CLASS3103 三十三組

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【読書】三国志激戦録

2018-06-16 21:53:02 | 読書感想文とか読み物レビウー
三国志激戦録  著:三好 徹

三国志を正史に近い部分から解説した本でした
三国志演義ではなく、いわゆる「三国志」から物語と
歴史を語っている内容でありまして、
曹操、劉備、孫権といった英雄たちの生き様と道程が
大変わかりやすく勉強できてよい一冊でありました

最近は、三国志のどのエピソードがどっからもってこられたのか
さっぱりわからないので、なんとなく知っている話というのが
果たして、史実なのかどうなのか、
そもそも、そういうことを区別する必要があるのかないのかと
あれこれ考えさせられてしまうのが、
この歴史物語だと思うのでありますけども
曹操がいかに優秀であったかというところと
袁紹も一人、大きな英雄であったことなんかが
よくよくわかって面白いのでありました
序盤においては、袁紹と呂布の重要度が非常に高くて
彼らと戦ってきた曹操という物語が多く
まぁ、考えてみれば、三国志という書物自体が魏の後裔に編まれたと考えれば
そうなるのは当たり前なんだけども、
その中で、幾多の英雄たちがいたというのがステキでありながら、
その端々に、劉備が出てくるというのも
なんとも面白いのでありました

最終的には、呉が滅ぶところで終わるという感じなんだけども
曹操と劉備は同年代ということもあるからか、
ひとつ繋がりをもった英雄譚として読めるのだけども
孫権だけ、若造と侮られていた感じが、
なんとなく、わかるような気もして、三国志という歴史であるものの
曹操と劉備という二大英雄の物語であるといったほうが
すっきりするようでもあって不思議でありました
懐古主義というか、往年のスタープレイヤーに夢を見るような感じが
この歴史のなかにすら感じられるのでありますな

面白いというか、興味深かったところでは
蜀の北伐失敗で最も印象的な、馬謖の失態について、
これが敗戦だけではなく、敵前逃亡や呉への亡命なんかもあったんじゃないかと
一緒に何人かの将軍も処罰されているところから推測されているのが面白かった
そうなのかもしれないなと思うと、
なかなかどうして、孔明は本当に見る目がなかったのかも
そして、それを本当に悔いたのだろうなとも
思ったり感じたりしたのであります

激戦録という名前の本なんだけども、
そんな血わき肉おどるようなシーンが出てくる本ではなく
たんたんと、正史でどう語られていたかを説明しているだけで
三国志を勉強する本といったような内容でありましたが
非常に満足したのでありましたとさ


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