「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

追悼 故井上ひさし氏

2010-04-14 09:30:49 | 戦争と平和
 4/13の朝刊コラム欄は、井上ひさし氏一色でした。
 とくに、朝日新聞では、社説まで、井上氏に関連したものでした。

 井上氏は、かつて言いました。「むずかしいことを やさしく やさしいことを ふかく ふかいことを ゆかいに ゆかいなことを まじめに」
 自分自身も言葉を日々用いているが故に、井上氏の言わんとしたことに少しでも近づけるように努力したいと思います。

****各紙コラムなどより****

<朝日新聞 天声人語2010年4月13日(火)付>

 その執筆の遅さはつとに知られ、自ら「遅筆堂」を名乗っていた。劇作家の井上ひさしさんである。台本なしには芝居は稽古(けいこ)も始まらない。演出家の栗山民也さんはあるとき、焦る思いで、カンヅメ状態で執筆中の旅館を訪ねたそうだ▼ふすまの隙間(すきま)から井上さんが見えた。裸電球の卓上ランプをともして原稿用紙を積み上げ、机に15センチほどまで顔を近づけて、必死のさまで一字一字を刻んでいた。言葉が生まれる血のにじむような光景に、「私は涙がこぼれそうになりました」と回想している(『演出家の仕事』岩波新書)▼戯曲に小説に評論に、幅広い仕事を残して井上さんが亡くなった。言葉の持つ力をとことん信じた人だった。戯曲を一つ仕上げると体の肉がげっそり落ちたという。平易な一語一語に最大の力を宿らせるための、命を削るような闘いだったのだろう▼4年前にお会いしたのは、庶民の戦争責任を問う「夢の痂(かさぶた)」を上演したあとだった。戦犯を悪者にして知らぬ顔を決め込んだ日本人の戦後を、滑稽(こっけい)味をまじえて問う劇である▼脚本を書くうち、日本語を問題にすることになったと話していた。「日本語は主語を隠し、責任を曖昧(あいまい)にするのに都合が良い。その曖昧に紛れて多くの人が戦争責任から遁走(とんそう)した」と。日本語を様々な角度から見つめてやまない人だった▼「むずかしいことをやさしく」と言い、さらに「やさしいことをふかく」と踏み込む。故人が求めた極意に、われ至らざるの思いばかり募る。遥(はる)かなその背中を、もうしばし追わせてほしかった。

<朝日新聞社説 2010年4月13日>
 井上さん逝く―築いた言葉の宇宙に喝采 希代の喜劇作家。現代の戯作者(げさくしゃ)。博覧強記の知恵袋。時代の観察者。平和憲法のために行動する文化人。

 井上ひさしさんを言い表す言葉は、幾通りも思い浮かぶ。だが、多面的なその活動を貫いた背骨は一つ。自分の目で見て、自分の頭で考え、平易な言葉で世に問う姿勢だ。

 本や芝居は、深いテーマを持っているのにどれも読みやすく、わかりやすい。それは、ことの本質を掘り出して、丁寧に磨き、一番ふさわしい言葉と語り口を選んで、私たちに手渡していたからだ。

 そのために、できる限りたくさんの資料を集め、よく読み、考えた。途方もない労力をかけて、自分自身で世界や歴史の骨組みや仕組みを見極めようとしていた。

 この流儀は、井上さんの歩んだ道と無縁ではないだろう。

 生まれは1934年。左翼運動に加わっていた父を5歳で亡くし、敗戦を10歳で体験した。戦後の伸びやかな空気の中で少年時代を過ごすが、高校へは養護施設から通った。文筆修業の場は、懸賞金狙いの投稿と浅草のストリップ劇場。まだ新興メディアだったテレビ台本で仕事を始め、劇作家としては、デビュー当時はまだ傍流とされていた喜劇に賭けた。

 王道をゆくエリートではない。時代の波に揺られる民衆の中から生まれた作家だ。だからこそ、誤った大波がきた時、心ならずもそれに流されたり、その波に乗って間違いをしでかしたりしないためには、目と頭を鍛えなければならない、歴史に学ばなければならないと考え、それを説き、実践した。

