CLASS3103 三十三組

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【ドラマ】3000万

2024-11-26 20:54:43 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜ドラマ枠でありました
かなり面白いドラマだった
脚本も面白いのだけど、主人公二人といっていいのか、
安達祐実と青木崇高の二人が、ともかく抜群によかった
演技の良さなのか、演出の良さなのか、
そのどちらもなのか、ともかく、この二人だからこそといっても過言ではない
絶妙な空気があってこそのこのドラマだったと
見終わってから感動というべきか、なんか強い衝動を覚えて
感激したのでありました

話しについては、闇バイト組織の話しなんだが、
それに妙な形で巻き込まれたというか、
ある種の自業自得から始まるような
普通の人たちが犯罪に接触するという姿を描いているところも面白いのだが、
その普通の人たちとしての家族感を絶妙に演じていて、
ちょっとロクデナシのようでもある夫の青木崇高と、
それを支える普通のワーカー主婦である安達祐実が、
しょーもない喧嘩をしたり、それぞれの言い分でいらいらしたり、
特に、安達祐実のいらいらしている演技が絶妙で、
そして、それを輝かせるように青木崇高のダメ男演技も見事すぎて
本当にもう、なんだこの夫婦と思いつつも、
どこか思い当たりそうな、それでいて、どちらも根っこのどこかでいい加減というか
今回の主題ともなる、普通の人が悪に触れるそれをもってて
まぁ楽しいことこの上なかった

安達祐実の良さについては、この緊迫感あるドラマで、
正直表情はずっと硬いまま、なんなら、緊張したままといった感じなのに
色とりどりの顔が見えるように、セリフ、特に声色での演技が抜群だなと、
テレオペの上司に「なんか変な感じになっちゃってるんですけど!」みたいな感じで、
コミカルなセリフが、声色は緊張と発散と、その絶妙なまぜこぜが見事すぎて
笑うんだけど、なんか怖いというか、よくわかるといった感じが
素晴らしくてとてもよかった
だいぶ身勝手な女でもあるなと行動は示唆しているけど、
そうと感じさせそうでそうでもない、そして、切れ者なのにそう見えそうで見えてない
この絶妙なラインをついた脚本にぴったりの演技というか、
その真意とリンクしそうでしない存在感がともかくよかった
最終シーンのそのあとも、彼女ならのパターンがあまりにもいっぱい思い浮かんでしまって
いいドラマだったなと余韻を残していて最高だったのだが
安達祐実の演技によるところが大きすぎたと思うばかりである

一方といっていいか、ダメ夫の方の青木崇高もまた、
ダメ夫でありながら、ずっとその中身が変わらない
ある種、こういう男だから結婚したんだなと思わされる部分も多くて
これが人間的魅力にも見えてしまいそうな、
弱さを隠せないし、隠そうともしないような感じが
まさに駄犬といった感じで、それでもちょっと頼りになりそうな風もあったりと
最高によい男だったと思うのである
まぁ、妻に比べてあまりにも働いてないのでどうなんだという感じはあるが
ちょっとずれてるけど、基本的に優しいというのがはっきりと伝わってくる
これもまた、とてもよかった

最終話について、結局誰がつかまり、誰がつかまらなかったかというところが
凄く嫌な感じだなと個人的には、納得できないところではあったのだけども
それがまた、このドラマの描いたものであるのだろうなと
納得でもないが、考えさせられたのでありました
面白いドラマだった、この緊張感が解かれたのが、少々残念に思うほど
ぐっと迫ってくるドラマであった