CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

名物を探す旅~野村得庵と近代の数寄者~

2010-04-21 21:51:08 | 陶磁器を探す旅と名物
久しぶりに美術館見物をして参りました
NHKのアートシーンだったかで宣伝されていて
思わず身を乗り出してしまったというか
凄い大名物が展示されるので、いてもたってもいられなくなった
そういう具合で見てきたのであります

京都東山にあります野村美術館
野村得庵と近代の数寄者展前期でありました

目当てにしておりましたのが
大名物・上杉瓢箪
あの、あのだ、超大名物の上杉瓢箪が
間近で見られる、そんな馬鹿な、というか
京都に、しかも、野村美術館が所蔵してたのか
色々驚きに我を失ったのも恥ずかしいところですが、
大友→豊臣→上杉→徳川と渡った、
天下の名茶入であります
そのひきこもごもといい、なんというか、もう
死ぬまで見ておきたいものを見られた
なんという幸運かとそれほど素晴らしいものでありました

と、期待とかをあれこれ書いたうえで、見た感想ですが

小せぇっ!!!!

もうびっくり、あんなに小さい茶入だとは夢にも思わなかった
いや、考えてみれば茶入なんだから、そんなツボみたいに
でかいわけあるまいと、わかるはずなんだが
なんか、そのいわれとか、あれこれとかに圧倒されて
勝手に大きなものを想像しておりましたが
本当、小ぶりというか、つつましやかな大きさ
だけど、全体にかかった釉薬の色というか
いわゆる、宋物とよぶのか、あの色なのであります
独特の茶褐色、古瀬戸なんかでも見たことある
あの沈んだというか、静かな色目が見事
感激のあまり、ずっと、食い入るように見ておったのでありました

また、今回は、この上杉瓢箪以外にも
前回見たのと同じだと思われる、利休作の花入や
織部が花押を記した、大変珍しい蓋置きとか
色々と見所たっぷりでありました
結局、そのいわれや箔に躍らされて
本当によかったかわ、私には判断できておりませんが
この気持ち高ぶった具合が、大変面白くてというか
見てよかったと思えて
なんとも楽しかったのでありました

その他も、深泥池焼だったか、京焼の亜種(失礼な)も
大量に出ておりまして、本当、どんだけ勉強しても
まったく追いつかないと嘆息見舞ってみたりしつつ
楽しみに楽しみを重ねて
よいものを見たと連ねておきます、メモメモ