 特に、あの戦争は何だったのかを、繰り返し、問い続けた。

 復員した青年を主人公に、BC級戦犯の問題を書いた「闇に咲く花」という芝居に、こんなせりふがある。

 「起こったことを忘れてはいけない。忘れたふりは、なおいけない」

 井上さんは2001年から06年にかけて、庶民の戦争責任を考える戯曲を3本、東京の新国立劇場に書き下ろした。名付けて「東京裁判3部作」。

 東京裁判を、井上さんは〈瑕(きず)のある宝石〉と呼び、裁判に提出された機密資料によって隠された歴史を知ることができたことを評価している。

 同劇場は、8日から、この3部作の連続公演を始めたところだ。その翌日、拍手に包まれて幕が下りた直後に、井上さんは旅立った。

 〈いつまでも過去を軽んじていると、やがて私たちは未来から軽んじられることになるだろう〉。公演に寄せた作者の言葉が、遺言になった。

 生涯かけて築いたのは、広大な言葉の宇宙。そこにきらめく星座は、人々を楽しませてくれる。そして、旅する時の目当てにもなる。

<毎日新聞余録2010/04/13>
 江戸の黄表紙にカチカチ山のパロディーがある。狸(たぬき)の遺児が江戸まで兎(うさぎ)を追って敵討ちをする話だ。ついに狸が兎の胴を真っ二つに切ると、上は黒い鳥、下が白い鳥になる。「兎を二つに切たる鳥なれば、黒きを鵜(う)、白きを鷺(さぎ)と名付けし」▲くだらないと怒ってはいけない。若き井上ひさしさんは図書館で読んだこのくだりに大笑いし「世界を抱きしめたくなる気分」になったのだ。東京の大学になじめず、ささいなことに恐怖を抱くようになっていた時だった▲「この時ぼくは笑うことを回路にして世界と共感し結合していた」「一つの語呂合わせで状況はくるっと引っくり返ってしまう。音の響きを蝶番(ちょうつがい)にすれば、状況は扉の向こうへも押せるし手前に引くことができる」。ほどなく井上さんは浅草でコント作りを始めた▲しゃれや語呂合わせ、方言を巧みに使い、言葉を現実の束縛から解き放った井上さんだ。自由になった言葉の戯れによってきらびやかな権威も、恐ろしげな権力もくるっと引っくり返った。その時の人々の笑いから新たな言葉の宇宙を組み上げた戯曲や小説の数々だ▲9年前、井上さんは朝日賞受賞のあいさつで米詩人の詩を引いて語った。「悩みごとや悲しみは最初からあるが、喜びはだれかが作らねばならないという詩です。この喜びのパン種である笑いを作り出すのが私の務めです」。この時、江戸の戯作者が書いた笑いと出合った若き日々が胸をよぎりはしなかったか▲人の心を自由にし、豊かにするたくさんの言葉の蝶番を残し井上さんは逝った。人生も世界も変える笑いから生まれた日本語のかけがえのない富だ。


<日経新聞春秋 2010/4/13付>
 人生の出口でもう一度観(み)てみたい……。映画好きは「ラストムービー」を考える。井上ひさしさんが挙げた一本に、黒澤明監督の「素晴らしき日曜日」があった。饅(まん)頭(じゅう)1個、コーヒー1杯が5円という敗戦直後、35円しかない若い男女のデートを描いた佳品だ。

▼絶望と希望が、あざなえる縄のごとく二人にからまる。ただし、絶望はいつもいつも具体的だ。ダフ屋が券を買い占めたため、10円足りずに「未完成交響曲」の音楽会に入れない。ダフ屋に食ってかかれば逆に殴り飛ばされる、というように。一方、希望ははかなく、つかみどころがない。

▼極めつきのシーンがある。文無しになった男が寒風吹きすさぶ無人の野外音楽堂に立ち、女ひとりを聴衆に透明人間の楽団を率いて「未完成」を指揮する――。見えなくても確かにある希望に、井上さんは「素晴らしき人生」を見た。思えば、言葉とユーモアを操って井上さんが説いたのも、弱き者の希望だった。

▼「日頃(ひごろ)からよく勉強し、よく考え、大事なときに、そういったものをすべて捨て去って自然体になる」。いい作品を生む秘訣を井上さんはこう語っていた。言うはやすし。それゆえの遅筆と承知していたが、最期ばかりはあまりに急ぎ足だった。たぶんラストムービーを観る間もなく。そんな思いにとらわれている。

<読売新聞4月13日付 編集手帳>
 「鐵(てつ)」という字を分解すれば〈金の王なる哉(かな)〉。「鉄」は〈金を失う〉。金運に恵まれる「鐵造」さんが「鉄造」さんでは気の毒だ。よって〈余(よ)は漢字制限に反対である〉◆井上ひさしさんの長編小説『吉里吉里人』(新潮文庫)で主人公の三文小説家が力説する。漢字2字の対比の妙と、気取った口調に思わず頬(ほお)のゆるむ場面だが、笑ったあとの胸には知らぬ間に“宿題”が置かれている◆日本語論に限らず、政治、経済、世相、歴史――何を描いても徹頭徹尾、読者サービスに努める井上文学は面白く、楽しい。「あなた、どう思います?」という宿題に気づくのはいつも、笑い疲れたあとである◆かつて語ったことがある。「人間の愚かさが誰かに注意されて改まるならば、悲しみや怒りではなく、笑いによって注意を下されるべきではないだろうか」と。井上さんが75歳で亡くなった。人間というかなしく、おかしい存在が織りなす笑い、その笑いによる世直しが『ひょっこりひょうたん島』以来の、生涯を貫く創作哲学であったろう◆訃報(ふほう)とともに部屋の照明がほんの少し落ちた、そんな錯覚のなかにいる。

<読売新聞4月12日付 よみうり寸評>
 〈むずかしいことを やさしく やさしいことを ふかく ふかいことを ゆかいに ゆかいなことを まじめに〉――作家、劇作家井上ひさしさんのモットーだ◆氏には〈遅筆堂〉の名があるが、このモットーに忠実な仕事をすれば、遅筆も当然だろうとうなずける。言うのは易しいが、実践するのはまことに難しい◆その難しい作業を長いこと続け、数々の名作を世に残した。上智大学在学中に浅草・フランス座の文芸部員になったのが氏の演劇経歴の始まりだった◆父のいない少年時代に「この本の山を父さんと思いなさい」と母。「シェークスピアはホラ吹き親父、モリエールはおもしろ親父……私の父はゴーカケンラン」とエッセー「本とわたし」にある◆「読書は智恵の永遠の連続性への参加。本が父親とは母のとっさの言い抜けだろうが、意外にも本質を言い当ててもいる」ともある。〈難しいことを易しく〉は若き修業時代から身につけてきた◆井上ひさし氏逝く。75歳。偉大な日本のおもしろ親父を失った。

<【産経抄】4月13日2010.4.13 03:24>
 日曜日、なぜか小紙にだけ訃報(ふほう)が掲載された、作家の井上ひさしさん(75)は、昭和47(1972)年に37歳で、直木賞を受賞している。受賞作『手鎖心中』は、絵草紙の作者にあこがれる材木問屋の若旦那(だんな)を通して、江戸の戯作(げさく)者の業(ごう)を描いた作品だった。

