サクリファイス 作:近藤 史恵
非常に面白い小説でありました
ほどよい長さというか、ずいずい引き込まれて
ついついと読み続けていくと、見事にもっていかれる
スポーツものでありながら、サスペンスというか
ミステリー的な要素も含んでおりまして
ぱらぱらと散見されていたミステリー素地が
最期、怒濤の回収を見せるという
もう、こういう流れの作品大好きすぎるぜなんて
思ったりしたのでありました
主題というのもなんだけども、ロードレースという
自転車競技を中心としたスポーツ小説でありました
人の置き方というか、キャラクタの配置が
なんとなく、前に読んだBOXに似ている気がしましたが
多分、スポーツもののテンプレというか
やや引っ込み気味だけど、実は天才っぽい主人公と
その対極でもないが、いけいけごーごーなライバルというか
近しいものがいる、そういう配置がステキでありました
ちょっとだけ女も絡んできましたが
ほぼナイに等しい、男だらけというよりは、
自転車レースに身を投じていく様が心地よい
スポーツ小説として進んでいきます
叙述トリックでもないのですが、
冒頭に衝撃的な内容が書かれておりまして
それの生々しい記憶をひきずったまま読んでいくと
見事にひっかけられてしまうみたいな
そういう具合でありまして
個人的には、やられた、なんて思いつつ
面白かったと感心したものであります、素晴らしい
自転車競技というか、ロードレースのことを
全く知らなかったのでありますが
チームで行われ、アシストという役目があり
自分が勝つんじゃなくて、チームを勝たせるために
そういう役割のため、喜んで死んでいく
そんな役割を、主人公が好きすぎるというか
まっとうしていくあたりが、また、感情移入じゃないんだが
こういう考え方いいよなぁなんて
個人的に入れ込んでしまったのであります
で、目を醒ますように
それは逃げだ
なんて台詞をライバルに言われてしまう
こういう流れが、本当、いちいち好きで仕方なかったのです
ま、私の個人的マゾ行為はともかくとして
このアシストという役割が実は
物語全体を覆う、凄いテーマになっておりまして
これについては、最期読み切るまで全然気付かなかったのですが
大変よくできているというか面白かった
そして、何よりも、スポーツ物らしく
終わりがすげー清々しくて素晴らしい
清涼感ともいえるほど、見事な読後感に
ほれぼれとしたのでした
ドラマにして欲しいなあとも思うのですが
多分、自転車のそれを描くことができないのかなとも
残念に思うのであります
非常に面白い小説でありました
ほどよい長さというか、ずいずい引き込まれて
ついついと読み続けていくと、見事にもっていかれる
スポーツものでありながら、サスペンスというか
ミステリー的な要素も含んでおりまして
ぱらぱらと散見されていたミステリー素地が
最期、怒濤の回収を見せるという
もう、こういう流れの作品大好きすぎるぜなんて
思ったりしたのでありました
主題というのもなんだけども、ロードレースという
自転車競技を中心としたスポーツ小説でありました
人の置き方というか、キャラクタの配置が
なんとなく、前に読んだBOXに似ている気がしましたが
多分、スポーツもののテンプレというか
やや引っ込み気味だけど、実は天才っぽい主人公と
その対極でもないが、いけいけごーごーなライバルというか
近しいものがいる、そういう配置がステキでありました
ちょっとだけ女も絡んできましたが
ほぼナイに等しい、男だらけというよりは、
自転車レースに身を投じていく様が心地よい
スポーツ小説として進んでいきます
叙述トリックでもないのですが、
冒頭に衝撃的な内容が書かれておりまして
それの生々しい記憶をひきずったまま読んでいくと
見事にひっかけられてしまうみたいな
そういう具合でありまして
個人的には、やられた、なんて思いつつ
面白かったと感心したものであります、素晴らしい
自転車競技というか、ロードレースのことを
全く知らなかったのでありますが
チームで行われ、アシストという役目があり
自分が勝つんじゃなくて、チームを勝たせるために
そういう役割のため、喜んで死んでいく
そんな役割を、主人公が好きすぎるというか
まっとうしていくあたりが、また、感情移入じゃないんだが
こういう考え方いいよなぁなんて
個人的に入れ込んでしまったのであります
で、目を醒ますように
それは逃げだ
なんて台詞をライバルに言われてしまう
こういう流れが、本当、いちいち好きで仕方なかったのです
ま、私の個人的マゾ行為はともかくとして
このアシストという役割が実は
物語全体を覆う、凄いテーマになっておりまして
これについては、最期読み切るまで全然気付かなかったのですが
大変よくできているというか面白かった
そして、何よりも、スポーツ物らしく
終わりがすげー清々しくて素晴らしい
清涼感ともいえるほど、見事な読後感に
ほれぼれとしたのでした
ドラマにして欲しいなあとも思うのですが
多分、自転車のそれを描くことができないのかなとも
残念に思うのであります