Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

リアエンド タップ立て

2009-03-26 00:11:54 | ロード
先日ロードレーサーのリアエンドの調整ネジを錆させ それを取り外す時に
エンドのネジ山が舐めてしまった






この時の様子は 先日の日記で紹介させて頂きました
先日の日記 【たまには こんなこともあるさ 】 ロードエンドに折れて取れなくなった
アジャストネジを取り外す方法を書いています

でもこのままでも問題は無いと言うものの 少々気になっていました
それで 新たにタップを立てようとチャレンジ




ネジを復旧させるには ヘリサートと言うインサートネジを埋め込む方法や
1サイズ大きな4mm のタップと言う手も有りますが これ以上エンドの穴を
拡げるのは強度に不安が有るので却下
3mmのタップを立てる為にまずは穴塞ぎから そして選んだのがこのパテ
強度と硬さも有るので行けるでしょう






まずリアエンドの ネジを舐めた馬鹿穴をシンナーを浸み込ませたウエスで
丁寧に掃除し油脂分を除去
そしてパテを必要な分量、良く練り合わせます






良く練り合わせたパテをエンドの穴に詰め詰め 実用強度が出るまで6時間
完全硬化まで24時間です






表面も綺麗に押さえ 穴の中までしっかりパテが入りました
これで完全硬化するまで1日置きましょう



そして硬化後



2.5mmの鉄工キリで下穴を開けます ハンドドリルではかなり難しい作業です






下穴を開けた後 3mmのタップを立てます これも上手く完了 

予定通り作業は終了しました ネジも何とか使えます
ただやはり強度不足ですね パテにいくら硬度が有るとは言え
3mm 強の穴にパテを入れ 2.5mm の下穴を開けた時点でパテの残りが0.5mm
これではさすがに強度は確保出来ません

後記
結果から言えば 見事に計画倒れ 失敗です
まず穴埋めをしっかりする事 知人にアドバイスを貰った様に銀ロウで穴を埋めるか・・
(でも塗装を駄目にするしなあ)
金属の丸棒を穴にカチ込むか・・ アルミか真鍮の丸棒も試してみようかと思ったのですが
これではパテとあまり変らないでしょうね 使うなら鉄の丸棒かな?

失敗談にお付き合いさせて申し訳有りません 時間がゆっくり取れる時に
また何か考えて試行してみます

コメント (2)
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シートポスト 藤田ヒューペル ライダー

2009-03-25 00:18:13 | 自転車部品・用品
先日シートポスト 簡単にスペーサー なんて日記を書かせて頂きました
その時少し触れた 藤田サドル HUPEL RIDER 日本で最初に発売された
二本締めで微調整が出来るシートピラーだったと思います

この時いつもコメントを下さる 【hondayさん 】より二本締めピラーのクランプを締めこむ
良い工具は無いのでしょうか なんてお話も頂きました その工具にも少し触れてみます






藤田サドル HUPEL RIDER この二本締めのヒューペルライダーが発売されるまで
一本棒のシートピラーを使い そしてサドルの固定に使うヤグラは 菊座と呼ばれる
大きなギザギザが付き 両サイドから大きなナットで締め込む物を使っていました
この菊座は今でも一般車や婦人用自転車に使われていますね

Campagnolo ではすでにこのタイプのシートピラーが発売されていましたが 藤田サドルが
発売したのは1970年頃では無かったでしょうか






藤田サドルは このピラーの発売前に SEAMLESS シームレスサドルと言う名称で
樹脂サドルを発売しています これは1965年のカタログにはもう掲載されています

この写真の物は 同じ樹脂サドルですが UNICA NITOR イタリアのユニカですが
私はこれを長く使いました この後、革張りも発売されますがそれはもう少し後の事で
1970年以降だったと記憶しています






サドルのクランプ部 やぐら ですがこれは今迄の菊座と比べると微調整が出来
今では当たり前ですが 当時は画期的な構造でした
シートポスト本体は軽合金ですがクランプ部の部品は鉄で構成されています
そして カンパやチネリもそうでしたが まだアルマイト加工がされていません



付属工具

藤田ヒューペルライダーには この様な工具が付属されていました
小振りな10mmスパナ これは上部二本のボルトに使います
もう片方の物は サドルのベース(レール)をここにはめ込み ピラーのやぐらの巾に
合わせる物です でも私は使った事がないですね