 ▼「他人を笑わせ、他人に笑われ、それで最後にちょっぴり奉られもしてみたい」「茶気が本気に勝てる道をさがしてやる」「机の前の地獄に座り通してやる」。作中には、こんなセリフがあった。「現代の戯作者」たらんとする、井上さん自身の決意表明でもあったはずだ。

 ▼サービス精神という点では、日本の作家のなかでも、ずば抜けた存在だった。小説、劇作ともに一作一作、膨大な資料に当たって、趣向を凝らした。時にその完全主義が仇(あだ)となり、締め切りに間に合わず“蒸発”し、芝居の初日を延期させる騒ぎもあった。出来上がりが気にくわない自作の上演を取りやめ、後始末に2千万円以上費やしたこともある。

 ▼離婚、再婚も大きなニュースになった。あらゆる権威を疑い、笑いのめす井上作品は、小欄も大ファンだ。ただ、日本国憲法やイラク戦争についての発言や、次第に進歩派の「権威」となっていく井上さんには、どうしてもなじめなかった。

 ▼一度だけ、お話をうかがう機会があった。岩手県釜石市で営まれた、母堂、マスさんの葬儀を取材したときだ。マスさんは、紙製の使い捨て生理帯を考案、販売して成功し、後に土建会社を率いた「女傑」として知られる。

 ▼波乱の人生を自らつづった本は、テレビドラマにもなった。「母親ではなく、井上マスを通した昭和史をライフワークにしたい」。そのとき話してくれた構想が、実現しなかったのは残念だ。


<東京新聞 筆洗2010年4月13日>

 おばあさんが一人で店番をしている書店があった。中学生の男の子が、いたずら心で国語の辞書を持ち出そうとしたら、見つかって諭された。「あのね、そういうことばかりされると、わたしたち本屋はね、食べていけなくなるんですよ」▼裏庭で命じられたのはまき割り。罰だと思っていたら違った。「働けば、こうして買えるのよ」とおばあさんは国語辞書を渡し、労賃から辞書代を差し引いたお金までくれたという▼劇作家・作家の井上ひさしさんが中学の一時期を過ごした岩手県一関市のエピソードだ。井上さんは<おばあさんはまっとうに生きることの意味を教えてくれたんですね>と述懐している(『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』)▼肺がんで亡くなった井上さんの戯曲や小説は、持ち前のユーモアや風刺の中にも、まっとうに生きている人を包み込む温かさがあった。市井の人々がまっとうに生きられなくなるからこそ、戦争を憎んだ▼護憲を訴える「九条の会」の呼び掛け人の一人に名を連ねた。近年は戦争責任をテーマにした芝居も手掛け、東京裁判をモチーフにした「夢の裂け目」などの三部作が、ちょうど東京の新国立劇場で三カ月にわたって連続上演中だった▼療養中も新作の構想を練るなど創作欲は旺盛だったという。原稿の遅さで知られた人だが、人生も「遅筆堂」でよかった。


以上、



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講演会のお知らせ:肺炎球菌感染症の疫学とワクチンによる予防

2010-04-13 08:49:03 | 小児医療
 小児用の肺炎球菌ワクチン(7価コンジュゲートワクチン:プレベナー)の予防接種が日本でも始まりました。
 当院でも多くのお子様が接種されています。
 中央区では、他区に先駆けてヒブワクチンの予防接種に一部助成がなされていますが、今後、この小児用の肺炎球菌ワクチンにも助成がなされるようにしていく必要性を感じています。

 このたび、感染・免疫懇話集談会/葛飾区医師会主催による肺炎球菌ワクチン関連の勉強会が第39回 感染・免疫懇話会 講演会の形で開催されることとなりました。

 誰でも参加できるといいます。
 議員や保健衛生・学校の関係者、そして一般市民どなたでも参加が可能な勉強会です。
 もちろん、毎回のことですが、私も参加を楽しみにしています。


****以下、ご案内****
 

第39回 感染・免疫懇話会 講演会

 老人の死因で大きな地位を占める肺炎の起因菌である肺炎球菌は、小児では何故か髄膜炎や菌血症、中耳炎の起炎菌として臨床的には重視されています。幸いワクチンが発売され、その効果も高いといわれていますが、老人用と小児用の2種があり、どうも用途が別なようです。
 2006年に老人用肺炎球菌ワクチン「ニューモバックス」が発売された時、当会は松本慶蔵先生をお招きして感銘深いご講演をしていただきました。しかし、80種類以上に分類されている肺炎球菌に対しニューモバックスはそのうちの23種類の菌にしか対応していません(23価ワクチン)。つい先日、2月24日に発売された小児用の7価の肺炎球菌ワクチン「プレベナー」はたったの7種類の肺炎球菌にしか対応していません。しかし、外国では既に13価のワクチンが市販されているという話も聞きますし、10価のワクチンも開発中と聞きます。値段が安く、しかも23価の「ニューモバックス」を、小児に打ったほうが良いのではないかと思えますが、そうでもないようです。
 大体、肺炎球菌と言う名前なのに、冒頭に書いたように小児では髄膜炎の起炎菌として恐れられています。何か、すっきりしないことばかりです。
 小児用肺炎球菌が発売されたことを契機として、メーカーは熱心に講演会を開催して、その意義と有用性についての素晴らしい講演会が開催されているようです。それはそれとして、当感染免疫懇話会は、いつものように独自路線で、基礎のキから肺炎球菌とその感染症について考えてみたいと考え、国立感染症研究所の和田昭仁先生をお招きして講演会を企画しました。入場無料。どなたでも参加できます。恒例の講演会後の食事会(会費制)も行います。  
     
