CLASS3103 三十三組

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【読書】サテライト三国志

2014-08-04 20:31:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
サテライト三国志  作:塚本青史

久しぶりに三国志ものを読みました
サテライトと銘打っているだけあって、
主筋といっていいのか、主人公格と呼べる、
曹操、劉備、孫権は避けて、その部下、それも
ややマイナーと呼べる人々を黄巾の乱から晋統一まで
それぞれの人物を描きながら、
約100年と呼ばれる、三国志の物語を描いていました

正直、初心者にはまったく優しくない、
私も、過去に吉川英治先生や、横山光輝先生の作品を
さらっとでも読んだことがあったから、
まぁ、わからんでもないというところでありました
人物をおっていく、オムニバス形式なので、
本当に、三国志に詳しいというか、好きじゃないと読んでられない
そうとも思えるほど、辞書めいた内容でありました

物語性というよりは、その武将というのをキャラクタ描きに徹した
そうともとれるような内容でありまして、
個人的には、上巻の赤壁までにおける
蔡ヨウ&蔡エン父娘、呂蒙、劉虞あたりが面白く、
私もよく知った三国志の時代でありながら、
あんまりよく知らないといったところを
ほどよく補完していただけて楽しかったのであります
上記エピソードは、みんなまじめに働いたというか、
こつこつやった人っぽいところが好きと、
まぁ、そんなお話であります

下巻では、三国鼎立以後、晋が興るまでで、
このあたりになってくると、記憶もおぼろで
さっぱりわからないので誰彼でも面白かった
特に、終盤有力である、トウガイ、鐘会、蒋エンあたりが
ほどよく勉強できて、楽しく読めたのであります

当初は正史をつつましやかに訳した内容なのかと
勝手に思っておりましたが、下巻に入ると
オリジナルなのか、最近の流行なのか、
蜀の知られざる裏事業やら、呉の滅亡の裏側みたいな
そういう部分が見え隠れして、
下巻は、上巻と別の読み物のようで面白かったのであります

ただ、あわてて作ったわけでもないだろうに、
誤字と誤用がえらい多いのが残念でありまして、
このあたり、がっかりといってもいいほどでありました

とはいえ、三国志好きなら読んで損はない
そういう内容でありまして、
なんとなし、三国志のゲームをまたやりたい
などと思えるほど、周辺といえばいいのか、
サテライトを楽しめる内容でありました


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