このスパナもシートピラーに付属していた物ですが 何処の物か思い出せません
使った事が有りますが 使い難くいつも工具箱の底に眠っています




カンパのコピーブランドと言われるZEUSですが ゼウスがシートピラー調整用スパナを
発売していました






少し大振りのスパナで シートポストのクランプボルトにはボックスの方を使い
片方の片口スパナは サドルが伸びた時サドル前部に有るサドルを張る為の
ボルトに使います 昔は革サドルがほとんどでしたから こんなのも必要でした
しかしこの工具も2本締めピラーには使い難く あまり使った事が有りません




じゃ何が使い易いんだ なんて事になってしまいますが
私が最後に手にしている工具は結局 ヒューペルライダーに付いてきた小振りなスパナ
上部ボルトの前側を締める時には少し短く指がつりそうになりますが あの狭い場所では
これが一番です

通常サイズと比べるとそんなに違わないのですが 頭と持ち手側のこの細さが良いですね
これを手に入れようと思っても もう有りませんから次は 10mmのスパナを削り
加工すれば良いかな これもまた楽しい作業です(笑)

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Campagnolo の不具合

2009-03-24 00:15:38 | 自転車整備 ペダル
多くのカンパニョーロの部品を長く使い続けてきました
品質 耐久性 機能美どれをとっても満足をさせてくれる部品ですが
過去に一つだけ不具合の有った物が有ります それはペダル
実はこのカンパのペダル 私の物だけでは無くある期間に製造された物は
この具合の悪い物が含まれます これに気が付いている人は日本に何人いるかな?






これは Campagnolo スーパーレゲロ ピスト用 とロード用ペダルです






回転部分の構造はカップ&コーンで両方同じです






ここに使われているスチールボールのサイズは 32分の5の鋼球
規格では3.9688mmですね
とここまでは今回の話とは直接関係が無く フリです



ここが問題



カンパのペダル これはロード用で上が左 下が右の内側ですが
ダストキャップから見えるシャフトに切って有る斜めの溝が左右でこれだけ見え方が違います
この溝はゴミが回転部分に入らない様 ペダルが回転するとゴミを外へ出す為のものです
以前違うペダルで左がどうしても調子が悪いので 色々と調べた時に気が付いたのですが 
これって変でしょ?


ダストキャップの入り方で見え方も変りますが
シャフトがこの状態の物で玉当りがカンパ特有のヌメとした感じでは無く コリ感を感じる物は
要注意です
その症状が出ているペダルをそのまま使っていると ベアリングが割れる事が有ります

これの原因は 多分左のカップ(玉受け)が小さいのじゃないかと思います
その為ボールが窮屈に重なり合い シャフトが奥まで入らない・・推測ですがそんな気がします 
このペダルはあまり影響を受けていませんが 
以前の物は左の内側だけボールを1個抜きました それで調子が良くなった経験が有ります
この方法は以前日記にした 【バラ玉の ヘッド小物 】の整備方法と一緒ですね

また違う改善策とし スチールボールを 5/32 3.9688mm から 1サイズ小さくし
自転車ではあまり使わない規格ですが 9/64 3.5719mm と言う物に変えても良い
かも分かりませんね
ただこの方法は長年使ってきたペダルには ボールレース 玉受けやシャフトに当りが
出てるでしょうから違うサイズの鋼球は 当り場所が変り良くないかな?

この不具合は全てのカンパに有るものでは有りませんが 私の友人のペダルにも
同じ症状が出ていました カンパのペダルをお使いの方は一度チェックしてみて下さい
そしてこれでCAMPAGNOLO が嫌いになるか なんてとんでもない 色々と楽しませてくれる
カンパニョーロ 余計に好きになります(笑)





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ディープリムには ニップルビットを使う

2009-03-23 00:10:43 | ホイール
ディープリムや リムハイトの高いリムを使うホイール組には
ニップルを納めるのに少し手間が掛かります
先日、自転車愛好家の美人女性ライダーがホイールを組む際 
これで苦労されていましたので今回はこれに使う道具のお話しです

ニップルをニップル穴に納める専用工具がニップルスターターやニップルビットなど 
色々な名称で販売されていますが これについては正式な名称が確立されていない様ですね








リムのニップル穴部分は色々ですが主にこの3種でしょう
上 ニップルホールの内外にハトメが有る 両ハトメ
中 ニップルホールの内側だけにハトメが有る 片ハトメ
下 ハトメが無いタイプ

この両ハトメのリムではニップルを納める際 特別な作業は必要有りませんが
ディープリムでなくても 片ハトメやハトメが無いタイプのリムは うっかりすると
ニップルをリムの中に落としてしまいますのでちょっとした工夫が必要です




