえない憎悪みたいなのを
かきおこされる、凄まじい怨嗟のようなものを
覚えたのであります
商社に入ってからの活躍については
ドラマとほぼ一緒でありましたが、はしばしというか
色々なところで、みんなが凄く悪いヤツだったように思います
特に鮫島と、その息子の悪さがちょっと
びっくりするくらいだったのも凄かったのであります
意外と最期があっさりでありまして
シメのシベリアについては、ドラマの消化がすごくよかったんだなと
思ったりしながら、夜遅くまで読み明かして
何か、重たい物を背負ったような気分になりましたが
とても面白い小説でありました
ようやっと読み切りました、長い、重い、暗い
正直、読むのが大変だった
山崎豊子の名作、不毛地帯であります
先日というには随分と前になってしまいましたが
ドラマが終わったこともあって
文庫本で、また、分厚いのを四冊ももちもちと読んだのであります
ドラマ見ておいてよかった
おかげで、知識なしの時と違って、スムースに読めたと
今になって思うところであります
話としては、ドラマのそれと大筋は一緒でありまして
正直、小説の感想というよりは、生々しく残っている
ドラマの感触と比較したような読み方となりました
読み直して思ったのは、あのドラマ
本当によくできていたんだなという脚本に関する感心であります
あれは凄い、実によくできている
小説の登場人物がいくつかに集約されるというのは
よくよくあることですが、ドラマ見ていてほとんどというか
まったく違和感を感じなかったくらい、素晴らしかったのは
小説読んで新鮮な驚きでありました
兵藤くんのエピソードが、いくつか、敵役のエピソードだったとか
凄いうまいこと消化してたんだな
そんな、ドラマへの讃辞はさておきつつ
読んでいると、あの俳優陣の声で台詞が再生されて
ああ、この台詞は言っていたとかにやにやしつつ読むのでありました
ドラマと異なった部分というのか
もっと、黒いというべき内容がいくつもあって
いわゆる、裏社会ではないんですが、もっともっと
泥にまみれていく姿が、綿密に描かれていて、それが
とてつもなく重たくてよかったです
鎌倉の御仁とよばれる人とか、是非ドラマにも出て欲しかったと
ちょっとだけ思いましたが
様々なことを考えると無理だよなぁとも感じるところ
そして、方々でいわれていたドラマではしょられていた
序盤のシベリア編の綿密さに戦慄したのでありました
あれはドラマにはならない、あれを二話も三話もやられたら
誰もついていけなくなってしまう、でも
映像化して欲しかったようにも思う
そんなことを思いつつ、想像を絶するほどの
凄まじく過酷な環境が描かれておりました
特に、壱岐が酷い目にあいまくるあたりは、見てられないくらい
とても酷い、そして同時に、露助は赦せないと
血の涙を流すくらいに酷いことが描かれておりました
戦争を二度と起こしてはいけないと
そういう、過ちに対する意識が、川俣や壱岐が語ると
その重みが、このシベリアのそれこれからよくよく
伝わってきたのでありました
本当、戦争はしないにこしたことはない、そして
やるんだったら負けたらダメだ
あの蹂躙されるという様は、とてつもない負だと
震えたのであります
ああいうときにちゃっかりと生き残ったヤツとかもいるだろう
そういうのに対する、なんともいえない憎悪みたいなのを
かきおこされる、凄まじい怨嗟のようなものを
覚えたのであります
商社に入ってからの活躍については
ドラマとほぼ一緒でありましたが、はしばしというか
色々なところで、みんなが凄く悪いヤツだったように思います
特に鮫島と、その息子の悪さがちょっと
びっくりするくらいだったのも凄かったのであります
意外と最期があっさりでありまして
シメのシベリアについては、ドラマの消化がすごくよかったんだなと
思ったりしながら、夜遅くまで読み明かして
何か、重たい物を背負ったような気分になりましたが
とても面白い小説でありました