感染・免疫懇話集談会 連絡先 電話3604-2101 FAX3604-2103 
 

プレトーク(7時50分~)

23種類精製莢膜ポリサッカライドを用いた肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)について
萬有製薬株式会社担当者

ポリサッカライドと蛋白質(CRM197)を共有結合させた7価コンジュゲートワクチン(プレベナー)について
ワイス株式会社担当者


講演:肺炎球菌感染症の疫学とワクチンによる予防

国立感染症研究所 細菌第一部 第三室室長

和田 昭仁

平成22年4月22日 木曜 午後8時~
会場 葛飾区医師会館 3階 講堂
東京都葛飾区立石5-15-12 電話 3691-8536

 肺炎球菌は、小児、成人の上咽頭にコロナイズすることがある一方、呼吸器感染の主要な起炎菌であり、また中耳炎、菌血症/敗血症、髄膜炎の起炎菌としても重要です。肺炎球菌が持つ莢膜(きょうまく)は、最も重要な病原因子であり、莢膜を持つ肺炎球菌は、持たない菌に比べて著しく病原性が強いことが知られています。莢膜はさまざまな種類の糖が数多く連なった多糖(ポリサッカライド)からなり、その抗原性の違いから93種類の型に分類されています。
 肺炎球菌感染症に対するワクチンとして、23種類の精製莢膜ポリサッカライドを用いた肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)と、ポリサッカライドとたん白質(CRM197)をそれぞれ共有結合させた7価コンジュゲートワクチン(プレベナー)が承認されていて、前者は主として成人に、後者は小児に対して用いられています。
 ワクチンが接種された個人を肺炎球菌感染から守る効果と、ワクチンが接種された集団に対する効果は両者で差があり、どのような状況で、どちらのワクチンを接種するのがより効果的であるか、さまざまな議論があります。
 今回の懇話会では、万有製薬さん、ワイスさんの担当者もご出席されるとのことで、皆様からいろいろな意見をいただき、肺炎球菌感染症に対するワクチンの必要性につき、議論を深めることができればと考えております。  
              
感染・免疫懇話集談会/葛飾区医師会

以上、
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『消えた警官 ドキュメント菅生事件』

2010-04-12 23:00:00 | 国政レベルでなすべきこと
 『消えた警官 ドキュメント菅生事件』坂上遼著 講談社 2009年12月14日第1刷を読んでいます。

 ノンフィクション作家である坂上氏が、書いた作品ですが、たいへん驚きです。

 国家権力が、無実の人を罪人に仕立て上げる事件を描いています。

 菅生(すごう)事件;1952年(昭和27年)6月2日午前零時 大分県直入郡菅生村の駐在所 爆破事件の真相とは?

 まだ、読んでいる途中でありますが、この事件の“真実”は、坂上氏の書き上げたストーリーに近いものがあったのではないかと思います。

 このようなことが、もし、現在も繰り返されているのであれば、とても怖い世の中です。

 それに立ち向かう司法、ジャーナリズム、政治家らの存在が、なくてはなりません。

 権力は、たいへん怖いものだと思います。
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4/12 鈴木真砂女 俳句 朗読会

2010-04-11 11:22:08 | ブログ目次 / イベント情報・会議日程
 京橋図書館で、毎月行われている俳句の朗読会のご案内です。
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病児保育の広がり 

2010-04-10 23:00:00 | 各論:病児保育
 武蔵野市の子育て支援のNPOが、そのサービスのひとつに会員が、病気の子をお預かりする病児保育を行っています。

 その会員の勉強会に講師として、お招きいただき、子どもの病気に関して講演を行ってきました。例年この時期にお招きいただき、3度目となりました。
 午後2時から、休憩を一度挟んで午後6時までの約4時間の講演でした。


 お話したことは、大きく言って三つのテーマ。

 一、子どもの病気やそのケアについての総論

 一、リスクマネジメント

 一、子どもの病気の各論


 子どもが病気の時は、本来、親御さんが看病するのが一番よいのであるけれど、それができない現実があります。
 それが、できる社会が到来するまで、隣近所の方がお預かりするような地域社会もない状況下、病児保育を担う皆様の力が必要であり、医療機関などと連携しながら、病児保育をがんばってくださいとお話して締めくくりました。

 中央区より少しだけ大きな13万人の市で、このように熱心に取り組む皆様がおられることの市民力の広がりに、いつも勉強させていただいております。
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紙芝居 大盛況!

2010-04-09 23:00:00 | 子育て・子育ち
 みんなの子育てひろば“あすなろの木”で企画された元NHKチーフアナウンサー田辺氏による紙芝居は、大盛況でした。

 幼児から小学生まで9名と大人4名の参加。

 ほんとに小さな子から、朗読を聞きながら、紙芝居の絵に見入っていました。

 高度な機能のバーチャルな映像がついたゲームにもまさる紙芝居でした。

 双方向性のコミュニケーションが紙芝居にはあり、ゲームやテレビの何倍も学ぶところが多いのだと思います。

 またの機会を期待するとともに、小学生たちが、紙芝居の演者となる機会ももてればもっと楽しいのではないかと考えます。

 私も田辺氏の紙芝居に感動を覚えた一人でした。ありがとうございました。
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日本脳炎の予防接種は、お済みですか?

