目指せ月一温泉、と言うわけでもないが、すっかり気楽な一人温泉旅が癖になって、3月は信州上田に行ってきた。
3月2日
上田までは東京駅から新幹線の「あさま」で1時間40分かからずあっという間。 駅の壁には六文銭。
駅前の大きな水車の横には真田幸村像。
町を歩き出してもいたるところに六文銭があって、上田は真田氏一色。
駅前の大通りをまっすぐ行くと 池波正太郎・真田太平記館なるものがあった。
街中には真田十勇士のやたらにかわいらしい像が散らばっていて、見かけた中では霧隠才蔵しか知らないけれど、そのうち真田太平記も読んでみよう。
さて、まず最初に目指したのは信州と言えば、の蕎麦屋。
ネットで良さげなところをと検索して、15分も歩いて「おお西」と言う店に来たが
店頭にはなぜか始皇帝の兵馬俑やらごちゃごちゃと並び、店内はとても広いが12時ちょっと前とは言えお客が誰もいない。
火の入る暖炉の脇にはギリシャ遺跡の前に立つ店主の写真が飾られていて、これはちょっと変わった店に来ちゃったな、と思ううち、とても立派な漆器に入ったおそばがやってきた。
こちらのおそばは店主考案と言う発芽そばの十割手打ちだそうで、透き通るような細切りのそばは甘みとコシがあっておいしい!あっという間に食べてしまって、これは大盛にすればよかったかと後悔するほど。
ただしこちらは普通盛りでも1650円といいお値段で、食べている間も他の来客がなかったのはそのせいかもしれない。
「おお西」があるのは江戸末期からの町屋を保存した柳町という通り。
蕎麦屋の隣には保命水という井戸があったり
味噌屋や酒屋があったり、200mほどだと思うがいい雰囲気。ただしこの日は水曜日だったので閉まっている店が多かったのが残念。 道が国道に突き当たった先には上田大神宮。
手前には蔵を改造したこじゃれた店があって、これは玉井フルーツというドライフルーツのお店。
柳町からは西に歩いて上田城跡公園へ。
堀端には桜の木がたくさん植えられていて、花の季節にはさぞやと想像できる。 橋を渡った所には市立博物館があるがこの日は休館。
その先に東虎口楼門があって、この門は平成6年に復元されたものだそうだが、この両脇と 少し先にある3つの櫓だけは江戸初期から残る物とのこと。
ただし上田城を作った真田昌幸の時代の物ではなく、真田氏の後に上田藩主となった仙石氏が作ったものらしい。
肝心の真田氏の上田城はと言えば
本丸跡がこの通りで何も残っていない。徳川に負けなかったとはいえかなり小さな城だったようだ。
その代わり本丸跡の脇には真田神社があって
幸村の大きな赤カブトがある。
こちら、上田城が「不落城」だったというので受験生に人気があるらしいが、そういう御利益はもう不要だ。
公園を出て少し行ったところにかわいらしい建物があった。 大正4年に建てられた旧上田市立図書館。
さらに歩いて市役所の裏に回るとお濠と土塀が続く一角。
ここは関ケ原で徳川方についた真田信之の居館跡だそうだが、中は現在では県立上田高校になっている。
城下町ではお城や城主の館跡に学校が作られることが多いよう。
上田中心部の見どころはこんなところなので駅前に戻ると立派な石造りの建物がある。 これがみすず飴というお菓子で有名な飯島商店の本店。
あまりに立派な店舗なので中も覗かせていただくと
古いオルガンや時計も並ぶ店内は重厚で上品そのもの。 みすず飴が1つからでも買えるようになっていたので6種類を1つづつ買い求めると、わずか216円の買い物に丁寧な接客をされてこちらが恐縮してしまう。
みすず飴は以前から長野県内の土産物屋には必ずあるので知ってはいたが、たかがゼリー菓子と食指が動くことはなかった。が今回初めて食べてみると、確かに寒天ゼリーではあるが本物の果汁が使われていて、甘さも程よくおいしい。さすが、立派なビルが建つだけのことはある。
これからは長野に行ったら必ずみすず飴を買いそう。 ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。