「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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第4回口頭弁論での進展 [豊洲汚染土壌コアサンプル廃棄差止め訴訟」

2010-05-13 18:13:41 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 5/13、第4回口頭弁論期日が開催されました。

 日本最大規模といわれる移転候補地の豊洲土壌汚染問題で、土壌汚染調査の信憑性を判断する証拠となる土壌コアサンプルの廃棄差止めを求める訴訟です。

 豊洲の土壌汚染調査及びその調査をもとにした土壌汚染対策は、多くの問題点を抱えています。
 都民が、いくら土壌汚染対策に関して説明(リスクコミュニケーション)や公開討論会を求めても、都が行うことはございませんでした。
 この裁判で、それら問題点が、明らかにされていくことになると思います。
 
 本日の裁判の大きな成果は、「豊洲汚染土壌コアサンプルが、税金を使って得られた大切な都民の財産(法律用語で「公物(こうぶつ)」)であり、この「公物」を用いて、安全配慮義務をもつ東京都は、安全性確認を行わなければならない、安全確認が済んでいない以上捨てられないという議論を私たち原告側が展開し、裁判官にこのことが、きちんと伝えられたということです。
 私は、浜裁判官を最前列で拝見させていただいておりましたが、「土壌汚染サンプルは公物である」という論が、インパクトをもって受け取っていただいたと感じています。(もちろん裁判官ご本人に確認をとったわけではございませんので、本当のところはわかりませんが。)
 
 口頭弁論後に弁護士会館で、原告団会議が開催されましたが、裁判のポイントを原告団の弁護士の先生方が解説くださいました。

 ポイントは、3つ。

一、都の土壌汚染対策の実効性

一、前述の「公物」論

一、賃貸借契約の関係から生ずる安全配慮義務


 弁護士の先生方からの解説の後、意見交換がなされました。
 複数の都議の先生方も裁判を傍聴され、ご意見を述べられました。
 土壌汚染の深刻さ、土壌汚染地へ生鮮食料品の市場をつくることの危険性、人格権とともに生存権自体の侵害、土壌汚染地を時価で購入している問題点などなど活発な意見交換がなされました。

 裁判の経過報告は、第8回「築地市場を考える勉強会」の場においても行われます。

 皆様と一緒になって、築地市場の移転問題を考えていきたいと思います。
 食の安心・安全、守って行きたいと思います。
 中央区の宝だけでなく、日本そして世界の宝、築地市場の現在地での再整備をぜひとも目指して行きたいと考えます。

 写真は、弁護士会館5F会議室での公判報告会の様子。熱心な討議が行われています。


 
            記

1.次回第5回口頭弁論
 日時:7月1日(木)午前10時~(集合9時30分ロビー)
 場所:東京地方裁判所610号法廷
(終了後、弁護士会館5階会議室で原告団報告会を開催)

*次々回第6回口頭弁論は、9月8日(水)午前10時~同法廷

2.第8回築地市場を考える勉強会
 テーマ:裁判の経過報告、土壌汚染対策技術の問題点他、
 日時:5月18日(火)午後6時開場、6時半開会
 場所:日本教育会館(一ツ橋ホール)7F 707会議室
(千代田区一ツ橋2-6-2、最寄り駅:神保町)  

                        以上
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