2月19日 続き
リビングストン島から戻って昼食を取った後は、隣のデセプション島へ向かう。
活火山のあるこの島はドーナッツ型をしていて、中央に大きな湾がある。
やがて見えてきたデセプション島。
湾の入り口には「ミシン針」と呼ばれる細長い岩が立っていて
その横の Neptune's Bellows と名付けられた狭い開口部を通ってドーナッツの穴に入る。
ボートで上陸したのは開口部のすぐ右手にあるWhaler's Bay。名前の通り、20世紀の初めに捕鯨基地があったところだが、この静かな湾を避難場所にしたのは当然だろう。
上陸後はいくつかのグループに別れ、湾を見下ろすまわりの山に向かった人たちもいたが、晴天とは言え風が吹いて寒いので、軟弱な自分はカメラマンについて歩く写真教室を選択。
浜に残る鯨油のタンクなど、はじめのうちこそみんな説明を聞きながら撮っていたが、そのうち勝手にバラバラになるのが欧米人らしい。
浜に残るゆがんだ建物は1911年から31年までこの島にあったノルウェーの捕鯨基地の跡。
風や雪、それに火山の爆発でぼろぼろになっているが、一応「南極の歴史的建造物」として保存されているのだそうだ。
ノルウェー人の墓も少し残っているが、大部分は火山爆発による泥流に埋まってしまったとか。この島に眠るのはちょっと寂しすぎる。
さらにこの島には1944年から69年までイギリスの観測基地があったため、飛行機の滑走路と格納庫が残っている。
格納庫の中は扉が閉まっているのに雪でいっぱい。どんな風が吹くのか、想像するだに恐ろしい。
島の別のところには大きなアゴヒゲペンギンのコロニーがあるらしいが、上陸地にはほとんど動物がいない。
赤い海藻が打ち寄せる浜辺にオットセイが少しいるぐらい。
そしてその浜辺からはほのかに湯気が立ち上り、強くはないが硫黄の香りも少しする。
火山島のこの浜辺には温泉が湧いているのだ。
少し前まではこの浜辺に穴を掘って温泉に入ることができ、それを楽しみにしていたのだが、最近穴を掘るのが禁止されてしまったとかで温泉浴のイベントはなし。
なので指先をつけただけで南極温泉は終了。
足先でちょっと砂を掘るだけでもお湯が湧いてきて、しかも45℃ほどの適温だっただけに残念至極。
船に戻って出発を待っていると、来るときにも見かけたもう一隻の船が島を出て行った。
これは「ナショナル・ジオグラフィック」のクルーズ船。
南極では上陸地が重ならないよう、クルーズ船同士情報交換して調整しているそうだが、デセプション島は大きいので、あちらの船は湾のもっと奥に停泊していたようだ。
その後を追って、我々の船もまた Neptune's Bellows を通り、デセプション島を離れた。
←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
リビングストン島から戻って昼食を取った後は、隣のデセプション島へ向かう。
活火山のあるこの島はドーナッツ型をしていて、中央に大きな湾がある。
やがて見えてきたデセプション島。
湾の入り口には「ミシン針」と呼ばれる細長い岩が立っていて
その横の Neptune's Bellows と名付けられた狭い開口部を通ってドーナッツの穴に入る。
ボートで上陸したのは開口部のすぐ右手にあるWhaler's Bay。名前の通り、20世紀の初めに捕鯨基地があったところだが、この静かな湾を避難場所にしたのは当然だろう。
上陸後はいくつかのグループに別れ、湾を見下ろすまわりの山に向かった人たちもいたが、晴天とは言え風が吹いて寒いので、軟弱な自分はカメラマンについて歩く写真教室を選択。
浜に残る鯨油のタンクなど、はじめのうちこそみんな説明を聞きながら撮っていたが、そのうち勝手にバラバラになるのが欧米人らしい。
浜に残るゆがんだ建物は1911年から31年までこの島にあったノルウェーの捕鯨基地の跡。
風や雪、それに火山の爆発でぼろぼろになっているが、一応「南極の歴史的建造物」として保存されているのだそうだ。
ノルウェー人の墓も少し残っているが、大部分は火山爆発による泥流に埋まってしまったとか。この島に眠るのはちょっと寂しすぎる。
さらにこの島には1944年から69年までイギリスの観測基地があったため、飛行機の滑走路と格納庫が残っている。
格納庫の中は扉が閉まっているのに雪でいっぱい。どんな風が吹くのか、想像するだに恐ろしい。
島の別のところには大きなアゴヒゲペンギンのコロニーがあるらしいが、上陸地にはほとんど動物がいない。
赤い海藻が打ち寄せる浜辺にオットセイが少しいるぐらい。
そしてその浜辺からはほのかに湯気が立ち上り、強くはないが硫黄の香りも少しする。
火山島のこの浜辺には温泉が湧いているのだ。
少し前まではこの浜辺に穴を掘って温泉に入ることができ、それを楽しみにしていたのだが、最近穴を掘るのが禁止されてしまったとかで温泉浴のイベントはなし。
なので指先をつけただけで南極温泉は終了。
足先でちょっと砂を掘るだけでもお湯が湧いてきて、しかも45℃ほどの適温だっただけに残念至極。
船に戻って出発を待っていると、来るときにも見かけたもう一隻の船が島を出て行った。
これは「ナショナル・ジオグラフィック」のクルーズ船。
南極では上陸地が重ならないよう、クルーズ船同士情報交換して調整しているそうだが、デセプション島は大きいので、あちらの船は湾のもっと奥に停泊していたようだ。
その後を追って、我々の船もまた Neptune's Bellows を通り、デセプション島を離れた。
←人気ブログランキングへ一票、お願いします。