築地市場移転問題における東京都の違法を、法廷という公開の場で争っています。
本日、そのうちの裁判の一つが行われます。
ご注目いただけましたら、幸いです。
****以下、ご案内*****
「築地移転問題」汚染地購入裁判のご案内
寒さもまだまだ続きますが、皆様ますますご健勝のことと存じ上げます。さて築地移
転問題ですが、1月23日と2月5日に裁判があります。下記ご案内申し上げます
1)豊洲移転公金支出金返還訴訟(2006年購入分・第12回口頭弁論期日)
2013年1月23日(水) 16時30分~ 東京地方裁判所 522号法廷
2)豊洲移転公金支出金返還訴訟(2011年購入分・第3回口頭弁論期日)
2013年2月5日(火) 10時30分~ 東京地方裁判所 703号法廷
この「公金支出金返還請求裁判」は豊洲新市場用地購入問題で、石原慎太郎都知事の
賠償責任を問う裁判です。専門家会議(2007年~2008年)で大量の残置汚染
が見つかりましたが、その前の2006年に購入した分と、見つかった後の2011
年に購入した分です。前者は「汚染は東京ガスの工事で除去された」ものとして、後
者は残置汚染を知った上で、汚染無しの金額で購入したものです。都は汚染の処理に
ついて、東京ガスとは大量の残置汚染を認める約束(2005年確認書)をしておき
ながら、一方では都議会や財産価格審議会にその事実を隠ぺいし、新たな汚染が見つ
かれば東京ガスが対策すると説明してきたのです。後に残置汚染が問題になるとは思
わなかったのか、都はこの様に二枚舌を使い続けてきたのですが、これこそが、汚染
対策の規模を小さく見せなければならなかった事情です。
1月に入り都は、深度部分の追加汚染対策などを理由に工期1年延長を公表しまし
た。これまで汚染が広がっていないとしてきた不透水層内部からの大量の汚染が発見
され、処理土量は1.46倍、追加予算は86億円に達します。深度部の調査不足は
コアサンプル廃棄差止訴訟でも指摘してきましたが、その通りの結果となりました。
深度部の汚染調査を避けてきたのは、汚染の規模を小さく見積もって対策工事を始め
る必要があったからではなかったのか。軟弱地盤の豊洲市場(計画)は、経費がいつ
の間にか膨れ上がる、まさに泥沼の公共事業と化しています。
以上は移転を中止に追い込むための裁判ですが、傍聴がなによりの支えです。よろし
くお願いいたします。
〒104-0052 中央区月島3―30-4 イイジマビル1F
築地市場移転問題裁判原告団 事務局 TEL;03-5547-1191
原告団HP::http://tsukiji-wo-mamoru.com/_src/sc260/sign.png
追加情報:
コアサンプル廃棄差止等請求上告審:2012年10月5日上告提起及び上告受理申
立(最高裁)→口頭弁論が開かれるかどうかは未定
ご案内:
シンポジウム『どうなる食の安全?』“築地市場移転を考える” (2回目!)
日 時 2013年3月2日(土)14:00~
詳細は追ってご案内いたします。
市長の見解を掲載します。
桜宮高校の「体育科・スポーツ健康科学科」を目指してきた受験生は、いままで通り、同校「スポーツに特色のある普通科」を目指すことでよいと考えてよいのでしょうか。
すなわち、市長として変えるべきところは変えたようにし、受験生、保護者はじめ異議を唱えてきたひとも守るべきところは守った。大阪市民の声が届いたがゆえの、「一般的な普通科」案から「スポーツに特色のある普通科」案というところに落とし込んだ。(変えたようで変えてない。両者を立てた解決策!?)
受験生は、少なくとも1年、2年かけて、その志望校に行くことを目指し頑張ってきたと思います。体育科は、そんなにないはずだから、桜宮高校を特に目指す子が多くいたはず。
どうか 桜宮高校体育科・スポーツ健康科学科受験を目指し頑張ってきた子ども達の夢を壊さぬようにお願いしたい。
****大阪市ホームページより*****
http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000199828.html
桜宮高等学校における入試について
先月、桜宮高校の男子生徒が自ら命を絶つという痛ましい事案が発生しました。あらためて、ご冥福をお祈りいたしますとともに、ご遺族の皆様に対しまして心からお悔やみを申し上げます。
かけがえのない子どもの命が失われてしまった取り返しのつかない事態です。子どもの安全を何よりも守らねばならない学校現場で、決してあってはならないはずのことでした。その責が教員、学校だけでなく、教育委員会、行政にあることは言うまでもありません。外部の目を入れた徹底した調査により早急に実態解明に努め、このような事態を発生させた風土を刷新しなければならないと考えています。
「体罰禁止」というスローガンを掲げ、関係者を処分するといったお決まりの幕引きには絶対にしません。ご遺族の悲痛な声をお聞きし、専門家の意見を聞く中で、運動部出身の私自身の認識も大きく変わりました。スポーツ指導における体罰や暴力行為は許されません。一方で、学校現場で体罰や暴力行為は現実に起こり得るのだという前提に立ち、必要な対策を全て実行します。
他校で同様の事態が起こっていないかの調査、子どものSOSを受け止められる仕組みづくり、現場で指導する教員の声の反映、そして、事件の起こった桜宮高校では、体育科を中心に教員を大幅に入れ替えなければなりません。
加えて、このような状況下において、桜宮高校の体育科・スポーツ健康科学科の来年度の募集を中止するよう教育委員会に申し入れてきましたが、昨日の教育委員会会議で、体育科としての募集を中止し、スポーツに特色のある普通科に変更して、府下全域から募集することを決定しました。
この問題については、桜宮高校をめざして頑張ってきた子どもたちに責任はない、入試直前の時期で受験現場を混乱させる、学校現場こそ改めるべきだなど多くの反対の声があることは十分承知しています。入試を止めるなんて市長の越権行為だ、横暴だとも批判されています。
在校生や、桜宮高校をめざしていた受験生、保護者には本当に申し訳ないと思っています。桜宮高校で直接聞いた生徒の訴えには、心に響くものがありました。学校を愛する彼らを否定するつもりは全くありません。しかし、桜宮高校は越えてはならない一線を越えてしまったことも事実です。この件についての報告を聞けば聞くほど、現時点で入試を行い、新たに子どもたちを受けいれることの方が無責任で、子どもたちのためにならないと考えざるを得ませんでした。
そもそも、体罰は法律で禁止されており、教育委員会はそれを繰り返し学校現場に指導し続けてきました。桜宮高校では、そのルールを守るべき教員が全く無視し続けていたということです。体罰によるスポーツ指導が技術の向上につながるという理論は明らかに誤りであるにもかかわらず、自らの指導方法を正当化していました。スポーツ指導の場では、指導者と選手、そして保護者の間に絶対的な力関係があり、指導を受ける側は無批判に受け入れてしまう、批判の声があがりにくいのが実態です。こうして、ルール違反が常態化し、教育委員会のガバナンスは全く働いていませんでした。
現に、桜宮高校では体罰事件は初めてではありませんでした。しかも、そのルール違反を隠ぺいまでしていました。今回の事件の通報についても十分な調査がなされませんでした。この事件は当該教員や校長だけの問題ではありません。顧問以外の指導者も見て見ぬふりをしました。そして、指導のための体罰や暴力行為を黙認する意識や風土が生徒、保護者にもあったはずです。
この学校は教育の場から程遠い世界になってしまったのではないでしょうか。あらためて問題の根深さを痛感しました。この問題は、校長・教員・生徒・保護者を含めた学校全体の問題であり、暴力的な指導を生んだこれまでの流れを一度断ち切ることこそが学校再生につながります。それが、これからの新入生だけでなく在校生のためにもなると考えています。桜宮高校の伝統をすべて否定するわけではありません。しかし、このような事態が起こった現実は深刻に受け止めなければなりません。
実態解明を早急に行い、学校そのものを一から立て直す。学校全体でこの問題を議論し、学校全体でこの問題に取り組む。そして、新しい教育方針を構築し、新しい学校の風土をつくっていかねばなりません。しかし、現時点では実態の解明すらできていません。桜宮高校は子どもたちを安心して迎え入れる体制にはないのです。このような下で入試を行うことは教育行政として許されないはずです。
これまでの学校・教育委員会の取組みは不十分だと考えています。混乱を甘受してでも、批判を受けても、学校そのものを一から立て直すために、必要なことはやらねばなりません。市長として、権限の範囲内で真正面からこの問題に向かい合い、陣頭指揮をとっていきます。再生のための具体的な改革は教育委員会のもとで決定して進めつつ、大阪市は総力をあげて、必ず桜宮高校をあるべき姿に変えていきます。市民の皆様方のご理解をお願いします。
平成25年1月22日
大阪市長 橋下 徹