CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】鍵の掛かった男

2016-05-23 23:24:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
鍵の掛かった男  作:有栖川 有栖

初めて有栖川ミステリを読みました
名前は聞いていたけども、読んでいない大御所の一人でありました
本格ミステリと書いてしまっていいものかわかりませんが、
いかにも、ミステリ小説を読んだという
とてつもない満足感をもらえた、ステキな一冊でありました

寡聞にして様々なことを知らないのでありますが、
どうもシリーズ物のような様相ながら、
進み方は私が知っているミステリ小説のそれ、
もっというと、火曜サスペンスにも似たそれでありました
読んでいて、ものすごく満足度が高い
こういうのを読もうと思ったときに、完璧に合致するわけであります
ひとつのジャンルとして確立してるんじゃないかしら

内容は、個人的にはちょっとだけなじみがある
大阪は中ノ島を舞台にした物語で
そこにあるとあるホテルで死体が見つかった
それは、自殺として処理されつつあるが、どうも合点がいかないと
依頼人から話しを聞いて…なんて具合で始まって、
そもそも被害者というか、自殺者が何者かというところを
掘り下げていく作業から始まって
ゆくゆく、名探偵が出てきてずばっと解決と
まぁそういう具合でありまして
なかなか楽しく読めたのでありました

主人公の有栖川有栖なる小説家が、
設定上20代なんだそうだが、読んでいて、どうしても
もっと年いってんじゃないかとそう思えてならないのは
ご愛嬌という具合なんだろうか
ともあれ、泥臭く事件というか物語を転がしていく様は
非常に面白いのであります
トリックがどうした系ではなく、
自殺か他殺かの判断と、他殺なら犯人は誰だというあたりを
巧みに探っていく具合でありまして
あんまり考えないで読んだおかげもあってか、
なるほどなぁと心地よい、読んだという満足を得て終えたのでありました

こういうミステリもいいなぁと
読み終えてごちるのである