光原百合さんの『十八の夏』を読みました。
表題作は、予備校生三浦信也が橋から見える土手で出会った不思議な女性の話。
彼女は川原でスケッチをしていたのですが、せっかく完成した絵を「排泄物」だからと、
こともなげに破り捨ててしまいます。
話が進むにつれて、信也と彼女(紅美子)の意外な関わりが見えてきます。
そして鮮やかな退場。
私も、信也と同じように感傷的な気分になってしまいました。
『ささやかな奇跡』は、八つになる一人息子を抱えた三十五歳の男やもめに訪れた
ささやかな奇跡の物語です。
「そのまんまやんか」と言われたら、返す言葉もありません(^^;)
じれったいほど物語がゆっくり進むラブストーリーですが、かもしだされる空気が柔らかくて温かく
とても好きな話です。
『兄貴の純情』は、生まれるときにお袋の胎内から背丈とかバイタリティとか情熱とかの
取り分を全部かっさらったんじゃないかと思えるような兄貴の物語です。
その代わり、弟には自制心とか遠慮とかデリカシーを丸ごと残していたようです。
ホント、この兄貴は後先考えないというかおっちょこちょいというか、うらやましい性格をしています。
一つのことを思ったら、周りが全く見えなくなるみたいです。
いいコンビの兄弟だと思いました。
『イノセント・デイズ』は、思春期のあまりにも痛ましい物語です。
大人の身勝手な打算と弱さのために犠牲になった兄妹。
この大人たちに、そういうことをするのなら、どうしてもっと頑張らなかったのと言いたいです。
自分達だけが被害者だと酔っているのでしょうね。やりきれません。
表題作は、予備校生三浦信也が橋から見える土手で出会った不思議な女性の話。
彼女は川原でスケッチをしていたのですが、せっかく完成した絵を「排泄物」だからと、
こともなげに破り捨ててしまいます。
話が進むにつれて、信也と彼女(紅美子)の意外な関わりが見えてきます。
そして鮮やかな退場。
私も、信也と同じように感傷的な気分になってしまいました。
『ささやかな奇跡』は、八つになる一人息子を抱えた三十五歳の男やもめに訪れた
ささやかな奇跡の物語です。
「そのまんまやんか」と言われたら、返す言葉もありません(^^;)
じれったいほど物語がゆっくり進むラブストーリーですが、かもしだされる空気が柔らかくて温かく
とても好きな話です。
『兄貴の純情』は、生まれるときにお袋の胎内から背丈とかバイタリティとか情熱とかの
取り分を全部かっさらったんじゃないかと思えるような兄貴の物語です。
その代わり、弟には自制心とか遠慮とかデリカシーを丸ごと残していたようです。
ホント、この兄貴は後先考えないというかおっちょこちょいというか、うらやましい性格をしています。
一つのことを思ったら、周りが全く見えなくなるみたいです。
いいコンビの兄弟だと思いました。
『イノセント・デイズ』は、思春期のあまりにも痛ましい物語です。
大人の身勝手な打算と弱さのために犠牲になった兄妹。
この大人たちに、そういうことをするのなら、どうしてもっと頑張らなかったのと言いたいです。
自分達だけが被害者だと酔っているのでしょうね。やりきれません。