CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】「洞察力」があらゆる問題を解決する

2016-05-10 20:22:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
「洞察力」があらゆる問題を解決する  著:ゲイリー・クライン

ちょっと怪しいビジネス本かしらと思いつつ
読んで驚いた、これは私がライフワークにしている
失敗学的な本ではないか
そんなわけで、「洞察力」によって、
失敗や、物事の本質を悟るということについて
その仕組みや、それを醸成する方法はなにか
そういったことについて、
「洞察力」が発揮された事例をもとに
考察と推論を重ねた本でありました
なかなか面白かった

ただ、文章の作りがなんというか、
事例紹介が3分の1くらいで、
文章途中、考察の途中でいくつもさしはさまれるので
まぁ、読みにくいというか、なんか
とっちらかった印象で残念でありました

内容については、非常に示唆に富んでいるというか
よく読むと、二つか、三つくらいの案件を
ごたまぜに論じているようにも読めるので
もうちょっと抽出というか絞って欲しいと
思わなくもないところでありました

気づきの仕組みについて論じている部分では、
気づくというプロセスがどう生じるか、
唐突に思い至るのはなぜか、
それは追い込まれたときだったり、
なんでもない瞬間だったり、
それまでとは違う強制が働いたときであると
まぁ、そういう具合でありまして
このあたりはなるほど、そりゃそうだと
納得なところであります
事例としては、山火事で逃げ惑う消防士の例で、
瞬間的に奇跡的なひらめきを得て生き残った話なんかは
なるほどというか、凄いなと思えたわけであります

この気づきを抑制するという社会圧力についても論じていて、
これによって、ひらめきがなくなり、
会社が死んでいくという、革新から離れていく理由を
うまいことこれまた説明していると
まぁそういう具合でありました

落ち着くと、その通りとも思えるが、
そういう事例を集めただけではないのか、
事例から、うまくそれっぽくつなげただけじゃないかとも
思わなくもないんだけども、
固定観念からの開放が、いわゆる
ブレイクスルーなのでありましょうやと
そういうお話だったと理解したのであります

凄いひらめきを得たいと、
実際思うわけではないのが、現状の私にとっては
もうちょっと平たく眺めて、研究というか
調べてみたい内容でありましたとさ