CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】決断力

2015-08-10 20:55:09 | 読書感想文とか読み物レビウー
決断力  著:羽生善治

すっかり将棋づいてしまったというか
面白くて仕方ないといった具合なので、
羽生先生の本を続いて読んでしまいました
これもまた面白かった
時系列からすると、これの後に先日読んだ
大局観があったのかなと思いますが
これもまた、羽生先生と話をしているかのような
先生の思うところが語られていて
大変面白かったのであります

この本については、いくつかの羽生先生の対局について
その時の感想というか、情景や、様子が
ありあり描かれていて、それまがた
非常に魅力的でありました
その当時を生きていたのに知らないという自分が
恥ずかしいというか、悲しくて仕方ないのですけども、
米長名人との名人位をかけた一戦については
非常に面白い内容でありました
そのアウェー感という、今でこそ
そういう単語があるわけでありますけども、
当時、どんだけ叩かれたというか、アレだったのか
わからんが、凄いプレッシャーだったんだろうなと
ひょうひょうと書いているけども
よほどのことだったのではないかと
思わされたのであります
この一戦についてだけで物凄く価値というか
読んだ甲斐があったのでした
いいなぁ、こういう歴史が作られた感じというのは
たまらんですな

それ以外にも、7冠に挑んだときの話、
特にそれを得るにあたって、あれよあれよと
何か、流れのようなものがついてきたという
ある種のオカルト的体験についても、
前述のアウェーと逆のそれについて
これもまた恐ろしさという感じで
なんというか、引き締まるようだったのであります

また、幼少といいますか、将棋を始めた頃のお話しも
非常に面白くて、先生や師匠にどうやて教えてもらって
どう育ったか、そこへの感謝や思うところが
本当、素朴な言葉なのに
ぐっと感動を引き寄せられてすばらしいのでありました
なんだろうかな、これもまた人間味なんでしょう
いいなぁ、すごいなぁ

そういうわけで、相変わらずやられっぱなしですけども、
将棋を始めたころの回想にて
他のゲームはすぐ先が見えて飽きてしまったけど
将棋は凄くわくわくして、飽きなかった
などと言ってまして、
これは将棋が純粋に好きだなというよりも、
他のゲームの先がすぐ見えるようになるという
その理解力の高さがどうなんだと
恐れおののいてしまったのであります
やはり天才か

もっとも、最初はずいぶん弱かったという回想で
それも当たってるのか、謙遜というかなんだという
感じがしないでもないのですけども
ゆっくりと地道に、それでいてひたひたと
進めるように色々な人に助けられて
そして、自分でも踏みしめてきたという感じが
なんとも楽しい一冊だったのであります

余談というか、もう一冊、米長先生のも読んで
それとの対比がまた、非常に面白かったので
そっちはそっちで後日語ろうと思いつつ
メモっておくのであります