明日、コアサンプル廃棄(証拠隠滅)差止請求裁判第11回口頭弁論が東京地方裁判所で、午後1時30分から行われます。
築地市場移転候補地豊洲6丁目東京ガス工場跡地で土壌汚染調査の行われました。
その資料であるコアサンプルを東京都は、廃棄しようとしています。
コアサンプルは、土壌汚染調査の信憑性を科学的に証明する唯一の証拠です。
科学的な土壌汚染対策をとるのであれば、きちんと保存し、検証しながら土壌汚染対策を行っていくべきであると考えます。
東日本大震災により豊洲6丁目の移転候補地も100カ所以上におよぶ液状化現象が生じました。
裁判での論点がひとつ増えたところです。
多くの皆様の傍聴をお待ち致しております。
「法はひとを守るために存在する」私の命題のひとつです。
この裁判のゆくえを信じています。
以下、弁護団から裁判所委員会への申立に関するコメント
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http://www.news-pj.net/siryou/saiban/2011/tsukiji-0627.html
司法行政上の措置並びに裁判所委員会への申立に関するコメント
2011年6月27日
築地移転コアサンプル廃棄差し止め訴訟訟弁護団
1. 築地市場の豊洲移転反対の理由は、裁判において論証し尽くし、東京都も汚染の点については認めるところである。移転を強行すれば市場で働く仲卸業者、 労働者の健康、生命等への被害は蓋然性が高い。加えて、このような市場から出荷される生鮮食料品を食べる都民の健康被害も見逃せない。
2. 3月11日の震災により、浦安市の4分の3の液状化が起こったが、移転先の江東区にも液状化現象が見られた。 浦安では、マンホールの筒が地上2メートルに突き上げ、交番、コンビニ等の施設が使用不能になり、市内の道路は凹凸化した。
市場の移転予定地にも液状化があったことは、すでに週刊誌などで報道されたとおりであり、移転反対の理由がもう1つ明確になった。
3. コアサンプルは汚染のひどさ、東京都による汚染対策の無力さの立証のため、是非とも保全されねばならぬが、 東京都はコアサンプル廃棄を強行しようとしている。
4. ① 裁判所はコアサンプル廃棄差し止め訴訟を早期結審にしようとしており、このままでは東京都寄りの証拠隠滅認容の判決が下されるとの危機感が強い。 裁判所は、証人尋問を2名に絞り、学者証人を却下した。尋問時間だけきめた。まだ申請もしていない証人(正確にいうと原告本人)についての決定である。 ② 9月結審、年内判決を言い渡し、証拠調べを引用して原告らが最終準備書面を陳述する機会を与えることも拒否した。
5. 2月に突然裁判長が交代したが、そのときにはすでに8回に渡り進行を重ね、① 人格権、② 安全配慮義務、に基づく、 コアサンプル廃棄差し止めに関わる主張は、厳しい応答があったものの、十分な論理性に満ちていたものと確信する。
6. 裁判所は、争点が何であるか、その整理案を口頭でも書面でも全く示さないまま、ただ結審だけを急ぐ様子である。何がこの背景にあるのか。
誰もが危惧する汚染土地への、そして液状化が差し迫る土地への移転強行だけが突っ走り、裁判所はこれに制止をかける様子が見られない。
国民の公正な裁判を受ける権利(憲法32条)が蹂躙されようとしていることは明白である。 裁判所においてフェアな道に立ち戻っていただくことを切に希望する。
司法行政並びに裁判所委員会がその役割を発揮されることを期待するものである。
弁護団代表 梓澤 和幸
******ご参考******
築地関連裁判の今後のスケジュール
1 コアサンプル廃棄差止請求事件(平成21年(ワ)第28357号,平成21年(ワ)第43599号)
期日:2011年6月30日(木) 午後1時30分~。
東京地方裁判所610号法廷 第11回口頭弁論期日。
※法廷終了後に弁護士会館に移動して報告集会を開催予定
次回期日:2011年9月7日(水) 午後1時30分~。
東京地方裁判所610号法廷
2 公金支出金返還請求事件(平成22年(行ウ)第281号)
3 公金支出金差止請求事件(平成23年(行ウ)第90号)
→同一期日において審理されます。
第5回返還請求、第2回差止請求:2011年6月20日(月) 午前10時15分~。
東京地方裁判所民事522号法廷
2 公金支出金返還請求事件は第5回口頭弁論期日
3 公金支出金差止請求事件は第2回口頭弁論期日
※法廷終了後に弁護士会館に移動して報告集会を開催予定
次回:第6回返還請求、第3回差止請求:2011年10月5日(水) 午前10時15分
以上、