この作業で使う工具は 先述のニップルスターターや スクリュースターター等の
名称で売っていますが 私は簡単にスポークを代用しています






使うニップルのサイズに合ったスポークを適当な長さに切り 
持ち手部分を曲げて加工しただけです こんな事をするのも
楽しみの一つです でもステンレスのスポークは結構硬いですよ






この簡易工具をニップルの頭 逆側にねじ込みニップル穴に納め
これを保持しながらスポークをニップルにねじ込みます
その後 簡易工具を外してやります






ARAYA のエアロ1 やエアロ2 にはアールワッシャーと言う専用のワッシャーを使いますが
これにはニップルビットと言う道具が付属されてきます






このニップルビットは樹脂製の グリコのおまけの様な物で使えなくはないですが
ちょっと気を許すとニップルを落としてしまいます
これなら割り箸を削って もう少しきつめに作った方が良いですね(笑)


今回の自作とも言えないな 工夫道具、私の知人の一流と呼ばれている
ホイールビルダーもこんな工夫をして使っていますよ
この作業で困っていた美人女性ライダーさん 関東在住なのが残念
関西なら手伝いに飛んで行ったのに・・(笑)





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シートポスト 簡単にスペーサー

2009-03-22 00:19:33 | 製作・加工
自転車を触っていてシートピンを締めてもシートポストが固定出来ない 
なんて事は無いですか?
またフレームのシートパイプより細いシートポストを使いたい時なんかは 
サイズ調整の為のスペーサーを作りましょう ごく簡単に出来ますよ




最近でこそシートピラーのサイズも豊富になり フレームにシートピラーが合わない
なんて事はほとんど無くなりましたが 昔はメーカーの完成車でも最初からスペーサーを
噛まして有った物も多く有りました
ちなみにこのシートピラーは 藤田サドルのHUPEL RIDER ヒューペルライダーは
微調整が出来る初めてのピラーで 1970年頃の発売だったと思います



では作ってみましょう

用意するのはこれだけ スペーサー最近はシムとも言いますが、そのシムにする為の
飲料水の缶 これは加工がし易く腐食もし難いアルミ缶が良いでしょう
使う道具は定規とカッターだけです






まずアルミ缶の上下の蓋を切り落とします カッターでも驚く程簡単にプスと刺さります
でも刃は新しい物を使いましょう カッターに限らず刃物は切れ味が悪いと余計な力が入り
余計に危険です






次は缶の内側からカッターを入れアルミ缶を開きます 
この辺の作業からはハサミを使っても良いですよ






開いた缶を必要な大きさに切ります




スペーサーの上部に当る部分に 5mm 間隔位で2~3mm の切り込みを入れます
これは丁寧に作業した方が仕上がりが綺麗に出来ますよ






切り込みを入れたアルミ缶 次にこの切れ込み部分を外側に折り曲げます






外側に折り曲げた処です 
かなり柔らかいので折り目に定規を当てがった方が綺麗に曲げられるでしょう




折り曲げた物をシートポストに巻けばこれで完成です






この上部を折り曲げた部分は シートチューブに差し込んだ時の脱落防止の為に
返りを作っています また ピラーを差し込む時にこの返しが有った方が楽です
ここだけが表から見える部分ですから丁寧に工作した方が良いですね
返りの巾は 切り込みを入れる時に使うフレームの形状に合わせ調整しましょう






フレームとシートピラーのサイズが合わないなんて
昔のメーカーの完成車では当たり前の様に有った事です

新車の時からブリキで作った粗悪なスペーサーが 良く挟まれていました
競技用の自転車でも シートクランプを締め込み過ぎて
クランプ部が伸び シートピラーの締め付けがゆるくなる
なんて事はたまに有るでしょう・・


サイズの調整はシートピラーに一周巻く必要もなく隙間に応じ 巻く長さは調整
すれば良いですね
緩ければ もう少し厚い缶で作るか重ね巻きをしても良いでしょう


昔は 試合へ行くのも良く輪行袋を利用しました
それでサドルを抜いたりすると 出かける前はなんとも無かったのに 
試合の前日にありゃ~ なんて事がたまにあるんですよね
そんな 時にこの方法を知っておくとちょっと『お徳 』かな(笑)

ステムの引き上げ棒 いつも一緒の場所で締め付けるので
フォークコラムの内部が膨らみ 締め込みが甘くなる事もあります
そんな時は また別の方法が有りますが 
これは また別の機会に・・

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