京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

すべきことをすませて

2022年11月21日 | 日々の暮らしの中で
昨夜日付が変わる頃には雨が降り出していた。
横になって本を読んでいたが、(よう動かしてもらったわ)という思いをやわらかにほぐしてくれる、よいタイミングでの雨音だった。
お参りのなかったご門徒さん宅へ、おけそくさんをお届けにあがるのは午前中でいいとして、今朝は少しゆっくり過ごした。雨上がり、わりと暖かい。


月曜日の朝刊は文芸欄を一番の楽しみにしている。
松下隆一氏の「季節のエッセー」で、川端康成の掌編小説『秋の雨』が取り上げられていた。
何年か前、大阪へ通う京阪電車の往復の車中で読み進めた一冊だった。肝心の作品については、うろ覚えだ。

「紅葉した山に火の降るまぼろしが、私の目の奥に見えていた」
と始まる。主人公の「私」は京都へ行く急行列車に乗っている。
物語の普遍性、無常をはらんでいるなどノーベル賞作家の真骨頂、と松下氏。
取り出してページを繰るが、なにか落ち着かない。すべきことを後回しにしているせいだ。
おけそくさんを袋に入れて、腰を上げた。

今日から本山で報恩講が始まった(~28日)。
私には参拝が一年の締めのような、心を整える機会になってきた。お参りしたいものだ。


明日は孫のTylerクン、立候補演説、スピーチを控えているらしく、練習の様子を娘が動画で送ってくれた。傍らには兄の肩をポンポンと、緊張を笑いに変える弟の存在。そして、兄のスピーチを手話通訳しているつもりらしい。

  
コメント (2)
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