2010-04-08 18:01:45 | 小児医療

 厚労省から以下の通知が出ました。
 中央区からもお知らせが来ると思いますが、日本脳炎の接種を積極的にすることとなります。

 通知文のポイントは、
一、今年は、3歳児にだけ積極的勧奨を行う。

一、接種機会を逃したひとへの対処は、夏までに結論を出す。

一、2期への新ワクチンの使用についても、夏までに結論を出す。

 
 まだ、接種されていない方は、小児科で、接種をお願いします。

 通知で、大事な部分は、下線を引きました。

*****厚労省通知*****

                  健発0401第19号
                  薬食発0401第25号
                  平成22年4月1日

各都道府県知事殿

                厚生労働省健康局長

                厚生労働省医薬食品局長

     日本脳炎の定期の予防接種について


 日本脳炎の定期の予防接種については、「定期の予防接種における日本脳炎ワクチンの接種の取扱いについて」(平成21年6月2日付け健発第0602002号厚生労働省健康局長通知及び同日付け薬食発第0602001号厚生労働省医薬食品局長通知。以下「接種の取扱いについて」という。) に基づき実施していたところであるが、今後は下記のとおり実施することとしたので、貴管下市町村(保健所を設置する市及び特別区を含む。以下同じ。)及び関係機関等に対し指導及び周知方よろしくお願いする。また、社団法人日本医師会及び社団法人細菌製剤協会に対し、同様に通知していることを申し添える。
 なお、「接種の取扱いについて」は廃止する。

          記


1 予防接種の積極的な勧奨について

 日本脳炎については、「接種の取扱いについて」により、接種の積極的な勧奨を差し控えることとしていたところであるが、今般、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会において、予防接種法(昭和23年法律第68号)第3条第1項に基づく定期予防接種における同法施行令(昭和23年政令第197号)第1条の2の表に規定する生後6月から生後90月に至るまでの間にある者に対する予防接種(以下「第1期」という。)については、積極的な勧奨を行う段階に至ったものとされたことから、市町村は「定期の予防接種の実施について」(平成17年1月27日付け健発第0127005号厚生労働省健康局長通知)の「定期(一類疾病)の予防接種実施要領」(以下「定期(一類疾病)の予防接種実施要領」という。)に定める第1期の標準的な接種期間に該当する者(平成22年度においては3歳に対する初回接種)に対して積極的な勧奨を行うこととされたい。
 その際、「定期(一類疾病)の予防接種実施要領」を遵守するとともに、市町村、医療機関、製造販売業者等(製造販売業者及び製造販売業者から委託を受けた販売業者をいう。以下同じ。)の関係機関は、更に以下の事項に留意し、積極的な勧奨の再開に伴う需要の急激な変動に対し、引き続き、ワクチンの適切な供給確保及び予防接種の安全確保等に努められたい。


(1)市町村
 予防接種後副反応に対する適切な安全対策を講ずるためには、副反応の発生数とともに接種者数を把握することが重要であることから、「日本脳炎に係る定期予防接種者数の把握について(依頼)」(平成21年6月2日付け健感発第0602001号厚生労働省健康局結核感染症課長通知。以下「予防接種者数の把握について」という。)に基づき、引き続き、日本脳炎に係る定期予防接種者数の把握に努めること。


(2)医療機関
ア 予防接種後副反応に対する適切な安全対策を講ずるためには、副反応の発生数とともに接種者数を把握することが重要であることから、市町村から、「予防接種者数の把握について」に基づく日本脳炎に係る定期予防接種者数の把握に関する依頼があった場合には、これに協力すること。'

イ 乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンについては、製造販売後、可及的速やかに重篤な副反応に関するデータを収集し、段階的に評価を行うとともに、その結果を踏まえ、適正使用に必要な措置を講ずることが薬事承認の際の承認条件となっていることから、予防接種後の副反応を診断した場合には、「定期(一類疾病)の予防接種実施要領」に基づき、保護者の同意を得て、直ちに当該被接種者の居住区域を管轄する市区町村長へ報告すること。
 また、厚生労働省においては、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンの承認条件にかんがみ、安全対策のために、当該予防接種後副反応報告(被接種者及びその保護者に関する個人情報を除く。)を当該ワクチンの製造販売業者等に対し情報提供することがあり、製造販売業者等から薬事法(昭和35年法律第145号)第77条の3第1項に基づく副反応等に関する情報収集の協力依頼がなされた際には、医療機関においても、同法第77条の3第2項に基づき、製造販売業者等の当該情報収集の協力に努めること。

ウ 接種を希望する者に対しては、第1期の初回接種(2回接種)の接種スケジュール等が適切に完了できるよう、接種に必要なワクチンの入手等について、事前に製造販売業者等と十分に協議等を行うとともに、医療機関においても必要量を考慮した上で、注文及び在庫管理を行うよう留意すること。


(3)製造販売業者等
ア 乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンによる重篤な副作用等の情報を把握した場合は、薬事法第77条の4の2第1項及び同法第77条の4の5第3項に基づき、速やかに独立行政法人医薬品医療機器総合機構に報告すること。また、薬事法第77条の3第1項に基づき、医療機関に対し、適正使用に関する情報提供を行うとともに、安全性に関する情報等の収集に努めること。

イ 接種スケジュールに従った適切な接種が行えるよう、第1期の初回接種(2回接種)に必要なワクチンの確保等について、事前に医療機関と十分に協議等を行うとともに、予約注文状況及び在庫状況等を定期的に把握し、医療機関に対して適切な情報提供を行うこと。また、在庫の偏在等が発生しないよう卸売販売業者等と連携した対応を図ること。


2 平成17年の積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した者への対応について

 平成17年の積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した者への対応については、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会において、「現時点においては十分なワクチンの量が確保されているとはいえない状況にあると考えられることから、今後の接種状況やワクチンの供給状況等を勘案しつつ、予防接種法第3条第1項に基づく定期予防接種における同法施行令第1条の2の表に規定する9歳以上13歳未満の者に対する予防接種(以下「第2期」とい。) におけるワクチンの使用の可否が明確になった時点で改めて議論を行う。」とされたところである。
 ついては、「1 予防接種の積極的な勧奨について」で示した留意事項に加え、市町村及び医療機関等においては、以下の事項について留意されたい。

(1)  厚生労働省においては、厚生労働省ホームページ「日本脳炎ワクチン接種に係るQ&A」等を通じて、日本脳炎の予防接種を受けさせるべきかどうか判断できるよう、疾患の特性及び感染リスクの高い者等に関する情報並びにワグチンの流通在庫量等に係る情報を提供することとしている。

 これらの情報を活用して、保護者等に対し、疾患の特性及び感染のリスクが高い者等に関すること並びに平成22年度の予防接種シーズンにおいて予定されているワクチンの供給量(接種機会を逃した者に対して使用可能なワクチンゴの供給量は約180万本程度と推定される)では、接種機会を逃したすべての者に対する十分な接種の機会の提供が困難な場合があることについて、情報提供を行うよう願いたい


(2)  日本脳炎に感染するおそれがあると認められる者等の保護者等から接種の希望があった場合には、予防接種法第3条第1項の規定により、定期の予防接種の対象疾患としていることから、市町村は、当該保護者等に対して、ワクチンの流通在庫量等を勘案し、円滑な接種が受けられるよう、その機会の確保に努めること。


3 その他

(1)  乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンの第2期の予防接種への位置付けについては、現在、厚生労働省科学研究費補助金事業により、有効性・安全性等に関する知見の集積を行っており、その結果がまとまり次第、小委員会において、接種の機会を逃した者への対応等を含めた今後の日・本脳炎の予防接種のあり方について、今夏までに明確にするべく.速やかに検討を行うこととしている

(2)  なお、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会において、「平成17年の予防接種の積極的な勧奨の差し控えが行われた当時に、日本脳炎ウイルスに対する基礎的な免役を付与するために必要な第1期における3回接種を終了していない者に対しては、3回接種の機会を提供することが必要である。」とされたことから、第2期の接種期間に相当する者(平成22年度に9歳から12歳になる者)に対しても、3回接種の機会を提供できるよう検討を行っていることを申し添える

以上、

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中央区議会 4月 委員会日程

2010-04-07 23:00:00 | ブログ目次 / イベント情報・会議日程
 先日、予算特別委員会が終わったと思いきや、いよいよ、4月の委員会が開催されます。
 予算特別委員会で質疑したことが、実際に予算執行で反映されていくか、見て行きたいと思います。

 私は、環境建設委員会副委員長及び、少子高齢化特別委員会委員であり、まちづくり・歩行環境整備及び子育て支援・高齢者福祉や学校・教育に関し、引き続き質疑して参ります。

 新緑が芽吹く時期です。生命の息づく力を感じます。
 中央区を大切に思う皆様と力を合わせ、区民福祉の向上に役立つ中央区議会を目指します。
 都議会に大きく依存するところはございますが、もちろん、築地市場も、必ず守って行きます。


 以下、日程です。


4月
14日 水曜日 午後1時30分から 企画総務委員会
15日 木曜日 午後1時30分から 福祉保健委員会
19日 月曜日 午後1時30分から 環境建設委員会
20日 火曜日 午後1時30分から 区民文教委員会
21日 水曜日 午後1時30分から 防災等安全対策特別委員会
22日 木曜日 午後1時30分から 築地市場等街づくり対策特別委員会
23日 金曜日 午後1時30分から 少子高齢化対策特別委員会
26日 月曜日 午後1時30分から 地域活性化対策特別委員会

 なお、日程等変更する場合がありますのでご了承ください。傍聴を希望される方は、事前に区議会議会局(電話 03-3546-5557 03-3546-5557 )にお問い合わせください。
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4月8日木曜日開催『元NHKアナウンサーの紙芝居に参加しよう!紙芝居であそぼう!』

2010-04-06 23:00:00 | 子育て・子育ち
 当院となりの子育てひろば『あすなろの木』では、4月8日木曜日に元NHKアナウンサー田辺 光宏氏をお招きしての『紙芝居であそぼう!』が開催されます。

 ゲームやテレビ、ビデオの普及で、今や忘れ去られつつある文化です。

 プロの元アナウンサーが行う紙芝居。一味ちがったものが体験できそうです。


*****ご案内*****

『元NHKアナウンサーの紙芝居に参加しよう!紙芝居であそぼう!』

日程:4月8日(木)

時間:PM3:30-4:15

講師:田辺 光宏 氏(元NHKチーフアナウンサー)

対象:3才~小学生・親御さんもご一緒にどうぞ

参加費:無料

会場:みんなの子育てひろば“あすなろの木”

電話:03-5546-2472

以上
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築地市場現在地再整備への第一歩 都議会審議の舞台裏

2010-04-05 17:09:37 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

 都議会での築地市場移転問題の審議の舞台裏を取材した記事がございましたので、掲載します。

 この記事を読めば、少なくとも、都議会で、知事提案の市場会計予算が通ったことが、即、豊洲移転が進むとは、解釈できないことがお分かりになると思います。

 現在地再整備への第一歩が踏み出されたと私は、解釈しています。


****毎日新聞*****(重要な部分に、下線を引きました。)

築地市場移転:議会審議・記者座談会(その1) 決裂寸前、譲歩案 /東京

2010/03/30  毎日新聞 地方版  25ページ 

 ◇都、現在地再整備検討へ
 ◇民主、責任論に不安抱きつつ
 民主党が予算修正案提出を見送ることで決着した築地市場(中央区)の移転問題を巡る都議会審議。修正案は、江東区豊洲地区の移転先用地の購入費を削除する内容で、可決されれば移転計画の中断は避けられない見通しだったが、石原慎太郎知事が一定の譲歩を示したことで議会への提出は回避された。民主党が修正案提出の可能性を示唆し始めて以降、都議会を舞台にどんな駆け引きが行われてきたのか。現場を取材した都庁担当記者3人が振り返った。

 A 民主党には、現在地再整備の検討に前向きな知事答弁を引き出したことに対する満足感が広がっている。

 B 一方で、民主党は修正案を提出し、最後まで石原知事と対決すべきだったのでは、という意見もあるのでは。

 A 確かにそういう側面はあるかもしれない。ただ、修正案が都議会を通過してしまうと、移転がストップするだけでなく、都側との交渉も行き詰まり、民主党が目指した現在地再整備検討の余地まで消えてしまう。結果的に民主党の責任論に発展するのではないか、という不安もあった。

 B 大事なことは、都の移転方針が変わったわけではないということだ。「移転の方向性は変わらないが、再整備の声も大きいから聞いておこう」というのはわかりにくい。これで正面から再整備案を検討することになるのか疑問だ。

 A その点は、共産党が予算特別委の最後の質疑で指摘していた。

 C 「過去に400億円をかけて工事を進めながら、途中で頓挫した」などと現在地再整備の再検討を強く否定していた石原知事が、最後になって、再整備の検討に踏み込んだ答弁をしたのは率直に言って驚きだった。都側と民主党の水面下の交渉で行き着いた、大きな転換だったことは間違いない。

 B 修正案提出をほのめかす民主党に対し、まず、都が自民党を通じて「何とか原案を通してほしい」とアプローチした。

 A 「原案が否決されたら、知事は辞任して、選挙で信を問うかもしれない」。そんな憶測も流れた。「知事選になれば石原知事が再選され、参院選を前に民主党にとって大きな痛手になる」。憶測の背景に都側の戦略があったとすれば、“脅し”の効果も見据えたものだった可能性も否めない。

 B それでも民主党は闘う姿勢を見せていた。都の意向を背景に民主党と交渉した自民党が、初めて柔軟な態度に出たのは15日、予算特別委の質問だった。現在地再整備の検討にも理解を示すなど、明らかにそれまでとトーンが違った。「自民党は歩み寄ってもいい」というメッセージだった。

〔都内版〕

築地市場移転:議会審議・記者座談会(その2止) 交渉、30時間超す /東京
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20100330ddlk13010311000c.html
2010/03/30  毎日新聞 地方版  24ページ

 ◇民主、予算修正案提出見送り
 ◇知事、「信問う」憶測も

 A 交渉を指揮したのは、民主党側が田中良団長(議長)、自民党側は前回の都議選で落選した内田茂、高島直樹両氏。実務交渉役は民主党が増子博樹、西岡真一郎両議員、自民党は高木啓、宇田川聡史両議員。佐藤広副知事と村山寛司財務局長が同席し、公明党も加わった。実務交渉は、常に都側が譲歩案を提示し、民主党が持ち帰って検討する、という形で繰り返された。計30時間超に及んだようだ。民主党の最後の決定権は大沢昇幹事長に一任されていた。

 B 気になったのは、この交渉で自民党の現役三役の存在感が薄かったことだ。もっとリーダーシップをみせても良かった。

 C 交渉が難航したのはなぜなのか。

 A マニフェストに掲げた約束を守るため、民主党は修正案を引っ込める条件として最後まで、「当局が主体的に現在地再整備を検討する」というハードルを下げなかった。都にとってなかなか飲めない条件で、交渉は何度も決裂しかけては仕切り直しになった。土壇場の27日未明、「ついに修正案提出か」という局面で、都側がぎりぎりの譲歩案を出した。「都が現在地再整備の検討組織を作る」というものだった。

 C そういえば、こんな場面もあった。27日、予算特別委採決前日の総括質疑で、民主党が石原知事から譲歩を引き出した直後、共産党の質問に、岡田至中央卸売市場長が「豊洲への移転がもっとも最適な方向」などと答弁。それに対し、民主党の大沢幹事長は拳を机にたたきつけて激怒した。

 A せっかくこぎつけた妥協をぶちこわしにするような答弁だと受け取られた。若手も含め、「民主党への知事答弁を否定するのか」と怒りが広がった。

 C 石原知事自ら、陳謝する事態になった。

 A ただ、実はあの一件で収穫もあった。石原知事は、民主党への答弁では、「現在地再整備検討の組織も設けていく必要もあると思います」としていたが、陳謝の場面で「現在地再整備検討の組織を設けていきます」と断言した

 B 今後は、民主党を中心に都議会が出す再整備案を、都が検討することになるだろう。つまり民主党には早期に再整備案を出さなければならないというプレッシャーがかかる。自民党と公明党は、推移を見守るということだろう。

 A 都議選で「強引な移転にNO」というマニフェストを掲げて大躍進したのだから、都民の意思として尊重しなければならないのは大原則だ

以上、

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地域で支える介護

2010-04-04 23:00:00 | マニフェスト2011参考資料
 介護保険財政の厳しい状況にあります。

 ただ、個々のサービスの充実も図らねばなりません。

 「在宅」とは、御自身の住まいもそうですが、それが一番よいのでしょうが、少なくとも御自身のなれ親しんだ地域で過ごせることが、「在宅」の目指すべき目標なのかもしれません。
 たとえば、一人暮らしや老老介護の「在宅」は、御自身のお住まいでは、本人やご家族に安心した介護が提供できない場合もあるからです。

 一番よい介護サービスの形は、「小規模多機能」かもしれませんが、採算性の面や、これが稼動するには、介護度が進んだ場合に、その地域に、受け入れることができる施設の確保が大切です。

 まずは、地域で、介護を支える仕組みの新たな構築が求められていると考えます。
 是非とも、研究していきたいと思います。財源を求めて、消費税をあげることを考える前にすべきことであるとさえ考えます。
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「豊洲新市場予定地購入についての損害賠償を求める住民監査請求」提出される!

2010-04-03 12:11:41 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 4/2の一部報道でも伝えられているところですが、東京都に対して、築地市場移転候補地である豊洲東京ガス工場跡地の土壌汚染を知りながら時価購入していたことに関連して、住民監査請求を提出されました。

 過去の歴史を紐解くと、築地市場移転問題には、不可解な点が、多々出てまいります。
 
 この請求が東京都により受理されるかどうかというハードルがございますが、是非とも、不可解な部分が明らかにされることを期待いたします。
 

 以下、住民監査請求の要旨です。

~~~

東京都職員措置請求書

1.請求の要旨

 石原慎太郎東京都知事らは、東京都中央卸売市場築地市場の移転予定地とされる江東区豊洲の東京ガス工場跡地(別紙1)購入に際し、重大な汚染が残存していることを十分知り得たにも拘わらず看過し、汚染が無いことを前提とする不当に高価な価格で購入していたことが、本年1月5日の朝日新聞報道および、報道に基づく東京都関連部署への聴取ならびにその後の情報開示請求によって入手した事実関係証拠資料等によって明らかになった。(別紙2に詳細)
 かかる土地に未だに重大な汚染が残っていたことは、その後の東京都による調査によって証明されており明らかである。

 これによって東京都が被った損害額は、東京都が汚染対策費として予算に計上した金額を、売買が確定した土地購入予定地全体に占める割合で按分した額159億8千万円(別紙3に算定根拠)である。
 
 東京都は都議会において、土地購入後に新たに発覚した汚染の処理費用について原因者である東京ガスが負担する旨答弁してきた(証拠資料14ならびに証拠資料15)。
しかし上記朝日新聞報道の後、情報開示請求により入手した都と東京ガスとの間で取り交わされた平成17年の確認書などから、事実に反する虚偽答弁であったことがあきらかになった。(別紙4に詳細)

 都知事らは「東京都公有財産規則」第47条(価格または料金の決定)により「(前略)財産の取得に係る予定価格は、適正な時価により評定した額をもって定めなければならない。」の規定を遵守しなければならない。

 不当な価格で土地を購入する決定を下した石原慎太郎知事ほか職員5名は東京都に対しすみやかに損害を賠償するよう請求することを求める。


2.監査委員の監査に代えて個別外部監査に基づく監査を求める理由

 当該監査においては、関連する分野それぞれに専門的かつ適正な判断を要する。公認会計士や弁護士に加えて、土壌汚染地に係る土地取引に関する専門的知見を有する者、土壌汚染に関する専門的知見を有する者を交えた各分野の専門家による監査を求める。


以上、
 
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港区民対象のまちづくり講演会

2010-04-02 08:57:32 | 街づくり
 当院へは、港区からもかかりつけで来院される患者さんがいらしゃいます。
 近いといえば、近いです。

 港区民対象のまちづくり講演会が開催されるといいます。

 ご参考までに。

 まちづくりは、中央区だけでなく、周辺の区と連携をしながら、考えていく必要があると思っています。

*****ご案内*****

芝会議地区版計画推進部会講演会「これからのまちづくりと市民活動」

講師  野口 和雄 氏

日時:4月6日(火)午後6時30分~8時 開場6時15分

場所:港区役所9階911~912会議室 
正面玄関と反対側の東側出入り口より入り
突き当り左のエレベーターにて9階へ

*****以上******
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桜のトンネル 新川公園

2010-04-02 08:51:20 | 街づくり
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エイプリル・フール

2010-04-01 16:29:26 | 街づくり
 4月1日は、エイプリル・フールがあって、楽しい。

 皆様は、どんなエイプリル・フールがありましたか?
 エイプリル・フールは、発想を豊かにしてくれます。

 今日一番楽しませていただいた、エイプリル・フールをご紹介します。

 なお、記事に出てくる「串かつの二度づけ禁止」のマナーは、私も京都の友達に教えてもらいました。世界に広めるべき、とても大切なマナーですよね。(∩_∩)


****引用****

今朝の大阪タイムズの記事を転載します。

***********************************************

橋下知事、北ヤード開発に中止命令!

大阪府の橋下知事は、大阪市・梅田「北ヤード開発」に対して
都市計画法に基づく中止命令を出すことを決めた、と記者団に
語った。大阪の一等地、JR大阪駅北側の北ヤード(貨物駅区域、
24ha)については、昨日、三菱地所やオリックス不動産など大手
企業12社のトップ70名が地鎮祭を終えたばかりである。
橋下知事は、もともと、北ヤードをアジアのカジノ拠点とする構想を
持っており、企業連合の「ナレッジ・キャピタル(知的創造拠点)」
構想には反対していた。滞在先のウィーン・シェーンブル宮殿で
開催かれた歓迎会において、「他人の米びつに手を突っ込むような
まねはさせない。ギャンブルこそ究極の知的産業だ。」と持論を
ぶち上げていた。すでに、安藤忠雄氏や石原都知事とも連絡を
とっており、北ヤードをアジア風シェーンブル(美しい泉)庭園とし、
地下にはカジノを建設する計画であるという。大阪府の試算では、
年間500万人の観光客が見込まれ、経済効果は年2兆円
あるという。同行した大阪府職員は、「都市計画法に基づく
中止命令とは、さすがに弁護士出身知事の面目躍如です。
ウィーンにも串カツがあるとは知らなかった、二度づけ禁止の
マナーを世界に広めたい。」と述べていた。(ウィーン:4月1日)

***引用終わり****
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