Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

「スタンリーのお弁当箱」@シネスイッチ銀座

2013-07-28 23:08:16 | 機内食・映画・美術展
2時間近くを立ち見でがんばり、お昼を食べてからシネスイッチでもう一本。

 「スタンリーのお弁当箱」 Stanley ka Dabba

写真からわかる通り、インドの子供たちの映画。
自分としてはこちらが本命だったのだが、同じ半額入場料でも入りは6割ぐらい。おかげでゆったり座れたけれど。

見ての感想は一言でいえば「へんな映画」。
欧米の映画の公式にも当てはまらなければ、インド映画の公式にも当てはまらない。

主人公はカトリックの学校に通う小学生のスタンリー。
頭の回転が良くて友達の間でも人気者だが、なぜか毎日お弁当を待たずに学校に来て、お昼は水を飲んで紛らわせていたりする。すると周りの友達がいい子ばかりで、さりげに誘ってお弁当を分けてあげる。

そこへ登場するのがこちらもなぜか毎日弁当を持たずに同僚のお昼をくすねたり、恵んでもらっている国語の先生。食いしん坊のこの先生がスタンリーの裕福な友達の豪華なお弁当に目を付け、自分が食べたいばかりに分けてもらっているスタンリーを泥棒呼ばわりし、「弁当を持って来れない子に学校に来る資格はない」とまで言う。

いくらインドでもこの国語の先生の設定はあんまりじゃないだろうか。
どうもコメディーレリーフのつもりのようなのだが、人のお弁当をこっそりつまみ食いしたり、笑えない。
でなぜこの先生も毎日手ぶらなのか、これがスタンリーの手ぶらの謎とともに明かされるのかと思ったら最後まで説明なし。ここがすっきりすればずっといい映画になったのに。

スタンリーの弁当なしの理由は映画の終盤で明かされるのだが、この部分はかなり切ない。
もちろんここがこの映画のメッセージなわけで、インドの厳しい現実を伝えるという意味では成功している。

そう言えばつい先日はインドで毒入り給食という痛ましい事件があったが、これもこの映画のメッセージと無関係ではないだろう。
この事件の背景に関してはインド在住の青蓮さんのこちらの記事をぜひご参照いただきたい。

子供映画の得意なイランだったらもっとしっとりした映画になっただろうな、と思いつつ、くりくりした目の子供たちはかわいいし、ヒンディー混じりの英語は楽しいし、へんな映画というかへたくそな映画ではあるけれど悪い映画ではない。

何よりもこの映画を見た後は絶対にカレーが食べたくなる。
インドに行く度に例の段々弁当箱を買おうかと迷っていたけれど、やっぱりまたほしくなってしまった。


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コメント (7)
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