京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

“大きな”ヒーロー

2008年08月20日 | 日々の暮らしの中で
どのスポーツでも、選手たちは壁にぶつかり挫折し苦悩し、それでも不断の努力で高みを目指すわけだろう。

華やかさの裏での見えない部分を知ればなおさら熱いものを感じる。たとえば、先ごろ現役引退をされた桑田・野茂両選手に対しても然りだ。だからこそ、活躍の姿は尊く、涙は人の心を動かすのではないでしょうか。

さまざまな選手のコメントも印象に残るが、私はとりわけレースや試合を見つめる子どもたちの表情に惹かれる。
先日、北島選手の100メートル自由形のレースを応援する、地元の少年の顔にカメラが注がれていた。
身を乗り出すように見つめ、その輝く目・顔つきは刻々と微妙に変化して行く。レース展開を見事に表出しているのだ。

また、トランポリン競技を応援していた少年の言葉を今朝は耳にした。
「今は残念ですが(メダルは逃したので)、健コーチが帰ってきたら一番目にお疲れさまと言いたいです」
はきはきとした返答だった。スポーツを通し何を学んでいるだろう。
縦・横のかかわりの中で身につけるべき礼儀・作法。彼が何かを得ていることは容易に想像できる。

スポーツをしている子・していない子、多くの子供たちの小さな心を刺激し、刻まれる“大きなヒーロー”。
感動は生きていく力にさえなる。僕も、わたしも・・・・・・彼らはどんな夢を描くことだろう。それを想像するのもまたワクワクする思いだ。

吹きわたる風は、麻畑があることを知らせるほどに特有のにおいを運ぶらしい。その悪臭に染まったのが角界だと。
「法の遵守」、守られるべき「社会規範」はどこへ…。風通しの悪さといい…。

「闇の中に光を見出す? 闇の中に光などあるわけないのです。自分が光になろうとすること、それが闇の中で光を見出すこと」
16歳からハンセン病に、40代で失明された。書きとめてもらった手記をもとに独り芝居をしている男性が語るのを聞いたことがある。

角界も自浄作用、自らの力での努力しか立ち上がる方法はないということか。

おのれを鼓舞しながら、真摯に挑む姿はスポーツの魅力のひとつではないでしょうか。

         (風通しの良い、名づけて“ひょうたんロード”でした)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする