2月10日
フォークランド諸島から次の寄港地、サウス・ジョージアまでは約1,000kmあるということで、2日間は海の上。
今朝はこれまでで一番の快晴。海は穏やかだし、気温も早朝6時で7℃とまだ暖かく、デッキで日向ぼっこが気持ちいい。
洋上の一日はレクチャーがいっぱいで、午前中まずは海洋ほ乳類のお話。
Cetacean (クジラ目)とか porpoise(小さいイルカ類)とか、聞いたこともない英単語が山のように出てくる。
そしてクジラの話となれば捕鯨と保護の話になるわけで、「日本に捕鯨をやめさせることはできないの?」なんて質問がアメリカ人から飛び出してくる。
講演者はちゃんと「現在も捕鯨を続けているのは日本だけではない」と言ってくれるが、どこの国とは名指ししないし、とにかく欧米人の頭の中では「捕鯨=日本」の図式が固まっているらしい。鯨を絶滅寸前まで獲りまくったのは自分たちのくせに。
日本と言う国はPRや自己主張がほんとに下手だと実感する。
その後は写真撮影講座で、船に乗り込んでいるプロカメラマンが自分の作品を紹介しながら風景写真のコツを説明。
一眼を買ったばかりなので興味津々。
午後からはまずペンギンの話。
これから行くサウス・ジョージアこそペンギンの宝庫なので期待が膨らむ。
続いてはアーネスト・シャクルトンの話。
サウス・ジョージアはエンデュアランス号の出発地であり、シャクルトンが救援を求めて戻ってきた場所でもあるので島に着くまでは「シャクルトン」一色。
前日の夜もドキュメンタリー番組をみせていたし、これらの話を聞いていればそれだけでもシャクルトン通になれるが、このコースに来るなら彼の航海記は絶対に読んでおいた方がいい。
ある程度の思い入れがないと「またシャクルトンの話なの」とぼやくことになる。
レクチャーの合間にデッキに出てみればアホウドリの中でも一番大きいワタリアホウドリがいっぱい飛んでいる。
羽を広げると3メートルもあるそうで、船上から見ていてもさすがに大きい。
ほとんど羽ばたくことなく風に乗って飛び回る姿は実に気持ちよさそう。
夕方まで快晴が続いたが、空気のきれいすぎる南極では夕日で空が真っ赤に染まることはないのだそうだ。
2月11日
サウス・ジョージアに向かって、本日も航海の一日。
今日も朝から快晴が続く。
午前中にビデオなどを使ってサウス・ジョージアの説明がある。
サウス・ジョージアは1775年にキャプテン・クックによって発見され、1908年からはサウス・サンドイッチ諸島とともに英領フォークランドの行政下にあったが、1985年からは独立行政区となっている。
と言ってもサウス・ジョージアの「住人」は夏で30人、冬には10人ほど。
ただし夏の観光シーズンにはクルーズ船やヨットで訪問者が7000人ほどあるのだそうだ。
絶海の孤島なので固有の動植物が多い。
それを保護するために、レクチャーの後には全員で「バキューム・パーティー」。
掃除機で服やバックパックなどの持ち物を吸い取り、種子などを持ち込まないようにする。
お昼を過ぎた頃、特徴的な三角岩が見えてきた。
Shag's Rock と呼ばれているこの岩
望遠で見てみると黒い鳥がいっぱい。
Shag とは鵜のことなのだ。
この岩のあるあたりから南極収束線の南に入る。
南極収束線とは南極の冷たい海水と亜南極の比較的暖かい海水が出会う潮境のことだそうで、外に出ていると風が明らかに冷たくなったのがわかる。
時差もあるとのことで、夜寝る前に時計を1時間進める。
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フォークランド諸島から次の寄港地、サウス・ジョージアまでは約1,000kmあるということで、2日間は海の上。
今朝はこれまでで一番の快晴。海は穏やかだし、気温も早朝6時で7℃とまだ暖かく、デッキで日向ぼっこが気持ちいい。
洋上の一日はレクチャーがいっぱいで、午前中まずは海洋ほ乳類のお話。
Cetacean (クジラ目)とか porpoise(小さいイルカ類)とか、聞いたこともない英単語が山のように出てくる。
そしてクジラの話となれば捕鯨と保護の話になるわけで、「日本に捕鯨をやめさせることはできないの?」なんて質問がアメリカ人から飛び出してくる。
講演者はちゃんと「現在も捕鯨を続けているのは日本だけではない」と言ってくれるが、どこの国とは名指ししないし、とにかく欧米人の頭の中では「捕鯨=日本」の図式が固まっているらしい。鯨を絶滅寸前まで獲りまくったのは自分たちのくせに。
日本と言う国はPRや自己主張がほんとに下手だと実感する。
その後は写真撮影講座で、船に乗り込んでいるプロカメラマンが自分の作品を紹介しながら風景写真のコツを説明。
一眼を買ったばかりなので興味津々。
午後からはまずペンギンの話。
これから行くサウス・ジョージアこそペンギンの宝庫なので期待が膨らむ。
続いてはアーネスト・シャクルトンの話。
サウス・ジョージアはエンデュアランス号の出発地であり、シャクルトンが救援を求めて戻ってきた場所でもあるので島に着くまでは「シャクルトン」一色。
前日の夜もドキュメンタリー番組をみせていたし、これらの話を聞いていればそれだけでもシャクルトン通になれるが、このコースに来るなら彼の航海記は絶対に読んでおいた方がいい。
ある程度の思い入れがないと「またシャクルトンの話なの」とぼやくことになる。
レクチャーの合間にデッキに出てみればアホウドリの中でも一番大きいワタリアホウドリがいっぱい飛んでいる。
羽を広げると3メートルもあるそうで、船上から見ていてもさすがに大きい。
ほとんど羽ばたくことなく風に乗って飛び回る姿は実に気持ちよさそう。
夕方まで快晴が続いたが、空気のきれいすぎる南極では夕日で空が真っ赤に染まることはないのだそうだ。
2月11日
サウス・ジョージアに向かって、本日も航海の一日。
今日も朝から快晴が続く。
午前中にビデオなどを使ってサウス・ジョージアの説明がある。
サウス・ジョージアは1775年にキャプテン・クックによって発見され、1908年からはサウス・サンドイッチ諸島とともに英領フォークランドの行政下にあったが、1985年からは独立行政区となっている。
と言ってもサウス・ジョージアの「住人」は夏で30人、冬には10人ほど。
ただし夏の観光シーズンにはクルーズ船やヨットで訪問者が7000人ほどあるのだそうだ。
絶海の孤島なので固有の動植物が多い。
それを保護するために、レクチャーの後には全員で「バキューム・パーティー」。
掃除機で服やバックパックなどの持ち物を吸い取り、種子などを持ち込まないようにする。
お昼を過ぎた頃、特徴的な三角岩が見えてきた。
Shag's Rock と呼ばれているこの岩
望遠で見てみると黒い鳥がいっぱい。
Shag とは鵜のことなのだ。
この岩のあるあたりから南極収束線の南に入る。
南極収束線とは南極の冷たい海水と亜南極の比較的暖かい海水が出会う潮境のことだそうで、外に出ていると風が明らかに冷たくなったのがわかる。
時差もあるとのことで、夜寝る前に時計を1時間進める。
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