CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】スクープ

2016-05-18 21:17:48 | 読書感想文とか読み物レビウー
スクープ  作:イーヴリン・ウォー

どうやら、現代の古典と呼ばれるほど
非常に評価の高い小説だったようでありまして、
正直私には理解できなかったというか
一回読んだだけでは、よくわかんないと
そんな按配で読み終えたのであります
面白かったかといわれると面白かったんだけども、
その、いかにも英国人らしいブラックユーモアみたいな
そういう部分が、ちょっとよくわかんなかったと
残念な地頭を披露した読書となったのであります

内容は、苗字が同じというだけで、
勘違いで南アフリカまで内戦のスクープ取材に行かされる
田舎に引きこもってた貴族崩れのコラム書きが、
なんだかんだともまれながら
気づいたら実際に凄いスクープを手に入れてきたと
そういうドタバタコメディでありました

当時の世相がわかると
より一層面白いのだそうでありますが、
残念ながら、この当時のことは
ダウントンアビーでしか知らない身分でありますため、
なかなか、ぴんとこなかったのですけども
上流階級や、新聞記者という職業について
おそらく、その部分が皮肉であったのだろうと
思ったのでありますところが小説の肝でありました
わかりづらい文章を書くな

難しいというか、比喩の部分が何を暗示しているのか
理解できなかったので真の面白さに到達してないわけですけども、
当時のスクープ合戦が、新聞記者の取材というやつが、
まぁなかなかいい加減で、テケトーなものであったと
そういうことがつらつら書かれていたのでありました
個人的に傑作とまでいわないまでも、
新聞記者がそれらしいことを書いたら、
事実が後からついてくるようになっているみたいな
世論を作ったことで、物事がそのようになってしまうという
集団心理の恐ろしさめいたところが
軽々しく、実に軽薄に描かれていたところがステキと
思ったりしたところであります
このあたりは、今まさにといえるほど、
報道、広報に思いをきたすところでありました
捏造と何が違うのか、
それが世の中を動かしたという部分をもって
大儀などというやからの話なんて
そういうところを揶揄ってたように思えば
胸がすくわけであります

と、まぁ、そんなわけでコメディしつつ、
ロマンスもあり、なんかすったもんだするわりには
誰も死なないというのが素晴らしいと感じつつ
面白く読み終えたのでありましたとさ
もう一回読んだら、もうちょっと理解できる気がするなぁ