Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

リアル三国志@東京国立博物館

2019-09-11 17:21:15 | 機内食・映画・美術展

台風一過、残暑厳しい中を上野におでかけ。

 
NHKが盛んに宣伝していた「リアル三国志」に誘われたのだが、いつも素早いtrintrin様情報でオタク男子率高しと聞いたので9月に入ってからの平日昼間に行ったらシニア率高くて、やっぱりかなりの盛況。しかしおしゃべりおばさんは少ないのが救い。

会場に入って正面、スポットライトを浴びて目立つのは関羽様。
 
へましてごめ~ん、と謝る張飛像なんてのもあって、しょっぱなからニヤニヤしてしまう。

三国の主役たちは昔NHKに登場した川村喜八郎の美しい人形で紹介。
   
 要所要所には横山光輝の漫画の原画も展示されていて、このわかりやすさは素晴らしい!

実際自分など三国志の知識は一部吉川英治(途中で脱落した)、ほぼ横山光輝なので
 劉備ってムシロ売りじゃなくて公職に付いてたんだ、といまさらながらお勉強になって楽しい。
それにしても曹操、孫権の紹介では二人がいかに優れた為政者であったかと解説されているのだが、劉備に関してはそういう説明がない。小説を読んでいても、自称漢王室の末裔と言う以外に関羽や諸葛孔明と言った切れ者の部下が忠誠を誓う理由がよくわからない。
部下をうまく使う人、必ずしも本人が有能である必要はないということだろうか。

展示品はなにしろ1800年も昔のことだから墓からの出土品がほとんど。
一番興味があったのは10年前に発見されたばかりという曹操の墓だったが
 
こんな造りになっていますという配置模型と質素な焼き物が並ぶだけ。
曹操と言う人、自分の墓などに金をかけるなと遺言したのは本当だったらしく、かっこいい!

他の墓から出土したのは死後の世界でも豊かに過ごせるようにと言う意味だろう、穀物倉の模型がいっぱい。
  
中に豚便所の模型があるのは、来世にも便所が必要ってこと?

動物をかたどったものも多くて
 
ヒョウなどそのままカルティエのブローチになりそうだし、象もリアル。
  
これが1800年前のものとは、さすが4000年の歴史の中国。
 
こんな犬もいるし
 
龍の肩にはキョエちゃんまでいるけど。

この特別展、考古学的価値は別にして展示品のほとんどは正直とても地味。
しかし先の人形や漫画に
 映画「レッドクリフ」を思い出させるようなこんな矢の展示があったり、なにより全作品写真撮影OKということで自分なりの記録ができるのがいい。
最近のトーハクは頑張っていると思う。

三国志世界を満喫した後は
 法隆寺館の抹茶パフェで一息入れて
 帰る前に本館の特別企画、「奈良大和四寺のみほとけ」の部屋をさくっと。
奈良・平安時代のかなり大きな仏像も並ぶ中、一番魅かれたのは
 岡寺の小さな半跏思惟像。
これは岡寺のHPから借りた写真だが、正面から見るお顔がやさしくてうっとり。

さて、今回の来館を機に前ほどお得じゃなくなった、と文句を言いつつ、また年間プレミアムパスを買ってしまった。
 今年は5000円で、全国の国立博物館4館の通常展は入り放題、特別展は東京のみ4枚のチケット付き。
次は正倉院展だけれど、激混みになりそうなこの展覧会、いつ行ったものだろうか。


 ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする