水元公園に行ったのは睡蓮などが咲いているのではないかと思ったからです。
予想通りの睡蓮の花たち。
蓮と睡蓮の画像と文を綴ります。
その睡蓮たちを見ながら、私はご一緒した星子さんに言いました。
「フランスに行ったら、やっぱり『モネの庭』は外せないわよね。」
「えっ、そうかしら。」と星子さん。
そうでした。彼女は海外旅行は年に一度か二度は行っている人でした。
「もう行ったことがあるの ?」
「あまり興味がなかったから、行きたいとも思わずに行ってないわ。それより私はゴッホの見た風景が見たいわ。」
「それも良いね。ゴッホの見たアルルの風景も見たいよね。じゃあ、両方行きましょう。」
「でもそれだと方向が北と南で逆よ。」
「無理してでも行きましょ。」
「そうか。フランスだけ行って、自分たちで回ればなんとかなるか。」と星子さん。
かなり具体的な思考の星子さん。それに比べてこのワタクシは、
― やっぱりパリに行ったら、エッフェル塔の前で
『パリ~!!!』と昔の映画や少女漫画のように両手をあげて写真を撮る・・・。
ー セーヌ川のほとりでは、何も憂う事が無くても悲しげに佇んでみる。
― ルーブル美術館に行ったら、あのピラミッドのオブジェ(?)の前で、ああ、ここの奥底にグラナダのマリアは眠っているのねと、フィクション(たぶん)の世界に浸ってワクワクしたい・・・・。
― でもルーブルよりオルセーの方に行きたいよね、やっぱ。
と、脳内妄想コンピューターがカタカタと忙しく動き出した時に、
「でも意外とつまらなかったよ、定番コースは。」と星子さんが私の心の中の声を聞いたかのように言いました。それで
「それは一緒に行った人がつまらなかったのよ。私と行くと楽しいよ、きっと。」と何も考えずに即答してしまいました。
だけど「よく言うよ」ってその瞬間思いましたよ。それなのに面倒なので訂正もせず、ゴーマンウーマンになったところで、妄想コンピューターは停止したのでした。
で、フランスに行く計画が近々あるのか、またはコロナが無ければあったのかと言うと、それはまったくなかったのです。
確かに「ゴッホ」の映画を見た時は、美しいアルルの風景に
「いつか行こうね。」と言いました。
具体的ではない「いつか」は、妄想日記の未来でしかないかも知れません。
でもなんでか、その妄想の計画を語るのは、なんて楽しいのでしょうか。
星子さんは言いました。
「モンサンミッシェルには行きたいでしょう。」
「さほど。」と応える私。
「えっ? そうなの。」
この話は星子さんには、少々具体的な話であっても、私には知識のない妄想なので言いたい放題思い放題なのです。
そこに行くなら、私は映画の「冒険者たち」に出てくる島に行きたいと思ったのでした。
と、ここまでが水元公園での睡蓮の前で話した事ですが、家に帰ってこの記事を書いていたら、ふと地図を広げて見ようと思いました。
「なるほど~」と、その地図をパソコンで出してしみじみ見たら、やっと星子さんの言っていることが分かりました。
そしてパリとプロバンスはちゃんと見てゆっくり滞在したいと思ったら、無理かもしれないなと急に現実的な気分になりました。
だけど「冒険者たち」の島は「フォール・ボワヤール」と言うのですね。
それをグーグルアースで見ていたら・・・・・
高まる~~~ !!!
あっ、じゃあ、アルルも見てみようかな・・・。
ああ、切なーい !!!
ああ、こんな風にいつか人はグーグルアースでしか旅が出来ない日が来てしまうとか・・・。
見えない侵略者に勝てない限りは。
いいえ、それは「人は」ではなく、私だけかもしれませんね。
見えない侵略者のせいではなくて、「老い」による肉体の崩壊によって。
だったら、それはそれで良いじゃない。グーグルアースの世界旅行、楽しいかも知れません。
― ふーん。アルルは結構古い町並みだな。さすがにBarが多いなぁ・・・。
また新しい楽しみを見つけちゃったかも。
以下は水元公園の蓮と睡蓮の画像をつらつらと。
見頃です♡