森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ゲゲゲつれづれ ①

2010-12-06 11:32:25 | 思いつくまま

今年の流行語大賞に「ゲゲゲの~」と言う言葉が選ばれました。

「ゲゲゲの女房」、流行りましたね。でも「ゲゲゲの~」と言う言葉って流行ったのかしら。流行語大賞って、今年だけじゃなく毎年ちょっと違和感があったりもするのですよね。

ちなみに昔から、何かまずいことがあると
「ゲゲゲ!!」とか言ったりしますよね。
えっ、言わない?
ふーん、そう・・・。

でも絶対に「げげげの~」なんて流行っていないと思うな。頑固!
だって、言わないじゃん。「ゲゲゲの美術館」「ゲゲゲの通り」
「の~」をつけるセンスが分からん。
「ゲゲゲ」じゃいけないのかな。・・・て、もうどうでも良いか、それは。

「ゲゲゲ」事、水木先生の再ブームがきたことは間違いないのですから。その火付け役になったのは、やはり奥様の書かれた「ゲゲゲの女房」と言う妻から視点の伝記だったと思います。ドラマになったり映画になったり、そして、デパートでも美術館でも「ゲゲゲ展」もしくは「水木しげる展」なる物が開催されました。

私も行きましたよ、「ゲゲゲ展」。その記事は→こちらです。

そして、ずっと見なかった朝ドラと言うものにも嵌ってしまいましたよ。「ゲゲゲの女房」は面白かったですねえ。(注;今の『てっぱん』も面白いですよ!)

だけど、「ゲゲゲの女房」が面白かったから、水木しげるを応援するようになった訳でも、その漫画に興味を持ったわけではありません。そのまったくの逆。彼が、また彼の漫画が好きだから、その伝記なるもののドラマを見始めたのですよ。

しかもこの作品、時間帯が変わったとかで、どうも低視聴率スタートだったらしいのです。それを風の噂で聞きつけて、「そりゃ、いかん。」と、応援の為に見始めたようなものです。

いわゆるファン心理と言うやつです。

12月はさりげなく1年のマトメ記事を書いています。今年半年間を楽しませてくれた「ゲゲゲの女房」にちなんで、水木しげる=ゲゲゲの想い出を少々お話させていただくことにしました。いわゆる『ゲゲゲの思い出』。ちょっと無理やり。・・・なんだか『小指の想い出』みたい・・・

【理想の男】

ある時、私は気がついてしまったのです。
ゲゲゲの鬼太郎って、私の理想の男なんじゃないかなって。

今年の夏はずっとチャレンジしたかったひとり旅を決行。その記事の中でも書いたか書かないか忘れましたが、若き日に私がひとり旅に躊躇していた理由のひとつには、旅先では金縛りにあったり夢でうなされる事が良くあったからなのです。

若き学生の時に山口の方に旅行に行ったことがあります。泊まった民宿の部屋は西日が当たるような、あまりいい部屋ではありませんでした。そんな部屋だったので夕方戻ってきても、ちっとも体が休まらず、例によって、またも金縛り&悪夢を見ました。だけどその夢の内容は、わけの分からない幼稚なものでした。ストーリーなし、セリフなし。万代と言う蛾の妖怪がぬんぬんぬんと、私の胸の上に居座っているのです。これは「どろろ」の中に出てくる妖怪です。

ただ、苦しいだけ。そしてなぜか口の中に苦い味が広がります。まるで芋虫を奥歯でうっかり噛んでしまったような味。
とは言っても、芋虫の味なんか知らないはずなんですけれどね。

その万代と言う妖怪は「どろろ」の中の登場人物なので、もし助けを求めるならば百鬼丸にと言うのが妥当です。でも、ワタクシ、夢の中で思わず、助けて鬼太郎と彼の名前を呼んでしまいました。相手が妖怪だから、もう彼しかいないと思ったのですね。百鬼丸はあまりにカッコ良くだけど現実味のない架空の人なのに、妖怪がいるなら鬼太郎のような人もいるだろうと夢の中の私は判断したのに違いありません。ちなみに鬼太郎は人ではなくて、人と妖怪との間に生まれた半妖怪でしたね。

助けてと言ったら、すぐに鬼太郎が現れましたよ。でもストーリーなしセリフなしの夢でしたので、その鬼太郎も黙って静かに万代を睨みつけているだけでした。だけど鬼太郎が来てくれたと思ったら安心し、そして思わず夢の中の鬼太郎が好きになってしまったのでした。それから程なく、その金縛りから解放された私は思わず体を起こし咳払いをしたくなりました。

だって、あまりにも幼稚じゃない、私って、と思ったからですよ。だけどその時、心の中では「カッコいい、鬼太郎」と苦笑いをしていたのでした。助けてと言ったらすぐに現れて、何も言わずに守ってくれているのですよ。彼の顔を見た途端、大丈夫、最強の男が助けに来てくれたのだとホッとする、これがヒーローじゃなくてなんとすると言うところでしょ。

このときの私は疲れと西日にテカテカやられた性で、それが胃に来てかなりムカムカしていたのが夢の原因だったと思います。こんなささやかな夢なのに、ずっと覚えているというのも不思議ですが、それだけ彼が頼りがいがあったのだと思います。

でもこの夢は、ある意味手塚治虫氏には失礼な夢だったと思います。なぜなら、
『ちなみに唐沢俊一が生前の手塚に執筆動機を尋ねた際に、手塚は執筆当時の白土三平カムイ伝)、水木しげるゲゲゲの鬼太郎)の作品人気を意識して描いたと答えた。』と、wikipediaの「どろろ」の中にそのような記述があったからです。但し、この話は要出典を求められており、100パーセント確かとは言い切れないことかもしれません。

ちなみに『どろろ』も『大』が三つつくくらい大好きな漫画です!


「ゲゲゲの思い出」なので、ちょっとだけ続きます。


 

 

 

 


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